一日2時間の自給

   

昨日はタマネギを植えつけた。正直恥ずかしいのだけど、購入した苗だ。300本植えた。今年はタマネギの種蒔きができなかった。田んぼに入れ込みすぎて、田んぼが終わるまで、秋は他の事ができなかった。9月の内にタマネギは種を蒔く。何度もそらやさんに確認したが、間違いない。この時期は結構気を使うものらしい。それで今頃植える。言い訳をすればその頃、展覧会が2つあって、そのことでも気をとられていた。と言って、タマネギを蒔く位の時間はあった。そういう理由で無く。やはり農業の頭の方が、田んぼに行っていた。大きく傾向が違うことなら、いくつ重なっても大丈夫なのだが、同種の事を2つやるのは難しい。今、有機農業推進法の事と、広域ごみ処理の事をやっているが、これがまずい。頭が2つはできないのだ。どっちかが疎かになる。

「1日2時間の自給」の内訳は週一回は農業の日を作る。後の日は毎日1時間と言う事だ。昨日のタマネギの植え付けも、1時間以内だ。自給の畑で、1時間で終わらないような仕事はめったにない。畑がすでに畝たてが出来て、植えるばかりにしてあった。その状態で、3週間ほど置いてあった。これが私なりの方法。そこに300本の苗を植える。やれば誰でも1時間以内の仕事だ。300のタマネギを植えれば、自給できる。足りないよ。というのは内の奥さんの食べちゃう分だ。あくまで一人の自給の事だ。家族四人なら、4人が1時間づつ自給の為に働かないと。何故一時間かというと、このくらいが効率がいい。身体の丁度いい運動になる。気分転換になる。楽しい時間だ。でも田植えをする。とか、稲刈りをする。これは一日仕事に成る。これが週に1回入る。

それなのに、タマネギの種蒔きのように、抜け落ちることが出る。そういうものだ。と諦めるしかない。本来なら、いつ何をやると書いて置けばいいが、私にはそう言う計画的なきちっとした事が出来ない。そのときやりたいことをやる。朝起きると急に草刈がやりたくなって、やるべき、タマネギの種蒔きを忘れる。行き当たりばったりの性格だから、100種も作る野菜作りには不向きなのだ。せいぜい30種ぐらいだろう。冬の青物はとことんカラシナ。後一応はキャベツ。ブロッコリー。どの位時間を節約して、最低限必要なものが作れるか。実は、農業は周辺作業の方に、時間が掛かる。例えば、今度大豆の脱粒をする。今回は機械でやることになった。この機械を借りる為の、あれこれ、そして運搬。清掃。返却。実際の作業以上に、時間が掛かる。

大勢で大豆を作る、メリットはここにある。味噌醤油。程度なら、一軒の大豆は大した面積はいらない。1反大豆を作れば、50軒分はある。それでもこれを一人でやるとなれば、相当の時間になる。大豆を大勢で協力してつくれば、一人当たりの時間は何分の一かになる。お米もそうだ。共同や手分けを上手くやることも、一日2時間の大切な要素になる。近所ならキャベツの担当と、大根の担当が分かれていてもいい。私は卵と肥料の担当ならできる。ともかく、自給に時間を取られたらいけない。食料は手段で、生きる目的ではない。食べるものが確保できれば、憂い無く好きなことができる。こっちの方が大切なのだ。着る物の自給がしたいと成れば、その空いた時間でやれば良い。器を作りたいと思えば、楽しめばいい。そんな暮らしをすれば、知らず知らずに人様に迷惑をかけている、暮らしから抜け出ることができる。

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