台湾侵攻は後3年はない。

   



 台湾侵攻は後3年は確実にない。その後のことはまだ不明。中国は信仰をするとしても、まだ準備が出来ていないからだ。中国が今にもやるような態度を取っているのは、当面やる気が無いからだ。中国は極めて計算高い国だ。商人の国だ。損なことなどするはずもない。十分な勝算がなければ軍事侵攻など始めるはずも無い。

 後3年は無いと言う意味は、中国が本気で軍事侵攻を考えたとして、侵攻のための体制を整えるためには、これから3年はかかると言うことだ。一気に台湾に上陸するだけの上陸部隊を整えなければならない。2万人ぐらいの上陸部隊は最低必要だろう。

 その上陸部隊を守るための空軍の準備。上陸に際しての沿岸部の軍事施設に対するミサイル攻撃の準備。最も重要なことは、長期にわたる補給線の確保の態勢。現状では1万人までは無理だと言われている。8000人が上陸して、16万人の台湾軍と戦えるとは思えない。

 上陸部隊が8千人侵攻したとしても、上陸できる武力は限定的である。圧倒的な武器を継続的に上陸させて行くことなど出来るはずもない。物資や食料の調達も簡単にはいかないはずだ。島国に侵攻するというのは、よほどの準備と、制空権が長期間確保できなければ不可能。

 島国への上陸作戦はそれほど簡単にできるものではないし、まだ準備が出来ていないというのがアメリカ軍の判断である。日本ではすぐにでも軍事侵攻があると、空騒ぎをしている狼議員がいる。日本の軍事力の増強をしたいという妄想があり、そのために空騒ぎをしているに過ぎない。

 もちろん、中国は台湾の国内の軍事態勢を一番注視している。台湾は中国に海上封鎖される可能性が高い。中国も海上封鎖が出来るところまで行かなければ軍事侵攻は行えない。それにはまだ準備が十分でない。台湾が海上封鎖されたとして、どれだけ持ち堪えられるかである。

 一ヶ月海上封鎖されたとして、持ち応えられれば、その間に海上封鎖軍への攻撃が強化され、封鎖の継続は出来なくなるはずだ。つまり、台湾は一ヶ月程度の封鎖攻撃に耐えられるだけの備蓄を持つ必要があると言うことだろう。もちろんその準備は十分されている。

 中国軍が上陸作戦を行うとしても、せいぜい1万人以下しか送り込むことは出来ない。台湾には2800万人の人が居る。1万人で台湾全土を掌握できるわけもないから、台湾軍と台湾国民が団結して中国軍に抵抗すれば、1万人の部隊は補給を絶たれ、むしろ上陸した中国兵の全滅の可能性の方が高い。

 そうした想定を繰返しシュミュレーションを米中双方がしていると言うことだ。そのシュミュレーションを失敗したのがロシア軍である。ロシアはウクラな軍の準備態勢を判断ミスしたのだ。独裁者プーチンが、ウクライナの軍事力の分析できず、甘く見てしまったのだ。

 軍人には冷静な判断が出来ない。ウクライナは事前にアメリカやNATOの支援を受け十分に準備をしていたと言うことが、今になれば分かる。承認である中国人は十分な情勢の判断をしてから、軍事侵攻を行うに違いない。

 台湾も同様なことで、アメリカは全面支援を行うとして今強化を進めている。兵力も18万人居る。経済力も台湾はかなりのレベルである。国民も民主主義を掲げて、かなり健全な政治が行われている。簡単に独裁国家中国の軍事侵攻に降伏するとは思えない。

 その点では香港やウイグルとはまったくに状況が違う。武力を持たない対象であれば、中国政府は弾圧を行う。ウイグルのイスラム勢力を非常に怖れていたのだろう。香港の自由を許容する限界を超えたのだろう。上海が香港になることを怖れたのだろう。

 台湾はウクライナよりも経済力で勝っている。一人当たりのGNPでは3倍はある。台湾は韓国や日本を追い抜いて、アジアでは一番になる可能性が高い。何しろ半導体では世界の90%を超えた生産をしている国なのだ。世界から承認されない国として、驚異的な努力を重ねてきた国だ。そうやってここまでやり抜いてきた台湾が簡単に独裁国家の配下にはならないはずだ。

 問題は日本等にいる米軍がどう動くかにかかっている。海軍力はアメリカがはるかに優位だから、中国海軍と全面戦争になってアメリカが敗れると言うことは考えにくい。台湾の海上封鎖も破られるだろう。空母の数と能力に大きな差がある。

 問題はアメリカが本気で中国と全面戦争を行うかである。今のところアメリカはその構えを見せている。見せてはいるが、全面戦争になれば、代理戦争とは違う。そこまで台湾のために行動するかが鍵だ。中国が動いた場合、アメリカが直接動かず、代理戦争ですむとは思えない。

 日本は在日米軍の行動の自由を全面支持するはずである。自衛隊が出動するには、日本への攻撃があるかどうかで分かれるはずだ。日本の米軍基地に攻撃があるだけでは、日本の自衛隊が全面的に参戦するとは今のところでは思えない。

 日本の米軍基地に先制攻撃するかどうかも危ういところだろう。米軍基地を攻撃すれば、当然アメリカは全面戦争に踏み切る。そこまで覚悟して台湾侵攻をするとなれば、かなり時間が必要になる。少なくとも中国は日本の自衛隊基地に攻撃はしないはずだ。攻撃をすれば日本が参戦が明確になる。

 米軍との全面戦争を想定したときに、日本との間で全面戦争に成ることは中国は避けたいはずである。中国が台湾軍事侵攻をするときに、与那国島まで巻き込むという想定は、間違っている。本気で軍事侵攻をするなら、与那国島を攻撃して戦線を広げるような愚かなことはしないはずだ。石垣島も同様である。

 以上のように考えると、中国が台湾侵攻を実行するかどうかはアメリカが台湾の民主主義を支持して、全面戦争をしても台湾を守る意志があるかどうかにかかっていることになる。現状の国際情勢から考えれば、アメリカは台湾を守ると判断して良いだろうと見ている。

 アメリカは中国との対抗意識が極めて強い。中国に経済的に追い抜かれることが一番の不安要素のはずだ。中国がアメリカの経済力を10年もすれば追い抜く可能性は高い。中国人は能力が高く、教育に熱心で、よく働き、人口が14億もあり、国家資本主義だからである。

 中国で最も重要なことは経済成長である。経済に敏感な中国人は経済成長が続く間は、習近平政権を支持する。習近平政権も経済成長を何よりも重視している。台湾問題は二の次のはずだ。台湾侵攻を行うと判断するときは、経済が苦しくなり、眼を外部に向けざる得なくなったときだ。

 現在の中国にはそれほどの経済的な不安要素はない。まだまだ経済成長を続ける可能性が高い。まだ経済成長余地が十分にある。ロシアとの連携も当分中国には良い結果をもたらすだろう。今台湾侵攻を決行するはずがない。

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