再稼働の自民党に投票しない。

   

電力4社、安全審査を8日規制基準の施行を待っていたように申請した。原発再稼働には反対である。反対という事を書くと、不安はないから大丈夫だという意見が、連続する。最初に断っておくが、放射能の直接的、健康被害の問題で反対を主張しているのではない。確かに誤解されるような書き方もしているが、はっきりと原発再稼働反対の理由は健康問題ではない。震災瓦礫は当初から小田原で受け入れるべきと主張してきた。基準値よりはるかに下回る農産物は学校給食でも食べるべきだと主張してきた。この点では反対勢力に2タイプあるので、原発反対が運動として、運動が絞れない点がある。原発を稼働させるには、2つの絶対に守るべき条件がある。一つは、原子炉の建屋の中に使用済み燃料があるようなリスクを高める状態は、まず解消すること。2つ目は、核廃棄物の具体的な処理の目途を立ててから、再稼働はすべきという2点である。当たり前の最低条件だと考えている。

原子炉建屋内に、どんどん使用済み核燃料を貯め込んでいる状態が望ましいとは思えない。さらにその異常な状態ですら、もう少しで満杯になるという。使用済み燃料の一時ストックの場所は、原子炉敷地内ではなく他に設置すべきだ。それが安全対策の基本ではないだろうか。世界一厳しい基準だと、規制委員会が主張するなら、これくらいのことは規制に加えてもらいたい。もう一つの課題がある、核廃棄物の処理場所の確定が先だということ。深層地下処理といえども、何万年安全と断言はされていない。未来の知見を待つ間というのが、日本学術会議の見解である。あくまで一次的処理方法ということである。しかも、その場所が見つからないのが現状である。見つからないまま、核廃棄物は増え続けてきた。そしてさらに再処理工場というものが、完成の目途が立たないまま、計画を止めることすらできなくなっている。この2点が再稼働の最低条件である。自民党政府は再稼働を主張するなら、この2点をどう解決するかは、選挙に際し説明する義務がある。

電力会社は目先の経営から、再稼働を申請している。原子力発電が安いエネルギーという根拠は、以上2点だけでも崩れていないだろうか。原子炉の解体費用が40年過ぎると経営を圧迫し始めるだろう。経営を最優先に考える電力会社は40年過ぎても壊さないで使おうとするに違いない。それが安全神話と言われた経営方針である。事故などめったに起こらないという安上がり神話である。しかし、事故を起こせば経済的な損失は、無限である。出荷停止を受けた私に対しても補償をしないし、会うことも避ける。福島事故で起こした経済的損失は、本来であれば除染費用から、避難費用、精神的不安に対する補償、東電がすべての資産を売り払っても足りないほどのもののはずだ。これが安いエネルギーと言えるだろうか。安いのは、そういう補償などに責任を待たない計算だからだろう。原発は極めて高いエネルギーと言わざる得ない。それは今東電が経験している現実だ。国家の永続的繁栄を考えてときには、目先の利益を捨てて、再生可能エネルギーに移行して行くことが、賢明な判断だと考える。

原発再稼働反対のもう一つの根拠は、核武装の可能性を残してはならないという考えである。中国や北朝鮮すら保有しているのに、日本が持たないでいいのかという主張が出てきている。核武装を想定したシュミュレーションはすべきというのが、維新の会の石原代表の考えである。たぶん安倍氏の本音もそこにあると考えて置いた方がいい。力のの論理は、必ず軍備競争になる。日本の原発輸出は武器輸出と本質は同じだ。こうして世界の武力的緊張は高まる。人が死ななかった事故だから、原発を再稼働するというのが、自民党の政調会長の発言であった。自動車事故でも人は死ぬから同じだという意見も繰り返される。自動車が増え続けて、廃棄できない材料で出来ているなら、確かに同じと言える。

1、原子炉建屋に使用済み核燃料が置かれている。
2、核廃棄物の行き先がない。
加えるなら、
3、価格は安いとはいえない。
4、原爆を保持する危険がある。
この4点から原子力発電は再稼働すべきでないと考える。

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