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笹村 出-自給農業の記録-

田植1週間

   

1月11日に田植をして、1週間が経過した。15日になり、稲が立ってきた。5日めで根付いた。石垣島では根付くまで、4日か5日かかるようだ。少し時間がかかったのは、やはり風の強さの問題だと思う。日照時間、気温水温は問題ないと思うのだが。

枯れて行く株もあるので、毎日不安だった。葉が枯れてしまった株も2%くらいはあった。田植が終わった以上、見ているしかないのだが、金曜日になり、確かに安心できるところまでになった。稲が立ち上がった。田植の仕方に問題があるのか。

やはり石垣島では3本植えの方活着も早いし成長も早いようだ。風にさらされたときに、1本では干からびてしまう。固まって植えることで安定する。深水にした方が根ずくのも早いようだ。初期分ゲツや、ジャンボタニシの食害の問題との兼ね合いであるが。

昨年は田植をしてから、強い風で枯れてしまう稲も多かった。今年も田植翌日強い風でかなり痛められた。何とかしのいでくれたという感じだ。葉が丸まってしまい、強い風で葉が乾燥してしまったと思われる。それでも何とかしのいでくれた。ホッとした。

1週間したら、田んぼに入り補植が出来る。10%位は補植が必要と見ていたが、1,2%位の欠株がある状態だから、まずまずという所ではないか。下の田んぼが一番欠株が多かった。のぼたん農園では始めて田植する人や、小学校田もあるので、抜けたり深すぎたり、田植の善し悪しもある。

今回は参加者全員が割合うまく田植をしてくれた。土が徐々に良くなってきたと言うこともあるかと思う。土に粘りが強くなれば、田植での浮き苗は減る。牧場から田んぼにしたのだから、最初は土に粘りが足りなかった。細かい土壌だから水持ちは良かったのだが、本物の粘土のような粘りはなかった。

今一番気になっているのが、ジャンボタニシである。初期深水にすると食べられる。しかし淺水の法が風に弱い。ジャンボタニシが動けるくらいの深水で管理している。ジャンボタニシが食べなくなるには、もう少し固くならないと行けない。今は危ないところだ。

幸いのことに、まだジャンボタニシは余り多くはない。まだ土の中にいるようだ。食べられている様子は下の田んぼ以外ではすくない。日曜日に田んぼに入り、補植をしながら、ジャンボタニシの確認をした。葉先が食べられているものがあるが、これは鴨が食べたかも知れない。

今の所イノシシは田んぼに入っていない。イノシシはあたりを歩いているのだから、入られてもおかしくはないが、取り囲んだネットで中には入ってはいない。朝のぼたん農園に行くと、まずイノシシの侵入の確認である。今日も来ていないと分かって、ああ良かったの繰り返しである。

登録メンバーが50人になった。この50人に対する勝手な責任の思いがある。それで何としても田んぼは失敗は出来ない。にもかかわらず、毎年失敗しているのだから、申し訳がないかぎりだ。今年こそ最善を尽くして、成功させたい。そう思うと、ハラハラドキドキの毎日になる。

今年は例年になく、幸いのことに、強風が少なく、日差しもある。恵まれた田植だと思わなくてはならない。苗作りの期間は雨続きだったので、今の所水はある。水があるので今雨が降らなくても、安心していられる。2週間この天気が続いてくれればと思っている。

一番影響する1週間は先ず先ずの天候、お天道様に感謝しなければならない。これから2月までの間が、一番低温になる。13度の可能性はある。稲が小さい内ならば、影響は少ないが、大きくなってからだと成長が止る。この場合は深水でしのぐしかない。寒さは気温よりも水温の影響が強い。現在の水温は朝で19度。

現在5,5葉期ぐらいだ。田植5週間後の2月15日で10葉期になっていれば予定の成長であるが、その頃に寒波は来る可能性が一番高い。深水は分ゲツを減らすので、寒さが来ることが予想されるときに、深水にしてしのぐことになる。

余りひどい寒さにならないと良いのだが、水温は12度以下で生育障害が起るとされているが、石垣島ではそれほど水温が下がることは絶対にない。湧水の地点で16度で、田んぼ全体もその程度の水温が一番下がるときのようだ。それを考えると、まず低水温の冷害はないだろう。

深水にして寒い日はしのぐのが良い。すると、ジャンボタニシの食害が起る。気温を見ながら深さを調整し手行くつもりだ。23日から1週間小田原なので、この間は仕方がないので深水気味にしておくことにする。今の所ジャンボタニシは少ししか出てきていないので大丈夫と言うことにしておく。

1月田植はおととしも1月7日田植でやったのだが、石垣島ではこのぐらいのタイミングでやるのが、一番良いようだ。12月田植で行うと、幼穂形成期に寒波が来る可能性が出てくる。これは不念の原因になる。1月田植であれば、幼保形成期は3月に入ってからで、不念が起る寒波が来ることは極めて少なくなる。

4月が出穂期になれば、平均気温も24度。30度声の日も出てくる。受粉・受精には約25~30℃の高温が10時間ほど続く必要がある。出穂・開花時に約20℃以下の低温になると、出穂が止まる。また、出穂しても、花粉さらに、約17℃が7~10日も続くと、多くの花が不稔になり、お米ができなくなる。うまくかわせる。

新しい田んぼはやはり硬盤がないから、代掻きの時にトラックターが沈んでしまうところがあった。かなり深いところが出来た。田靴に水が入る場所があった。来年はそのあたりは注意して代掻きをしたい。下の田んぼの来年の課題は、どこまで田んぼを平らに出来るかだ。

排水がギリギリの状態である。排水した先の水位が、田面とギリギリの所にある。真っ平らに代掻きが出来ていれば、何とか排水が出来るぐらいの所だ。その意味では田んぼを乾かすということは出来ない。長年湿地だった場所だ。こういう条件の田んぼは初めてのことになる。

一月から田植が出来ると言うことは、一年中田んぼが出来ると言うことになる。好きな田んぼいつでも出来るという環境は実にありがたい。田んぼのことはやってみなければ分からない。光合成細菌の効果も今年の課題である。「ひこばえ農法」「アカウキクサ農法」引き続き研究課題だ。

これを一年中研究していられるという喜びがある。たぶん、小田原の3倍の研究が出来るだろう。これほど有り難く、残りの年限を有効に使える喜びだ。予定した期限まであと6年ある。稲作りの18年分の研究が生きている間に出来る。

石垣島の田んぼ土壌に腐植を増やして行く技術の確立である。亜熱帯の土壌。強い太陽光にさらされている土壌をどのように,微生物の豊かな土壌にして行けるか。自分なりに研究をしたいと考えて居る。4年間の研究でダメな道筋はいくつか分かった。

少しずつ方向が定まってきた。田植1週間で光合成細菌の200Lの投入を始めた。これも、2週間ごとくらいに繰り返して行きたいと考えて居る。継続してみなければ効果は見えないと思う。肥料不足を光合成細菌が補えるかが、着目点だ。

1回目の光合成細菌の投入が代掻きの時、今回が2回目の投入型植え5日目になる。その効果はまだ不明だが、効果が見えないとしても、1期目の間は継続して投入して行きたい。土壌の状態がどうなるかをよく観察して行くつもりだ。田んぼを歩いた感じでは悪くはない。

転がしの効果との兼ね合いもあると思われる。入れて行く腐植との関係もある。5番田んぼには籾殻を一部に引き詰めてみようかと考えて居る。分解困難な籾殻の分解が早まるのかどうかに興味がある。籾殻の分解が早いようなら、だいたいのものは分解されるはずだ。

 

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