財政支出15兆円
2009年度補正予算案の財政支出を約15兆円、事業規模を56兆円超とする方向。さらに国はサラ金地獄に突き進むようだ。返せる当てなどまるで無い、借金をこれ以上していい訳がない。間違った政策である。その場しのぎの、選挙対策も含めた、財政崩壊の道に進んでいる。良く、金融破綻において、日本の轍を踏むな。日本の教訓を元に迅速な対応を取れ、と言うようなことが言われる。世界20カ国で集まり、各国の財政出動が話された。今起きていることは、世界中で言うように100年に一度の、経済の形が変わる時期なのである。早く、経済の形を変えなければならない。日本が1990年代に銀行の不良債権による倒産をおこした。これは、金余りで、個人の投機に火をつけて、銀行が金を無理に貸したことに原因がある。例えば、ゴルフ場の建設に伴うゴルフ会員権である。ゴルフをやらないものが、投機の為だけに、ゴルフ場の会員権を何枚も購入すると言う異常事態。
日本の経済が立ち直ったかに見えたのは、よく言われる量的緩和策や不良債権処理策などによるものではない。世界経済のとくにアメリカのバブルである。中国の経済発展もある。日本自身の経済の基盤が良くなった訳でも何でもない。むしろ日本経済は、実質的には海外依存度を高めた。生産力も海外移転であり、販売先もアメリカ、中国が中心である。いよいよ、日本は実態のない国になって行ったのが、バブル崩壊後の日本経済である。半導体とか、液晶とか、自動車とか、確かに技術力においての日本の生産力の向上はあったが、その根本は外国への依存をさらに深める方向であった。だから、今世界で起きていることを「日本から学べ、財政出動をしろ。」こういう解決はない。確かに、世界中が一気に財政出動すれば、しばらくは良いだろう。半年もすれば大きな揺り戻しが来ることも、当然予測されるだろう。
この半年間の財政出動効果の期間に、大きな方向転換が出来るかが勝負だ。必ずさらに深刻な事態になる。しばらくの猶予期間に生活基盤を作ることしかない。15兆円の借金で一時しのぎをしようという、馬鹿げた政府の経済対策は必ず、一時効果に終わる。巨額な府債務残高の増大。後世代へのツケ。やるならば、エコ経済への転換である。次世代の教育投資である。ここに集中するしかない。アメリカの貿易収支の赤字幅の減少は過去最大という。アメリカへの輸出がいよいよ出来なくなっている。日本経済は輸出依存を転換しなければ成らない。中国の経済発展に期待すると言う方向は、10年位の期間で考えると、リスクが高い。中国には何が起きても不思議でないような、不確定要因が存在する。ロシアの転換を思い起こす。今取るべき方向は、日本の国内の実質的経済力に戻ることである。
日本が回復したかに見えたのは、借金とか、過剰設備のようなものが、受身に引き連れて解決したかに見えただけだ。中国やインドと言う巨大国家が、世界の技術革新に追いついて、それに引っ張られて過剰投資、過剰人員が吸収された。しかし、今の事態は全く新しい状況だろう。今回の15兆円の財政追加処置は、昔のやり方そのものである。ここで取り組むのは将来への、全く新しい展望を持つ必要がある。輸出型経済から抜け出る展望を持つ。具体的には地域政府の樹立。地域ごとの自立性を確保する。中央集権を脱し、自治体が完全な自治権ならびに財政権を持つ地域主権を確立する。その為の長期的展望のある基盤整理に、財政出動をする。教育の地域自給。食糧の地域自給。暮らしの地域自給。大きな破綻の前に、何とか地域に経済を取り戻す以外、日本の展望はない。
昨日の自給作業:あれこれ種蒔き2時間 累計時間:7時間