甘酒と塩麹をつくる。
塩麹は初めてのことだ。以前から麹は作っていたので、一度はやろうと思いながら、案外にやらないでいた。現代農業にも載っていたし、農の会の通信で「さいこんたん」の伊藤シェフが書いていた。要するに塩調味料である。醤油、味噌、塩麹と使い分けて行けばいいだろう。今回は麹もやしは京都菱六の長白菌である。これは味噌麹ではあるが、いつものものとは違う。等か作用が強いというから、甘酒向きではないかと考えて取り寄せたものである。価格が安いということもある。色は真っ白で、いつもの薄緑色の菌とは、明らかに異なるようだ。麹漬のイメージから、自然の甘味が出るということも、期待している。麹の仕込みは、一晩水に漬けた白米7キロを(今回は白米でやってみた。)4時に水から上げて、7時間もステンレスのざるで水を切ったものである。たっぷり水を吸って、水がしっかりと絞れているということが、良い蒸しのこつではないかと思う。
蒸しは基本一時間。出来る限り高温で蒸す。だからかまどで薪を思いきって焚く。蒸し不足はあっても蒸し過ぎはない。麹は蒸米が40度以下に下がったところで、混ぜる。もみ込むように力を入れて練り込むつもりで。しっかりと水切りをしたお米なら、潰れるようなことはない。ぱらぱらと硬いのだけれど、芯まで蒸されている状態。揉み込みが終わったら、新しい米袋にじかに入れてしまう。ひと塊りにして、それを毛布にくるんで、10時間ほど寝かせておく。気温にもよるが、湯たんぽなり、カイロ等で保温をする。30度より下がらなければいい。この間温度がまんべんなくなるように裏表を変えてやっても良い。10時間後には、少し発酵が始まリ全体がひと塊りに固まっている。袋を逆さにしたり、床に落として、全体を崩して又まとめて、10時間置く。今度は白い麹が全体に広がった。少ししっかりした白い塊に成っている。これを又崩して、今度は袋の中で平らに広げておく。このころには、自熱を出し始めているので、保温はいらない。毛布のカバーなどもとってもいい。温度が40度以下30度以上に成るように調整。又10時間経ったら、米袋を切り開きお米を紙全体に広げる。上に紙一枚程度かけておく。もう一度10時間経ったら、さらにお米をパラパラにして広げ直す。今度は何も書けないで置く。温度が徐々に下がってきて出来上がり。これこの10時間はあくまで目安で、6時間でもいい場合もある。又、回数をもう一回増やした方がいい場合もある。
今回の麹を利用して、甘酒を毎日飲むつもりでいる。体力気力の増強である。美味しい甘酒を作るコツがだいぶわかってきた。甘さだけでいえば、甘過ぎて飲めないほど甘くなる。麹と同量のお粥を炊く。ご飯でも別段構わない。麹と少し冷ましたお粥を混ぜて、水をひたひたに加える。60度前後に成るように。そして、タイガーの保温調理鍋に入れる。そのまま24時間経てば出来上がる。まだ甘さは控えめなので、もう一晩そのまま置けばいい。さらに甘くしたい場合は、一度冷蔵庫で冷やして、もう一度60度に上げて、もう一晩保温鍋に入れておく。これを繰り返せばどんどん甘くなる。保温鍋が無ければ、発泡スティロールの箱に入れて、そこに湯たんぽを入れておくのも良い。
塩麹は麹1キロに塩を300グラム。塩は減らしても良い。タッパーに入れて、混ぜて、ひたひたに水を加える。一日すると水を吸い込んでしまうので、又ひたひたにしておく。表面にはラップを掛けて空気に触れないようにしておく。仕込んで1週間したら使える。と言っても今の所ただしょっぱいだけの様なものである。毎日1回かき回しているが、麹が徐々にとろけて行く。糀らしい匂いが徐々に高まってくる。色は少しずつベイジュが濃くなる。部屋に普通に置いてあるだけだが、楽しみでついついかき回して様子を見てしまう。