カンムリワシとオオヒキガエル
2026/03/17

カンムリワシの餌の30%はオオヒキガエルだそうだ。のぼたん農園にもカンムリワシが暮らしているが、オオヒキガエルも沢山居る。溜め池にはオオヒキガエルのオタマジャクシが沢山泳いでいる。あれだけのオタマジャクシが居るのだから、オオヒキガエルもいくらでも居るはずだ。
そう思っていたら、あのオオヒキガエルが石垣島でも減少してきているらしいという話を聞いた。カンムリワシの餌は大丈夫なのか。昨年崎枝ではカンムリワシが衰弱死したと新聞報道である。餌が不足したのではないか。のぼたんに来ていたカンムリワシではないかと思う。
のぼたん農園では沢山のオオヒキガエルが繁殖している。それはとんでもない環境破壊だから、早く駆除すべきだという人が居た。本当のことだろうか。どうも外来生物淘汰を正義とする考え方を、素直に受け入れる気にはなれない。私が根無し草だからそう思うようになった気がする。よそ者だから意味があると考える傾向がある。
そのオオヒキガエルを食べにのぼたん農園にカンムリワシは来ているに違いない。カンムリワシはいつものぼたん農園で餌をとっている。オオヒキガエルはサトウキビの害虫を食べるので、わざわざ導入された蛙である。好きで南米から来たわけではない。
いつもの外来生物の成り行きだ。来たくてきたわけでもないのに、何で淘汰されるのか。可哀想すぎないか。上手く共存する道だって1万年くらい立てばあるかも知れない。南米にはオオヒキガエルが居ても、生物多様性は成立している。
何故オオヒキガエルが居たら良くないのかが分からない。私も石垣島の外来生物だから、相哀れむ関係である。昨日、外来生物の駆除すべきというシンポジュームが開かれたそうだ。大切なことだとは思ったが、何故駆除すべきなのかが十分討論されたようでもない。
オオヒキガエルが居なくなって、カンムリワシは大丈夫なのだろうか。30%の餌がなくなれば、30%のカンムリワシが居なくなると言うことなどないのかと心配になる。オオヒキガエルは農薬にも強いのではないかと言う気がする。カンムリワシは素晴しい鳥だ。まずはカンムリワシ保護を考えて貰いたい。
田んぼの農薬でカンムリワシの餌は激減している。農薬でも増えてくれるオオヒキガエルは貴重な生き物ではないのか。増えている鳥と言えば、カラスばかりだ。カラスは外来生物ではないから、駆除してはいけないらしい。カンムリワシという、特別天然記念物の貴重な鳥が、排除すべき特定外来生物に支えられているという現実をどう考えているのだろうか。
オオヒキガエルという強健な生き物が居てくれたおかげで、カンムリワシが生き残ったと言えるのではないか。オオヒキガエルが導入されて以来、ここ50年のことである。農薬で消えていった生き物の数はどれほどであろうか。すべての罪をオオヒキガエルに帰せては可哀想だ。
人間がオオヒキガエルを駆除しようとしている。もし出来たとしたら、それはカンムリワシも淘汰すると言うことになるのではないか。もう、石垣島の自然環境は変わったのだ。変わった中で何を排除し、何を守ることが、自然を守ることになるのか改めて考えてみる必要がある。
オオヒキガエルは毒性が強いと言われる。のぼたん農園にも沢山生息しているのだが、その毒で被害が出たことはない。毒性が強いから、蛙を食べる蛇を今度は導入しようと考えなければ良いが。黙っていれば危険な蛙というわけではない。オオヒキガエルが増えると何が問題になるのか。
オオヒキガエルは昆虫、小型爬虫類、在来のカエル類などを食べ尽くし、生態系を乱し、生物多様性を損なうことになる。こう言われている。特定外来生物の駆除の根拠はどれも同様のことが言われている。私にはこのことが素直に受け入れられない。
ヤエヤマヒメアマガエルと言う小さな蛙も大量にオタマジャクシを産んでいる。頭からお腹にかけて透明なオタマジャクシなので、すぐに分かる。オタマジャクシもそれほど小さいというわけでもない。今の所、アマガエルがいなくなったということでもない。
確かにオオヒキガエルに食べられていなくなる生き物入るだろう。しかし、そんなことで居なくなるよりも、田んぼでジャンボタニシの殺虫剤が撒かれるから、オタマジャクシが全滅している。はるかに被害は大きい。ジャンボタニシも外来生物だが、上手くコントロールすれば、田んぼ雑草は一本もなくなる。
ジャンボタニシの雑草駆除のことを長年主張してきたが、全く認められない。嘘だと思うなら、のぼたん農園の田んぼを見に来て欲しい。除草剤は一切使っていない。それでもジャンボタニシのおかげで草取りをしないで済んでいる。この事実をどうして認めないのだろうか。
ジャンボタニシは田んぼ雑草が全くなくなると、固くなった親株の稲まで確かに食べる。やわらかい草を餌として田んぼに入れてやっている。そして捕まえたジャンボタニシは美味しくいただいている。エスカルゴと同じ味だ。ただ殺すのではなく、養殖して食べることだ。
増えて生物多様性を阻害している一番の生物は人間だろう。生物多様性の重要性は人間の生存以上に重要なことだとするのであれば、人間を減少させる以外に無い。それが生物多様性を守ることになる。生物多様性自体に意味があるわけではない。人間が生き残ることが需要なのだろう。
人間が地球で生存して行く為には、生物多様性が大切だ。と言うこと買い割れている。多様な生物がいると言うことが、豊かな自然と言うことで、地球環境の維持や永続性につながると言うことが言われる。しかし、そう言い切れるほど、地球環境の状況は、単純に割り切れるようではない。
何度も地球の生物は絶滅の危機を経験した。そして、また再生して今の生靴多様性に至った。しかし、人間が急速に増えて、農薬や化学物質をまき散らし、生物世界に異常を来している。その責任を特定外来生物に押しつけているように見える。
オオヒキガエルは毒を作る蛙ではあるが、カンムリワシは捕食してもその毒に耐性がある。おかげで他の生き物が食べないので、カンムリワシの餌が豊富にあると言うことになる。こんな関係が成立した理由は、カンムリワシが自然界で長く生きてきて、免疫を獲得して生き残ったためであろう。
カンムリワシはどこかの段階で、オオヒキガエルを食べるほか生き残る道がなかった時代があったと言うことだろう。その地域ではオオヒキガエルと同じ毒を持つ生物がいたということだ。それで生物界のバランスが取れていたわけだ。石垣島にオオヒキガエルを持ち込んだことは、余計なことをしたものだとは思う。
しかし、今になって邪魔者だから淘汰すると言われても、それが許されることなのだろうか。石垣島へは1978年に南大東から持ち込まれましたものとされる。50年の歴史がある。サトウキビの害虫駆除のために持ち込まれたと言うから、殺虫剤の害とオオヒキガエルの害と比べて、自然界への影響はどうなのだろうか。私は殺虫剤の罪の方が大きいと思う。
サトウキビに殺虫剤を使いミツバチまで殺してしまうことと、オオヒキガエルがトカゲを食べてしまうことはどちらがこまるのだろうか。のぼたん農園では殺虫剤は使わない。オオヒキガエルが居る。ある程度サトウキビの害虫を食べてくれているのだろうか。
草むらをハンマーモアーで走っていると、オオヒキガエルが飛び出てくることがある。こういうかえるの飛び出しを、カンムリワシはトラックターについて歩いて待っている。いつもはのったりしているカンムリワシが、素早い滑空で蛙を捕まえる。見事なものだ。