8月の自給農の作業

   

8月は暑い中の草刈りをしていた。今年はついに一度も冷房を使わなかった。車に乗ってもあえて冷房は使わなかった。一度涼しい思いをすれば歯止めが利かなくなると思ったからである。覚悟を決めるためには、節電は良い後押しだった。慣れたのか例年より暑いとは感じていない。養鶏やら畑や田んぼと、外の作業が多い。結局部屋だけ冷房をやっても又暑いなかへ出て行くので、却って温度差で暑さを強く感じる。冷房などなかった時代の方が涼しかったのかもしれない。冷房があればと思うことで、暑さを受け入れる気持ちが弱くなる。作業をするたびに汗が出た。体質が少し変わって、汗掻きになった。悪いことではないと思っている。例年夏は体重が減るのだが、不思議に体重が減らない。食欲が落ちないということもあった。年寄りは熱中症に注意と言うことだが、一度農作業中に怪しい感じがあり、すぐ水風呂に入った。それから熱中しては畑をやらないことにした。

今年の8月は大豆畑が面白くて、何度も見に行ってしまう。農業の面白さは、工夫の面白さである。ちょっとした工夫に対して、植物がどのように反応してくれるのか。面白さが尽きない。大豆の土中緑化栽培は、現代農業に2度出ていた。一度目はまた上手いこと書いていると思っただけだった。それが次には写真で出ていた。これでがぜんやってみる気になった。この農家では取り組みにくいやり方が、いかにも農の会の人海戦術に向いていると思った。現在同じ畑で、2畝づつほど、5通りの実験をしている。1、直播。(なんくる農園)2、土中緑化、完全除草。3、除草なし。4、追肥あり。5、追肥なし。畑の場所でくせが強く出る所なので、実験と言うまでの正確さは出ないだろうが、それでも土中緑化法と言うものが、どんな結果になるのかは興味が尽きない。この大豆畑をどう記録を残せばいいかである。忙しく収穫する中で、データーを取れるかである。

農家の記憶はそんなもので、上手くいった感じが積み重なって行くが、もう少し正確なデーターの面倒くさくない取り方が必要だ。その意味で、8月後半に堆肥の実証実験圃場の準備をしている。小松菜を9月半ばに撒く予定で進めている。草を刈り、耕運したところである。5メートルの畝を20本作った。10種類やるが、同じ堆肥を場所を変えて同時に実験するので、20の畝になった。畝幅1メートルで長さが5メートルだから、5平米になる。そこに7種類の堆肥を7,5キロ入れる。1000㎡に1反当たり1、5トンと言うことになる。1種類だけ養鶏場床鶏糞たい肥を1,5トン区(7,5キロ)2トン区(10キロ)3トン区(15キロ)5トン区(25キロ)を設ける。別に無肥料区を設ける。併せて、鶏糞たい肥のポット実験を行う。こちらは同じものを3ポット反復することにして、15鉢となる。

7種類を記録しておけば

1、報徳小生ごみ堆肥 電動の回転式乾燥機で1週間生ごみを乾燥したものを、2ヶ月間置いてあったものです。
2、樹木堆肥 剪定チップを3年間やまずみにして堆肥化したものです。
3、落ち葉藁堆肥 踏み込み温床に使い、一年間寝かしたものです。落ち葉、米ぬか、藁、を材料にしています。
4、トンプン堆肥、発酵床養豚場の床をもちだし、3ヶ月積み上げた物。
5、段ボール堆肥 家庭の生ごみを2ヶ月、段ボールで発酵させてから、2ヶ月置いてあったもの。
6、二見すこやかファーム 小田原で食品廃棄物で肥料を作っている会社の製品。一晩で大きなドラムの中で製造する。
7、8、9、10、鶏糞堆肥、発酵床養鶏場の床を持ち出したもの。

この堆肥の実験は5年間同じ場所で繰り返してみる。堆肥の効果は1年では分からない。土づくりをしているのだから、5年間同じことをして、どういう結果になるかである。と言うことは実験が終わるのは、68歳だから大丈夫だろうか。写真を取って合わせて記録して行くつもりである。と言いながら、こういうことが几帳面に出来るかが不安。土づくりが技術になるためには、こうした実験が必要だと思っている。

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