2017年田植え
27日早朝。手前が11番田んぼ。昨夜の雨で線引きが苦労しそうだ。乾いたところから線引きを行い、田植えにみんなが来るのを待つ田んぼ。
28日10時。過去最高の参加者で、延べ人数で56名前後。子供たちも田植えをした。子供が参加して田植えした田んぼであることがいい。初めての人が沢山いて、それでいて農家の田んぼより、収量が多いいという事が誇りだ。
ここは代掻きなしでの田植え。この水の来ない田んぼが一番収量の多いい田んぼ。不思議な気がするが、冬の緑肥作物も良く育つ。
いよいよ最後の田んぼの田植えの様子。まだかなり水がある。
今年は2本植で行くことにした。1本より3本の方が良い田んぼになるという意見があった。そうかもしれないとも思う。明確に1本の方が良いという根拠はない。実験して変わらなかったという話は聞いたことがあるが、自分でやってみなければ本当の確認はできない。分げつが取れすぎるような過繁茂の田んぼもある。そこで今年は10番の里地里山協議会の田んぼで4本植と1本植を中央で分けた、田んぼを作ってみることにした。結果どう違うか。こういう試験栽培のようなことが好きだ。こういう観察があるだけで、田んぼに行く楽しみが増える。苗は平均4葉期が中心だったと感じた。分げつが始まっているものもかなりあった。4葉期か5葉期で植えると一番活着が良い。田植えして翌日には成長を始める。苗の背丈も30センチはあるから、どんな深水でも水没はしない。平らに代掻きが出来ている訳ではないので、深いところは20センチくらいの水深の所も出来てしまう。それでも水没しないので安心な田植えになる。
朝の状態では上の方の田んぼはまだ水が相当残っていた。まず乾いた9番田んぼで線引きをする。縦横29㎝角の線を引く。これを出来るだけ正確にすることが大切である。私も最初少し行ったが、あまり上手には出来なかった。毎年少しづつ足腰が弱くなっている。あとは引き継いでもらい、田植えの方に回った。3人ぐらいで全体に線を引いてくれた。松田さんという新しい参加した方は、その昔小学校の田んぼではこれと同じ道具で線を引いて居たと言われていた。一日目で線引きはすべて終わった。1日目の田植えは1,2,6,7,8,9,12と終わった。2日目に3,4,5,10、という事になった。とても乾燥が早く、苗が乾かないようにするのが大変だった。1日目は植える田んぼの順番に苦労した。植えてすぐ水を入れないと乾いて苗が弱ってしまう。危うい状態だった。
田植えが終わり最後の田んぼまで水が満ちてきた。
田植えは10時30分には終わった。そして、そのあと、ソバカス撒き、周囲の掃除や、水回りの調整。後片付けを機械小屋でして、3時にすべてが終わった。後の整理が結構時間がかかる。良い田植えになった。素晴らしい仲間と息を合わせ田んぼができるという事は幸福なことだ。この仲間との共同作業の感覚は、特別なものがある。これが生きるという意味で大切なのだと思っている。食べ物という生きるという根源のものを、共に作る。ここを共有することが人間の一つの在り方なのだと思っている。田んぼの仲間にそんな余計な理屈はいらないが、何十年も続けてくるとそんなことも少し言わせてもらいたくなる。ともかく良かった。安堵した。充実した。やり尽くした感がある。明るくなったら田んぼに行ってみる。
29日朝4時30分の田んぼ。水管理はほぼ完ぺき。白く濁って見えるのはソバカスを撒いたため。