11月の畑
11月に入ると、日に日に寒くなってくる。寒さが来る日の日和見こそ、大事な11月の作業である。あたりの草の伸びは日に日に弱まってくる。それは作物の生育も同じである。冬の作物が寒さに強いと言っても、春の日ごとに生育するような旺盛なものではない。そう書きながらも、片づけから始まるのが、冬作である。まだ採れると粘っている夏の果菜類をいつ見切るかである。自給ではこの最後の粘りが、重要である。だから、トマトの隣に玉ネギを植えるというようなことになる。当然、苗を作ることになる。こうした遅れて実るものは売り物にはならないが、食卓ではとても重宝である。最後のゴーヤの野菜いため。最後の茄子の美味しいこと。まだ、サツマイモは土の中である。掘りながら食べている。サトイモも一株ごとに掘っては食べている。霜はもう降りているが、土中の芋が凍って腐るようなことはまだない。何時もなら、12月までは大丈夫である。
今年はタマネギの作付けに力を入れている。タマネギは重宝な野菜だ。一年保存が効く。風通しの良い日陰の軒下がいい。ネットに少しづつ入れてつるしておけば、腐りが少ない。保存には栽培も影響する。固く育てることだ。ブヨブヨ大きな奴はすぐ腐る。窒素の効いたタマネギは駄目だ。サイズが小さくても、我慢すれば日持ちは良い。そう言っても、今まで大きいタマネギは出来たことが無い。寒さがいけないかと、去年は黒マルチをしたが、効果はなかった。むしろ腐るタマネギが多発した。タマネギは雑草が嫌いだ。ということはタマネギ同士でくっついていたいのだから、狭いところに押し込んで、そこだけは草を取る。今年はそういう方針で始めている。気になるのは不耕起と耕運したところで違うのかどうか。これは比較調査するつもりで同じ苗を植えてみる。苗は苗箱で作った。案外うまくいった。現在20センチくらいである。近い内に植えるつもりだが日和見をしている。葉物をハウスに蒔いた。これが寒い間に役に立つ。
肥料というものが作物にどういう影響があるのか。とくに冬作では大きな影響がある。化学肥料というものは、日照不足や気温不足も補い、生育をさせる。今年は伸びが悪いのか、2度目の追肥をした、ご近所の畑は素晴らしい勢いである。これをたい肥で行う、あるいは無肥料で行う。とどう異なるか。初期生育はむしろ農鶏園の畑はいいのだ。今年は堆肥の実証実験をしているので、良く分かる。菜花の苗を6つの畑に植えて見てある。植えてから1週間は無肥料が具合がいい。次の1週間では差がだんだん無くなってきた。3週目では差がない。この後どう変わるかだ。同じ苗を自分の畑にも植えた。実証圃場は残土である。私の畑は3年作ってきている。少しは良くならなくてはならない。例年素晴らしい出来の本物の農家の田中さんのところでも、同じ苗が少し早く植えてある。較べて見ているだけで、いろいろ興味深いことが分かるものである。
今年は鶏の緑餌のカラシナの伸びが遅い。まだ与える訳にはいかない。と言ってあたりの雑草は取りつくした。そこでイネ科の雑草の若い葉っぱを与えている。いつもは食べないくせに仕方が無いので、食べている。田んぼのクリムソンクローバーはある程度は発芽したようだ。一面という訳にはいかないが、少しは出ている。後はどのタイミングで追肥をするかである。田んぼの腐食を増やすためには、充分緑肥を生育させることだ。田んぼに肥料をやるのでなく、緑肥を育てるために肥料を与える。今年はあちこちの田んぼの稲刈り後のひこばえを見て歩いている。自然農法と、有機農業と、慣行農法のひこばえがどう違うかである。舟原の田んぼではあまり伸びていない。伸びるほど窒素肥料が残っていないということも想像できる。
昨日の自給作業:キャベツ苗、タマネギ植え付け1時間 累計時間:19時間