日刊ベリタ

   

パソコンを開くと、一通り見るサイトがある。そのひとつに日刊ベリタというサイトがある。普通の新聞社が扱わないような、記事が出ている。中には興味深く重要な記事がある。このサイトは見出しから少し、8%だけとか表示されている。文頭を読んで後を有料で読むかどうかである。90%の記事が有料となる。有料部分を読んだことは無い。申し訳ない。読みたいのだけど、お金を出すというのがためらう。それでも表題だけ読んで、何を取り上げているかを知るだけでも面白い。しかし、時に無料記事が混ざっている。しめたと思って読ませていただく。そうした記事の一つに、「牛丼すき家、残業代未払いを認める。非正規労働者を酷使」すき家が敗訴になることが見えてきて、全面的に訴えを認めたというのだ。裁判がすべて正しいなどとは思わないが、あの安売り競争を見れば、その裏に何かがあるのかは想像できる。「首都圏青年ユニオンに対する団交拒否についても、中央労働委員会は組合側の主張を全面的に認める裁定を出した。」非正規雇用者の訴えを、青年ユニオンが変わって戦ったようだ。

最低賃金がいくらか上がったそうだ。民主党の時間800円とか、社民党の1000円とは行かないが、不況の中10円程度上がった。これが農業分野ではどういうことになるか。農業法人や農繁期の臨時雇用では、影響があるだろう。経営の苦しい中小企業などの問題が出ているが、農業ではどういうことになるのか。農家の戸別保障はこの最低賃金で計算されるということなのか。もちろんそうじゃない。米価が下がっても、影響されず保障される制度が戸別保障だとすれば、コメ作りというのは、さらに悪平等なものになるということなのか。自営業の場合、暮らせないレベルであっても誰の、どこからの補償もない。倒産するだけのことである。だから、労働組合ということになると、農民組合というものの必要を思う。それが農協ということなのだろうけど。一体そうした機能を果たしているのだろうか。貯金キャンペーンとか、保険強化月間とか、農家アパート経営、農協旅行のあっせん。倒産農家の再生事業とかあるのだろうか。

牛丼屋の低価格競争を考えて行くと、現代社会の食の問題を凝縮した、様ざまな問題が見える。「吉野屋、牛丼の低価格競争に敗れ既存店売上14%ダウン。営業赤字5千万円、前年も赤字1億6千万円。」吉野家は1982年に一度倒産、83年にセゾングループが参加して現在に至る。倒産後、最初の社長に就任したのは大口債権者の新橋商事という会社の社長だが、その社長は債権者会議の席上、「これからは本物の牛肉を使いますから大丈夫です」と発言したと言われる。食品偽装が常に牛丼には付きまとう。アメリカでの加工工場。製品での輸入システム。ビーフボールの名称での逆輸出。「やすい・はやい・うまい」のコピーの蔓延。ファーストフードの問題。牛丼の大盛りをペロッと食べていた三菱エレベーターでのアルバイト時代。40年前どれだけ吉野家でお世話になったか。高度成長期を支えた。国民食、牛肉らしき牛丼。

当時アルバイトはいくらでもあった。アルバイトをしながら、フランスに行く資金をためていた。三菱の下受けの菱電エレベーター、その下請けをやる会社ともいえない親方。非正規雇用だか、何だかわからないが、ともかく危険・汚い・きつい・の一番がエレベーターの下請け設置。秋田からきた、出稼ぎの人。出稼ぎと言っても帰っても畑がある訳ではないと言っていた。親方がいないとほとんど働かない、先輩の正社員。(えばっりの口癖、良く分からない。)1週間で設置、会社からの検査。ほとんど無理な話で、徹夜・徹夜の作業。残業はお金になるから、だれも文句は言わなかった。徹夜でも明るくなると元気が出る不思議。多分事故があっても何の補償も無かったのだろう。大体私という存在が、存在していたのかどうか。エレベーターには車検があって、許可がなければ動かせなかった。車検の際は親方が接待すると言っていたが。

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