11月の自給作業

   

農作業がずいぶん楽な季節になった。少し肌寒いくらいになると、作業していて汗をかくのが気持ちがいい。このところ、籾がらクンタンばかり焼いていて、何か体中が煙くさい。燻製にはまった頃を思い出す。田んぼも片付いてさっぱりした。畑も全体をハンマーモアーで刈りこんで、トラックターで耕した。全体が普通の畑らしくなっていて、清々とする。この夏はすっかり草に覆われてしまった。それでも耕してみると、土が良くなったことが分かる。ホウレンソウでもできるようになったのだから、以前から思うと酸性土壌がだいぶ改善されてきたということだろう。クンタンや鶏フン堆肥を繰り返し入れてきた効果が出てきたのだと思う。土が柔らかくなったことと、排水性が良くなり、雨が降ってもよほどのことがなければ、水が溜まるようなことはなくなった。腐植が増えたということも土壌の様子で感じられる。

田んぼは収穫が終わり、一段落である。今年は記録的な豊作だった。あと一歩で畝取りだ。今までの手法が間違っていなかったと考えられる。来年に向けて冬の間に田んぼの充実を目指したい。稲藁堆肥を作ることと、畦の石積みの修復である。川の対岸の大きくなりすぎた木を整理することもやりたい。その時ついでにハザ掛けの棹を10本は作りたい。何箇所かある田んぼへの湧水の個所への対応も出来ればやりたい。これらは、11月というより冬の間の作業だ。冬に田んぼを整備することが、良い田んぼをやる要である。冬の土作りこそ、循環して行く田んぼ作りである。冬緑肥作物を作るというのもあるのだが、それより、藁を田んぼで堆肥にすることを課題にしている。昨年は藁を積み上げて堆肥にしようとしたが、もう一つ藁の熟成が物足りなかった。今年は、田んぼに並べて、その上からソバの糠を播いた。現在播いたあたりから、ソバの芽が沢山出ている。様子を見て、もう一度ソバ糠を播こうと考えている。

大豆の収穫が始まる。11月3日を予定している。早いことはわかっているのだが、小麦の播種を考えると、この時期にやるしかない。来年は小麦の播種を一週先に伸ばすか、大豆をもう少し早く蒔くかの工夫が必要である。やはり、山の畑は、平野部の畑と少し生育の周期が変わるようだ。刈り取って、まずは機械小屋にすべてを入れるつもりだ。どうせ畑から出さなければならないのだから、一か所に集めることは可能である。しばらく機械小屋で干して置いて、脱粒をする。以前は12月に脱粒をしたこともあった。屋根のあるところに入れておけば、いつ脱豆しても問題はない。小麦の播種は11月10日を予定している。4日には鶏フン堆肥を蒔いて、耕す。ということはすぐにでも鶏フンの袋づめをしなくてはならないが、まだやっていない。肥料がなければ、グルテンの少ない小麦になってしまう。9日にはもう一度耕す。トラックタ―での耕運は、天候次第の所もあるので、日を選ぶ必要がある。小麦はどうも種が多く落ちてしまうようなので、今年はクンタンを混ぜるのはどうだろうか。

野菜畑には、ほうれん草、キャベツ、白菜、ニンジン、大根、こかぶとある。一度適当な時に草取りだけはやる必要がある。すぐに冬作の豆類を蒔くことにする。そら豆とキヌサヤエンドウ、今年はスナップエンドウも作ってみる。そして11月の一番肝心なものはタマネギである。一度耕してあるので、鶏フン堆肥を入れてから、もう一度耕す。この鶏フンも袋詰めしなければならない。畝を立てて、今年も400本の苗を植える。セルトレー苗は少しづつ出来てきているのだが、やはり、足りない分の苗は買うしかない。タマネギが良く出来るかは、結局は草取りが一番、そして日照が欲しい。加えて、酸性土壌は良くない。去年はクンタンをたくさん使ってよく出来たので、今年もクンタンを苗を植えてから後に、草抑えを兼ねて多く播いてみたい。風で飛ばされるので、雨が降る前にクンタンを播くことにする。

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