小田原ヒルトン後の計画

   

小田原ヒルトンへの売却がその後どうなったのか。何も見えないまま、説明会も開かれない。先日、私もその一人として加わり、市に対して要望書の提出をした。ヒルトンに売却を撤回して欲しいということである。まず、地域の将来計画を地域住民とともに検討して欲しいということである。2つの有望な可能性があると考えている。一つは農の会が目指している自給農業地域の展開。自給農業地域構想は何度も書いてきたことなので、今回は、もう一つの景観の素晴らしい傾斜地を生かした消費者が参加できる「収穫農園構想」を考えて見る。根府川から真鶴に到る海岸線は、みかんの産地であった。みかん後の有望な転換作物が今一つ見つからないまま、現在にいたっている。全体としては農業者の老齢化と耕作放棄地が目立ってきている現状がある。同時に農業地域であるという、農地法の条件があり、農業以外の再開発が出来ないという条件がある。

景観を活かした斜面の農業が活性化するかと考えている。農産物の出荷しての販売を考えれば、不利条件地域に成る。消費者を呼び寄せ、その景観を含めて販売するとすれば、都市近郊でこれほど有望な地域もない。そのセンターハウス的役割をいるトンホテル後の利用とする。周辺の農地がまとまる必要がある。離れた場所に駐車場。農園内の散策道の整備。風のよけられるあずまやの設置。トイレや水回りの整備。会員制にして、ヒルトンホテル跡地を会員がシェア―する。つまり、会員制のホテルのような機能。宿泊しながら農業体験が出来る。会費を集め全体の整備費にする。

1、芋や野菜、ハーブ部門。
2、柑橘を中心とする果樹部門。
3、油絞りを考えるツバキや菜の花部門。
4、お茶園における新しいお茶の味わい部門。

構想の基本思想は、通年利用できる、収穫体験やその場で食べることのできる、新しい農業の提案の場所。多様な要素を含み込むことで、通年集客が可能となる。収穫体験を越えた、もう一歩農業の楽しさに触れられる。栽培や加工まで触れることのできる農園にする。中心にはヒルトン跡地にセンターハウスを作る。東屋では、各自がお茶を淹れながら、一日様々な、お茶を味わうことが出来る。お茶は様々な工夫をして、(吉祥寺に、フランス人がやっているお茶屋がある。)新しい飲み方の提案をする。興味を持てば、お茶摘みや、お茶づくりも行うことが出来る。海の見える景観の良い場所に風のよけられる東屋を点在させる。

 ○野菜はハーブ系のものを中心にして、サラダを収穫して食べられる有機農園。ドレッシングの工夫の提案。石釜があり、さつまいもやジャガイモや里芋を掘って、焼き芋が出来る。小麦の畑があり、パンが焼ける。ピザが作れる。さつまの蔓を植えた人が、収穫をして焼き芋まで可能な場所。サトイモを植えて、その子芋を塩ゆでにして食べる。その栽培期間の様子をインターネットで確認できる。

 ○柑橘を中心にした摘み取り園では、周年を通して何らかの果物の収穫が出来る。ゆっくり景色を眺め、食べる場所がある。そして取った果物の加工をしたい人には、センターハウスで樹薄にしたり、ジャムや、お茶に加工し持ち帰ることが出来る。花を摘んで香水にすることもできる。

 ○油絞りは、ツバキやオリーブ。菜の花やカラシナごま。油がとれる作物を、通年収穫できるよう栽培する。収穫から絞って食べる所まで一貫して味わうことが出来るようにする。一滴の生のしぼりたての油がいかに香りが高いものかを知ってもらう。手搾りの搾油機を使ってもらうことが出来る。

 ○お茶を日がな一日飲むという習慣が中国にはある。台湾ではと市近郊の茶園に、お茶を飲む場所がある。お湯を沸かしながら、一日その場所を楽しむ。お茶の新しい楽しみ方を提案する。紅茶や中国茶はもちろん世界のお茶を飲むことが出来る。又、柑橘を混ぜたもの、牛乳で入れたもの。コショウを入れる飲み方。お茶の新しい味わいを伝える場所にする。

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