猫ネコ子猫

   

子猫が来て、3週間が経った。ネコは奥さんの担当で、私が、触ろうとすると、必ず手が汚いから、触ったら病気になる。と言うことに成っている。
ケイトラに子猫を隠したと言う、親猫も随分間抜けなやつだ。どういうものか、野良の親というのは、引越しが好きだ。子猫を口でぶら下げて、延々と引っ越す。目先の不安に駆られて、すぐ移動する。いつも危険に満ちているのだろう。

しかし、我が家のネコのように、外は危ないと言うので、家に閉じ込められているネコより、よほど野良は幸せ者だ。ネコは随分の間抜けから、天才と言えるようなやつまで、能力差の大きい生き物だ。当然、野良で生き貫けるやつは、選抜されている。我が家でも、野良出身の血統正しいやつがいるのだが、これは人をよく読む。子供に近寄る事などないが、ネコ好きの人が尋ねてくると、すぐ近寄って膝に乗る。

松本さんのケイトラに引っ越した野良は引越し途中だったのか、引越しが終わっていたのか、定かではないが、2匹の子猫と集荷場までドライブを楽しんでしまった。集荷場で、荷下ろしを始めたので、異変に気付き、子供を置いて一気に逃走してしてしまった。子猫の様子だと、生まれて、3,4日のところだ。飛び降りて、事の重大さに気付いたのだろう、辺りは見慣れぬ風景だ。一面の畑だ。子供どころでなかったのだろう。多分もとの住処を探して、行ったっきり戻らない。

この顛末が、私にとっては不幸にも、子猫にとっては幸運にも、家の奥さんに伝わってしまった。こうなったらもう居ても立ってもいられない。畑の下見をしているところに、電話が掛かって来て、家まで運んで来い。と言うわけだ。それから、4時間おきにネコミルクを1時間与える生活が始まる。電気ストーブも付けっぱなしだ。ストーブは使わない暮らしを標榜しているにも係らずだ。25度でないといけないそうだ。その上、下にはネコマットで、保温もしてある。私はもう驚かない。我が家のネコは、みんなすごい過保護なのだ。もう私が何を言っても、始まらないのは分かっているので、いつものように、ひたすら耐えるだけだ。

子猫は順調に育っている。又、これが、かわいいのだ。子猫だからと言って、かわいいとは限らないのだが、やはり拾われるように出来ている。昨日のお茶摘も気が気でなくて、参加も2の足だったのだが、もしかしたら、子猫の里親が見つかるかもしれないと言うので、パネルを作って、張り出すために、参加した。途中何度もネコのエサに帰らなければならないので、
これ以上余計な事は書かないほうがいい。1ヵ月半我が家に居るそうだ。3週間たったので、あと4週間の事だ。

我が家には既に4匹の猫が居る。金輪際ネコを増やさない。なんでも素直に言う事を聞くから、飼わせて欲しいと言う、ありえない約束をしたのが4匹目だ。
私が生き物嫌いなら、話は簡単なんだが、私は生き物は何でも飼って来た。蛇やトカゲ、かえるも飼った。昆虫から、魚類、植物、きりが無く育ててきた。金魚もランチュウを相当に飼育した。鶏の事があるので、ほかの事は控えたのだ。ペットとか、趣味とか言うのが、ちょっと体裁が悪い、様な気がしてしまうのだ。鶏も趣味で飼っていたのが、格好がつかないので、養鶏業になったようなものだ。

昔の、実業の友社だったかの出す趣味の本には、必ず、言い訳のように『趣味と実益を兼ねた万年青栽培』とか書いてあったものだ。不純と言うか、正直と言うか。実益になった人が居なかった事だけは確かだ。

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