気になるサプリメント

   

広義の医薬品には医薬品と医薬部外品がある。食品の方は保健機能食品、特定保健用食品、栄養機能食品、に分かれる。以前は健康食品といわれていたものが、最近は、サプリメントという、なにやら薬に、医薬部外品に誤解されやすい状態で、錠剤などで登場している。こういうものが流行してくるには、2つの理由があるのではないか。1つは健康に不安が高まっている事。老齢者が増えていることが、一番の原因だろうが、社会が疲れ気味と言う事も、関係しているだろう。例えば、安倍前総理大臣、の突然の職務放棄。そして、福田現総理のなにやら投げやりな態度など、社会的健康不安を予感させる。老齢者の医療問題。年金の杜撰管理。道路の無駄使いなど、聞いているだけで、ため息が出る。こんな類の悩み事で、何処の分野でも頭を悩ませている。2つ目の理由は、食生活に信頼感がないことに由来する。外食が多い暮らしぶりもあるだろう。家で食事をしていても、購入する食品に信頼感が不足しているのではないか。野菜でも、含有栄養素がすっかり見直されたり、輸入食品と成ると何が混入されているのやらという、不安が付きまとう。

テレビを見ていると、このサプリメントを飲めが全てが解決するような、魔法のくすりが宣伝されている。ついフラフラと、曳き付けられることになる。このサプリメントが、なかなか手が込んでいて、私のようにくすりは拒絶しているものでも、ついこれはいいかな、など思わせるものがある。「胡麻」「ニンニク」「朝鮮人参」「ローヤルゼリー」、この辺はまだ何となくありそうだが、ミネラルとか、ビタミンとか、アミノ酸が、一体食品かと腹が立つが、多様にサプリメントとして展開している。乳酸菌とか、納豆菌とか、ビール酵母菌、ビフィズス菌、細菌まで登場する。論外だが、やせるためのサプリメントまである。売れそうな物は全て登場しているような状態だ。ともかく止めた方がいいと思う。医薬品として、必要で使う場合は、医師の判断の基づき使うべきだ。素人考えで、健康補助など考えない方がいい。そもそも薬と言うものは、諸刃の刃だ。効果があるだけリスクが在る。だから医師がコントロールして、最小限使うものだ。

胡麻を、何キロも食べなければ採れない様な成分を、毎日飲んだら、身体の中ではどう言う事が起こるだろう。確かにその成分で、元気になるかもしれない。効果が無ければそれでもいいが、身体の元気が反応すると言う事は、リスクも高まっていると言う事だ。大抵のこうした宣伝書きの下の方には、良くなる前には、一端悪くなる作用、好転反応がある場合も在ります。などの注意書きがあったりするから、うっかりとんでもない状態まで飲み続けてしまう場合も起こる。サプリメントを飲むと言う事は、怖ろしいほどの偏食と言う事になる。偏食が身体にいい訳がない。素人考えだが、偏りが癌を作り出すと言う事は想像できる。疲れるとか、健康に不安があるというのは、自分の体が起こしている前兆現象だ。何か必ず、原因がある。その要因に向かい合う事だ。多くの場合は過剰なストレスと思って間違いがない。ストレスは、年齢とともに内容、質、量ともに、変わる気がする。この見極めが大切だろう。

食を自分で把握し、自給する。これが最も大切な原点。自分で作り、自分で食べれば、これほどいいことはない。そして問題と思われる不調に対して、対応する。先ず自分の身体を、自分で探る事ではないだろうか。薬で治そうとかでなく。何故そうなってしまったか。原因は必ずある。直せるものなら、原因を取り除く。暮し方を変えると言う事もあるだろう。身体をわかるためには、近代的医療の力を借りるべきだ。結果大抵の場合は自分で治せるものだ。しかし、自分では直せないという事もある。その場合初めて、薬を使うという順番だろう。サプリメントなどという、位置するところが見えないようなものは、使わないことだ。身体に不調があると、気が弱る。気が弱ると、ついつい、おかしなことに手が伸びる。これは自戒である。

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