北陵クリニック筋弛緩剤事件

   

北陵クリニック筋弛緩剤事件がえん罪の可能性が高いという記事を魚住 昭という人が、週刊現代に書き続けている。この事件について詳しいことを知ったこと自体が、魚住 昭氏の記事によってというだけであるが。しかし、警察というものの証拠調べが、いかに杜撰なものなのかということがこの事件でも分かる。警察はなぜか、証拠主義にならないのかである。どこかに問答無用、自白重視という、権力意識があるからではなかろうか。予算と科学捜査の人員が足りないのではないか。証拠主義は膨大な費用がかかる。その費用と手間と能力がないのではないだろうか。その結果、刑事の感で印象で決めつけて、進めてしまう。その昔、同乗した自動車で事故にあった。警察で調書を取られたことがある。その時は、滋賀県と福井県の県境の道路が凍りついていて、何十台の自動車事故が相次いであった。私たちもそのそばで事故があったのだが、それとは別の事故であった。

取り調べをするということになり、1時間もかけて調書をとられた。しかし、どうも話がおかしい。場所の特定が違う。取り調べの警察官が、違う事故と混同していたのだ。道路の坂が上りと下りと違う。嘘を着くなとか言っていた。要するに状況が違う場所を勘違いしているのだから、話が食い違うのは当然である。それでも何とかでっちあげてしまった。そして報告してから、間違いを上司に指摘される。それを偉そうにこちらが嘘をついたためだとか主張した。調書取りを、結局5分でやりなおした。申し訳ないなど一言もない。まるでこちらの対応が悪いから、間違えたかのような態度であった。この事故は、滋賀県の道路管理者の責任ということになった。取り調べの警察官は思い込みで、人の主張を嘘だと決めつける性格になる。疑いの眼ですべてを見ているからだろう。冤罪事件というものはこうして作られるということが分かる。警察の取り調べ室で、脅かされたことはあるが、自分の主張は絶対に曲げなかった。今なら可視化してくれと言うつもりだ。

現在、遠隔操作パソコン事件について、取り調べの撮影を希望しているそうだ。しかし、それを取調官は認めない。何故だろうか。この事件も真相は闇である。警察がとても馬鹿にされた事件だ。誤認逮捕を4人も誘導されてしまった。警察の能力不足が策謀によって白日にさらされた。屈辱適事件であろう。だからと言って、犯人と思しき人間の取り調べを、可視化しないというのは間違っている。これはすでに人権無視の犯罪行為である。この間ついに、自ら真犯人とする書き込みまで登場した。その証拠というものも出されている。と言っても私は見てもわからないのだが。5人目の誤認逮捕は目的通りということが書かれている。誰が犯人であるかはもちろんわからないが、どうも、証拠主義で行こうとすると、行き詰まるということのようだ。パソコンに残されたものを証拠とするには弱い。容疑者を、東京地検は3日、処分保留として一度釈放した。そして、他の事件で再逮捕し、取り調べを続けている。

時間をかけ、精神的に追い詰め、可視化せず白状させようと、締め付けているということではないか。もしそういうことなら、誰が犯人であるとしても、警察による人権無視事件になる。長野サリン事件、足利事件、郵便不正事件であれだけ冤罪が暴かれ叩かれても、捜査当局に反省はまったくない。パソコンのウイルスを扱うハッカーの特殊な知識が背景にある。自白がなければ、残念ながら、立証は難しい。そして江の島の猫と映っているビデオ映像。これを証拠とするには、世間はそうかなと思うかもしれないが、裁判所は証拠とはしないだろう。そんなものを証拠として認めれば、誰だって冤罪事件に巻き込まれる。結局警察はお金をかけて、ハッカーを上回る知識を持つ以外ない。それができないということにすでに警察力というものの限界を見せているのかもしれない。

 - Peace Cafe