岸田氏の退陣と自民党総裁選挙

   



 自民党にはなにも期待ができないのだが、自民党が政権党である以上、その動きは自分の暮らしにも影響している。今回一番驚いているのは小林氏と言うよく知らなかった人の総裁への立候補である。まだ49歳であるが、右翼の一人と言うことだ。私は今回初めてこの人のことを知った。

 アベ政権のひどい時代を経験した者として、この人は恐ろしい人だという気がしてくる。裏金疑惑で潰された、アベ派の裏金議員が押しているという。「処分を受けた方も一人一人は優秀だ。挙党一致で取り組まないと国難を乗り越えるのは難しい 」と発言している。

 つまり、処分をされた人が小林氏を推して、総理大臣になったら、自分も復活できると考えているのだ。小林氏は裏金の透明化を言うが、新しい裏金作りを考える人だ。間違いなく政治にはお金が必要だと考えている人なのだろう。こんな人が立候補することが間違っている。

 もし小林氏が総理大臣に成るのであれば、アベ派の右翼連中は小林氏を推すことになる。すでに、裏金議員も要職に就けると公言している。そして統一教会は温存され、戦中から続くアベの利権集団が勢いを増し、また日本を暗黒支配すことになる。

 石垣島や沖縄は基地の島になって行くだろう。岸田が軍国政策をとったのは、自分の支持母体が弱いために、右派の指示が必要だったからだ。自民党内部の右派にはその政治のためのお金があるのだろう。だから、どれだけ批判されてもゾンビのように生き返るのだ。

 与那国島は町長が、基地の島を推進していて、すでに与那国島は防人の島に成りつつある。飛行場や港湾を戦時体制に変えようとしている。次が中山石垣市長である事は目に見えている。中山氏は目先の島の経済活性化に目を奪われ、石垣島を防人の島として政府に指しだしている。

 そのために石垣市役所には、中山氏を始動する人が派遣されているそうだ。この人が、これをやれ、あれをやれ、ミサイル基地に関しては今はこう言っておけと、逐一決めているらしい。従っていれば、補助金は通してやると言うことらしい。完全に政府に従属した。

 中国は今回の岸田氏の辞任をどのように報道したかと言えば、1,経済政策に失敗したこと。2,相次ぐ閣僚の不正行為、統一教会問題、自民党の裏金問題の解決など、解決策が提案出来ないこと。3,国内の保守勢力に迎合するため、安保政策がさらに軍事化していったこと。の3点だそうだ。

 驚くほど中国は日本のことを正確に見ている。中国には有能な人が多い。この分析の通りではないか。日本の報道よりも正しい見方だ。こういう分析がすぐにできる人が、習近平政権を読めないはずがないだろう。中国の多く人は分かっているのだ。

 独裁政治の問題点は分っていり。しかし、まだ中国には独裁は必要だと考えている。それはまだなのか、巨大な多民族国家は独裁でなければ支配できないと考え居るのか。習近平は中国経済のためには、まだ使えると考えているのはたしかだ。それが吉と出るか、凶と出るか。

 中国の経済は良くないと言われている。それでも日本よりはましである。極端な高度成長が長期間続いたのゆがみが起きた。社会主義国の富裕層の存在。汚職の広がり。過剰生産。偏った産業構造。若者の就職難。今本当の意味で、習近平は経済で試されているのだ。

 台湾侵攻は自民党によると2年も前にあるはずだったのだ。こんな悪質なデマの予測を宣伝をして恥ずかしいことだ。国民を扇動するアメリカに従属する自民党右派の安全保障政策が、どれほど危険なことかと思う。多分小林氏はその急先鋒に押されている違いない。

 当然、敗戦の日には靖国神社に参拝した。これがまずの踏み絵。若い人が、靖国参拝をどう考えるのだろうか。私が高校生の時に父に靖国神社に興味があるので一回行ってみると言ったら、父はお前はあんな所に関心があるのかとあきれていた。そしてその問題点を語った。

 父は軍人嫌いだったのだ。軍がどれほど愚かな戦争をして、迷惑を受けたのかを話してくれた。父は中国の最前線に7年間連れて行かれた。徴兵された兵隊としては、例外的に長いものであったらしい。父は食料の調達係をしていたらしい。

 そういうことが得意なブローカー的な人だから、さもありなんと思った。武力などで食糧確保は出来ない。中国人と仲良くなり、上手く交渉してお金で食糧の確保をしていたと言っていた。だから戦争が終わったときにはそういう中国人に、軍にあった価値のあるものをすべて渡し、必ずひどいインフレになるから、物で持っておけと教えたという。

 父は7年間の間に中国語を自由にしゃべれるようになっていたという。そして、中国人の優秀さと、愚劣さをよく話してくれた。中国をまともな国家にまとめられるのは、毛沢東しかいないとよく言っていた。中国人を一つの国にまとめることは極めて難しい。

 中国にはその後自然養鶏のことで指導に行くようになり、中国のすごさと問題点を知った。中国は忽ちに日本を追い抜くだろうと確信できた。それは中国が一つになったことと、国家資本主義経済を始めたことにある。トランプが一国主義を主張するのもここに在るのだろう。

 中国の高度成長は日本より倍から3倍の速度があると思えた。しかし、中国人はその高度成長に慌てていなかった。驚くほど対応力が高い民族なのだ。日本人は経済成長で心を病んだ。日本人の中にある倫理というような物が崩れた。倫理など元から持たない国はその点強いと見えた。

 道徳のある経済を標榜した岸田氏はその志をいくらかでも、試みることが出来たのだろうか。岸田内閣が実際にやったことはアメリカに従い、日本の軍事化の推進だろう。その他様々な面で、社会の後退が著しかった。コロナの影響もあって不運とも言えたが、文化面での後退は深刻だと思う。

 私が知る限り、日本の絵画部門の芸術家がいなくなった。野見山暁二氏が最後の作家だっただろう。日本は藝術の国だと思っていたのだが、藝術の意味までアメリカ化した。お金になる藝術が良い藝術のようなつまらない国になった。

 自民党の総裁選挙の情けない姿から、つい愚痴のようなものを描いてしまった。自民党の総裁選挙で、裏金は一掃すると言うような人が一人も居ない。お金のかからない民主主議を構築すると言える人が居ない。ここまで来ても自民党を変えようという人が一人も居ない。

 今までの自民党のままで良いと考えているのだ。反省など誰一人としてしていない。総裁選挙をすれば、みんなが裏金問題を忘れてくれると思っているのだ。それくらい野党の無力を侮っているのだ。一度自民党は潰れた方が良い。潰れて解党して出直しするほか道はない。 


 

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