憲法の改定の仕方
国会議員の3分の2以上が憲法改定派になった。特に自民党の中には、日本を明治時代に戻したいと考えているような、憲法改定の核がある。その核は静かな独裁への革命を目指している勢力なのだろう。その核は日本の大企業と連動しているとしか思えない。つまり、日本の国家主義者であるなら、TPPを推進するわけがない。アメリカの属国のままであることを良しとできるわけがない。この矛盾した動きから、どうもその実態が何であるかがつかみきれない。日本創成会議とかいうものがそれの表れだという人も良くいる。そうなのかと思うが、それだけではないなとも思う。よく分からないがその方角は、自民党憲法草案なのだろう。天皇は元首という事である。そこで、選挙が終わった途端に、天皇の生前退位という事が言われだした。平成天皇がまさに日本の象徴として、立派な思想を持ち、平和主義者であるがために、その明治の御代に戻したいとする人々と相容れないのではないだろうか。
天皇退位のテレビ報道の出方がいかにもおかしいではないか。これは例のNHKのおかしな籾井とかいう人物が動かされたのだろうか。特におかしいいのは、この件に関する、安倍総理や菅官房長官の発言である。微妙な問題だから発言を控えるとしている。ところが宮内庁長官は天皇は生前退位の考えがないと説明している。そして、あれこれ憶測記事が出ている間に、天皇がどこかのタイミングで会見するという事になったようだ。憲法改定とつながった動きと考えるしかない。天皇を元首にするという意図を基に、憲法改定と皇室典範の書き換えを行うという事がある。憲法を変えるという事の一つには、政教分離を憲法で明確にあげる。これで公明党は無くなる。イスラム教のテロの問題から、こういう動きが生じる可能性は高いだろう。公明党は愚かな組織だから、そういう意図を見抜くことができないで、みこしを担いでいて、切り捨てられる場面に気づいていない。
公明党は今後憲法改定に慎重になるはずだ。公明党は与党から最終段階で切り捨てられる。切られてもどうしてもしがみ付くだろう。そして大阪維新や民進党の一部が改憲勢力として、動く出す。登場し憲法は発議されたらば、変わると考えておくべきだ。憲法に関心がある人は、少数派である。この少数派等味付けぐらいにしかならない。多数決で決まるといっても、国民の関心をいかにそぐかが、憲法に関するテレビ報道の姿勢になるだろう。テレビは公正中立であるという隠れ蓑で、少数派の意見は味付け程度になる。今回の参議院選挙は日本人の未来にかかわる、天王山の選挙だった。そして、山はすでに越えた。日本はひどい政治になってゆくに違いない。アベ政権は支持率をさらに上げている。これは確かに、テレビを操作しながら、独裁政権を作り出す方法のようだ。世論操作の方法をコマーシャル効果の研究から導き出しているのだろう。視聴率の動向から、世論の動かし方を把握したという事である。
日本は世界で唯一、自給自足で国家運営を行った経験のある、何千万人規模の国家である。江戸時代という、たぐいまれな政治体制を作り上げた。明治政府の宣伝によって、タヌキオヤジにされた、徳川家康は実に優れた思想の持主であった。宗教と政治の関係。天皇と権力の関係。地方と中央政府の関係。世界がおかしな方向に進み始めている。世界の格差が広がり、自暴自棄にならざる得ない地域が出てきている。そして、能力の高い国が自国主義を主張し始めた。国を超えた世界企業は利益を求め、思想や文化を超え、能力主義の正義を振りかざしている。近い内に世界は悲惨な状況を迎えざる得ないだろう。こうした状況を目の前にして、武力によって身を固めることは、その紛争に巻き込まれることになる。どのように徳川家康から学んで、日本の平和主義を発揮するかである。