食糧サミット
農林水産省の白須敏朗事務次官は2日の記者会見で、町村信孝官房長官がコメの減反(生産調整)の見直しの必要性に言及したことについて、「主食用のコメの生産調整は今後も進めていく必要がある」と述べた。生産調整をやめた場合の影響については「コメの価格が下落し、担い手(の農家)が打撃を受ける」
食糧はまだまだ余るという予測に基づいている。今回の農水の事務次官発言は重要。官房長官に対し、あんた農業のこと、世界の食糧見通しがわかっちゃない。こう諌めているわけだ。どちらが正しい読みになるか、秋を待つしかないが。日本の官僚は優秀だとよく言われる。町村氏は官僚の中でもエリート。農水の落ちこぼれなどに、言わせておいていいのか、腹の中は煮えくり返っている。是非、反論をしてもらいたい。たぶん、農水の役人の発言など折込済みだろう。大体、ここできちっとしたことを言うのが、若林農水大臣の役割だが、記者会見の中ではむしろ、官僚のような、当たり障りのないことだけ発言している。何とも頼りない。EUは既に減反政策撤廃を決めている。1000万トンの増産になる。農業補助金だって、先進国では50%が普通だ。日本は低い方だ。
食糧の自給向上の先頭に立たなければならない、農水大臣がのんきな発言をしている。こんな状況では、福田政権は自給率向上に何も出来ないで終わるだろう。目標の45%は計算式を変えて達成するのが関の山だ。例えば価格ベースでの食料自給率とか。
世界の食糧危機に対し、日本がしなければならないことは自分の事だ。人の事どころでない。5000万ドルの追加援助とは、何処の食糧の事だ。アメリカから輸入したお米30万トンの援助を、どう考えればいいのか。まず、日本自体がアフリカに迷惑をかけないことを考えなくては。日本の国土に食糧生産の余力がある。そこを生産調整とか言って、作らせない。その上で、食糧危機が云々などよく言える。日本がやるべきことは、「食糧輸入を止める事だ。」アメリカにどんな脅かされても、食糧の自給を目指さなければならない。その結果、日本の工業製品が売れなくなっても、食糧の自給を優先すべきだ。若林氏の言うとおり、アフリカも食糧の生産力を上げなければならない。日本も食糧の生産力を上げなくてはならない。39%の自給率が日本の生産力だ。人の生産力を云々するレベルではない。どうやって100%の自給生産を目指すか、農水大臣なら、ここで発言しなければ、役割にならない。
お米の生産を何よりも優先する。国民は他に食べるものがなければ、米を食べる。学校は米飯給食はなにより優先する。教育なのだから当然の事だ。田んぼには環境保全のための補助金を付ける。輸入農産物はあらゆる手段で、阻止する。どうやって専業農業者が生活出来るのか。ここを考えなくては、生産力は上がらない。
アメリカは遺伝子組み換えを、主張し始めた。「食糧危機の対応には、遺伝子組み換え作物しかない。」当然の主張だ。アメリカの以前よりの食糧戦略の流れだ。農薬だって、化学肥料だって、飢え死にするよりはいい。となれば使わないほうがおかしい。日本も偉そうな事はいえない状況に追い込まれている。農業をやる人が居ない。食べてゆけないのだから、やりたくてもやれない。日本の国土保全に、外国人労働者が入る時代が来るかもしれない。経済だけに目を奪われている間に、食糧という肝心の事が随分疎かになってしまった。