太田誠一農相の事務所費問題
又、農水相の問題が起きた。こんな事を繰り返していて、日本の農政はどうなると言うのだ。日本農業が大事な曲がり角に来ていることは、誰が考えても分かる事だ。農水相が鬼門と言うより、農業に関係のある、興味のあるような国会議員のボスは、金にだらしがないという事としか思えない。そう見る以外ない。事務所を秘書の家にしていた。これを問題ないとしている。もちろんそういう実体があるなら、問題はない。所が、誰がどう考えても、そこに事務所があったとは思えない。もしそこに事務所があったと強弁するなら、その太田誠一を育てる会というもの自体が、架空のものと言う事になる。ホームページによると、9月2日に帝国ホテルで育てる会のモーニングセミナーと言うのがあるらしい。言い訳はあるだろうし、事情もないとは言えないだろう。しかし、農水相が繰り返し、同じ問題で辞任しているのを、この人はたぶん知らなかったのだろう。自分とは関係がないことだと上の空だったのだろう。お金に丸でだらしがない。
太田誠一氏が止めようが、続けようがそんなことはかまわないが、日本農業にはいい迷惑だ。これで又、肝心の事が停滞する。今補正予算で、農政関係の事があれこれ言われている。しかし大臣がこれじゃ、強い主張は出来ないだろう。自民党は参議院選挙に大敗した事も忘れたらしい。あれは農業をないがしろにした為に、地方で票が出なかった。こういう自民党自身の総括でなかったのか。何という展望のない政党だろうか。事務所費が怪しげな、議員を農水大臣に選ぶ方も、あまりに間が抜けている。福田首相の用心深さは何処に言ったのだ。実務的である、これが一応の評価ではなかったか。これではその点も怪しいと宣言したようなものだ。農政に力点を置く、その為の太田誠一氏の起用だったはずだ。太田氏が成った時はちょっと意外だったが、それなりに力のある人だと言う事で、期待していた。
具体的な自給率向上には何も出来ていない。それでもあれこれ農政の中で調整が始まっている感じがしていた。石油高騰に対して、水産業者や農業者に支援をすると言う事が出ていた。とんでもない事だと思っているが、案外すんなり進んでいる。世の風潮が一次産業に甘い。石油で困っているのは国民誰でも一緒で、特に一次産業だけ、税金で補填するような事は、おかしいではないか。生産費が上がれば、価格に転嫁せざる得ない。これが普通の流れだ。所がこれが出来ないくなっている。野菜など豊作でもないのに、価格が下がっている。こんな不思議な事がなぜ起こるのか。消費が減っていると言う推測が出ている。野菜を食べる量が何故減るのか。大切に使うようになったのではないか。腐らせるほど、無駄に買わなくなったと言う事ではないか。生ごみも減る。それなら悪い事じゃない。
お米は今のところ豊作が予想される。40万トンは余るのではないかと言われている。お米はここ数年あまり良い出来ではなかった。久し振りの102とか言われている。この40万トンをいかに有効に使うか、先ず学校給食の完全米飯化。お米を食べる習慣を学校給食から行う。日本の国土の保全、農業のあり方、お米をもっと食べるようにしなければ、上手く循環が出来ない。米粉の利用をもっと開発すべきだ。農水には今やらなければ成らない大切なことが、山ほどある。職員にしても情けないだろう。こうも次々、愚かしい大臣が現われ消えてゆく。太田氏は相当の自信家と見える。文体的に見るといかにも、大上段に断定的にものを言う。所が、肝心の農政については、たいした意見がない。農水大臣になったのだから、それなりの農政に関する意見が出るのかと思いきや、経済対策やら、内閣制度のあり方やら、総理大臣のようなことばかり書いていた。情けないが、早めの降板しかないだろう。