パナソニックの街づくり
藤沢でパナソニックの住宅地開発がおこなわれている。言ってみれば、オール電化の街づくりである。22日、「おだわらエコカープロジェクト」第2回勉強会「藤沢SSTプロジェクト」が開かれた。パナホームの考える、環境型の住宅地開発がどんなものか興味があったので、話を聞きに行った。要するに、オール電化住宅の戸建団地のようなものだ。今のタイミングで売り出せば、付加価値が付いて売れそうな気がする。しかし、オール電化住宅が変だと思っている内に、節電である。肝心のところが欠落していた。それが一地域になった時にどういう状態であるかを考えておきたい。そもそも、松下電器の工場が海外に移転して行き、国内の工場を閉鎖する。それで、工場の跡地をどうするかということになる。藤沢市からも跡地の利用には色々要望があり、その協議の結果このプランになったと言う。今、久野でもJTの工場跡地が何に利用されるのか、気になる所である。小田原市では要望を出しているのだろうか。
説明が外国語で分かったような分からないような話だった。たぶんああいう新しい言葉を理解している人が対象なのだろう。こんな調子である。「コミュニティ・プラットフォーム 各種サービスを利用するためのアプリケーションをワンストップで提供するポータル/端末 - SEGと連携したエネルギーの見える化 - 自宅のリビングでのプッシュ型情報配信 (タイムセールや予約管理等) - (将来的には)SEGを核に家の機器をつなげてデータ活用、各種サービスと連携 上記以外に、ファイナンス、アセットマネジメント、クラブサービスを検討」要するに、蓄電池や太陽光パネルのある住宅のようだ。それ以上については、どういう仕組みなのか分からなかった。この藤沢の住宅開発をモデルにして、アジア全域で、こうした街づくりを行うということらしい。なるほど商売の神様の末裔である、外国に売るなら、外国語が多い訳である。見せていただいたDVDもジャパニーズバージョンであった。
「Fujisawaサスティナブルタウン・スマートタウン構想」名前にもある。日本語にすれば、永続性のある街づくり。言葉の持つ意味からすれば、自給自足の街づくりである。食糧の自給や廃棄物の処理まで、どのように地域社会の中で組み込んでゆくか。この観点がなければならない。19ヘクタールの土地である。例えば、ここで出る剪定枝と生ごみで堆肥を作り、各戸の庭や街路樹で使う。パナソニックだから、電動生ごみ処理機を入れる位考えているかと思った。結局出口の方に考えが行かない所が、サスティナブルではない。この程度のもので、永続性がある街づくりとは到底思えない。食品でも商売になるのは、本物に近い、が安上がりである、まがい物。有機農産物は商売にはならないが、減農薬は商売になる。
永続性のある街づくりは小田原ならできる。これは商売にはならないが、小田原の街づくりは本物を目指すべきだ。江戸時代の暮らしである。汚かったり、臭かったりする暮らしである。小田原で一番利用されていないのが、山である。里山は暮らしを支えてくれる。4,278ヘクタール山林がある。各家庭に0,57haくらいの屋敷林があるということになる。これを金次郎のように担いでくれば、エネルギーの自給が出来る。この材で家だって立つ。農地にしてみても各家庭に畑が0,17ヘクタールくらいはある。これを足柄平野と言う地域で見れば、食糧自給が可能になる面積が潜在的にはある。この基盤を有効に使うことが小田原の街づくりの構想になる。課題は土地をめぐる法律と既得権である。既得権的利益誘導の発想である。全体が良くならなければ一人も良くなれない。この理念に小田原は立てるなら、理想の地域が出現する。
今日の自給作業:果樹畑に大根、菜花直播 1時間 累計時間:13時間