ごみ処理広域化
昨夜、市役所7階の大会議室で、「ごみ処理広域化の考え方」に基づく、説明会が開かれた。ごみ焼却場が、又久野に作られるということが、ありありと感じられた。小田原市・足柄下地区ごみ処理広域化協議会が主催である。6月に考え方が発表された。この考え方は、間違えも多い。例えば、広域化するとごみ処理費が320億円から、231億円に89億円も安く成ると書かれている。その根拠は示されていない。たぶん、今のバラバラに燃やしている経費と、広域化して一箇所で燃やす方が安い。その程度の事ではないだろうか。そもそも、廃棄物会計が行われていない。正確なところは誰にもわからないのが現状である。少なくとも、遠くから集める、運送コストは確実に増える。その積み替え施設も必要となる。道路も新たに必要かも知れない。焼却炉を熱回収施設と、呼び変えているから、発電的手法が取り入れられれば、その費用も新たに生じる。売電益で利益が出ることは先ずない。
この説明会は内容が、乏しい。肝心なところが、議会の委員会での説明と食い違っている。委員会では、焼却炉は小田原というのは、決定であると説明した。所が今回の説明では、そういう方向で、現在の段階では考えていると言う事で、決定ではないというような、曖昧に説明した。そもそも、この短時間の質問では、少しも明らかになったきがしない。個別に親切に説明が必要。
質問:堆肥化について検討している。やることになった時、小田原に堆肥化施設を 作ることが、農地との関係で合理性がある。この場合、焼却施設も小田原に 作ることは、一部に施設が集中して問題がある。
回答:ごみ処理施設は、各地に分散作ることが合理性があるので、箱根、湯河原、 真鶴にも堆肥化施設を作ることになるでしょう。
質問:小田原で焼却施設を作ることは、誰の責任で、どのように決めたのか。
回答:協議会の代表は加藤市長だから、加藤市長の責任で決めた。
質問:焼却炉の場所の設定は、どんな順序で、進めるのですか。議会にも諮るので すか。(この質問は閉会後)
回答:広域化協議会で決めればすむことだ。行政の決定事項なので、議会にはかる 必要がない。
ごみ行政は閉鎖的になっている。相変わらず、迷惑施設の建設は秘密裏に行うしかないのだ。こう言う事を公言している。先日は広域の検討委員会の傍聴に言った4人の市民が、時間前なのに、席があるのに、断られた。理由は、内部規約がそうなっているからというだけだ。内部の規約が閉鎖的でおかしいとは思わない。出来るだけ秘密に進めることが習い性となっている。今回の説明会も、「今こんな考えを持っているが、市民とともに考えていきたい。」本来こういう姿勢のはず。考えが、固まる前に市民に示して、充分に練って行きたいというのが、市長の発言である。あくまで考え方であって、少しも動かさないという姿勢では、話し合いの余地もない。
話の途中で、「そうか、焼却施設は久野の今の場所に作ると決めているな。」と言う事が直感的に感じられた。都市計画を持ち出して、既にごみ処理が行われている場所はそういうところ、つまり、ごみ処理関連施設の場所、と都市計画決定されている。そういうことを変更するのは大変な事なのだ。新たな場所に、都市計画決定するには議会の承認がいると言うになる。迷惑施設の都市計画決定の変更はなかなか難しい。
久野に作ると言う事は相当に覚悟しなければならない事のようだ。こちらもいよいよそのつもりで、対策をしなければならない。