ＮＨＫから国民を守る党の登場
石垣のなつぞらはすごい
ＮＨＫをぶっ壊す事を掲げた政党が、参議院選挙挙で当選した。そして政治家とは思えない丸山議員と、以前８億円詐欺とか騒がれた、胡散臭い渡辺議員と合流した。ＮＨＫ放送をスクランブル放送にするというらしいが、この合流を見るとそれだけではないようだ。
確かにＮＨＫのあり方にはおかしなところがある。趣旨は正しいとしても、システムは十分とは言えない。ところが、誰も意見が言えないような存在になってしまった。
視聴料強制というシステムはおかしいと考える。見たこともないＮＨＫからお金を取られていると考える人は、かなり居るはずだ。ＮＨＫは早急に公共放送とは何かを､自己検証すべきだ。スクランブル化されれば、今のＮＨＫは間違いなく終わるのだから。
Ｎ国の代表者は受信料を払っているのだろうか。受信料不払いと思われるが、この人に対してＮＨＫは不払いの裁判をやるべきだ。そうしなければ法律違反の国会議員をＮＨＫが黙認すると言うことになり、極めておかしなことになる。
ＮＨＫもネット放送をはじめる中で、どのような形で視聴料を集めるか、仕組みを根本から検討する必要ある。しかし、単純にスクランブル化して、有料放送にすれば、国民が見る必要があるような大切な番組が見られないと言うことも起こるだろう。
政見放送や国会中継などどうなるのか。選挙にさえ行かない人の方が多いのだ、お金まで出してまで政見放送を見る人は滅多に居ない。民放が無料なのだから、公共放送をどうして維持するかは国の問題でもある。
公共放送は国から独立し存在でなければならない。裁判所のように、権力から独立した公正な存在。批判精神のある、調査報道ができる存在。公正取引委員会のような独立性が必要である。それができるのであれば、税金で運営されても良いのだろう。
ＮＨＫには怒りがある。ブッコワシタ方がいいと思っていた時期もある。公共放送でありながら、公共的ではない放送が多分にあったからだ。大本営発表ではないかと思えたものも多くて、ほぼ見なくなった。
公共放送が不要というのではない。本来の公共放送局でなければ、公共を名乗ることはより危険なのだ。独裁国家を生む大きな力が忖度報道にある。すでに忖度放送を垂れ流す番組もある。これは独立性が､中途半端なために人事に国が介在するようなおかしなことになっている。
ＮＨＫは防災に関しては力を入れている。気象庁が出す気象情報をどうやって当事者に届けるか､熱心にやっていると思う。この面では評価されていい。
しかし､公共放送がそれだけでいいかと言えば、そうではない。日本の防災体制はまだまだ不十分である。いざとなったときに避難所に行かない人の方が多いのが現実である。
理由はいくつもある。避難所の位置づけが余りにいい加減である。人口の何十分の一しか収容能力がない。危険な箇所に避難所があることもある。避難所までのルートが危険と言うこともままある。車では行けないと言うことも普通だ。雨の中何キロも危険な道を歩くとなると、家に居た方がましと言うことになる。小田原の舟原は最悪の状態だった。しかも、何ら手が打たれることもない。
公共放送であれば、こういう防災の問題点も報道する必要がある。調査報道である。先日の鹿児島の全市避難についてはそういう報道もされたが、結局行政は言い訳がましいことを述べただけで、曖昧なまま終わった。
何故、避難しないのかの現実を調べて報道する。防災は各自治体任せである。県が指定した防災マップは素人が調査していて、根拠が実に希薄である。根拠を何度もただしたが、説明すらできなかった。
公共放送はこうした防災の問題点を調べる必要がある。防災に完全はないが、より安全な避難を調査報道しなければならない。それが政府あるいは行政批判になるとしてもである。
外国人労働者問題にも力を入れている。外国人労働者の実態について、ＮＨＫ報道から知ったという人も居るはずだ。５０年以上も継続した南米移民の方々の追跡報道など、貴重なものだ。
こうした場合、ＮＨＫに対して、政府は圧力を掛けるおそれがある。政府が直接の圧力を掛けないとしても、ＮＨＫ幹部が局内のプロジューサーの配置換えなどを行う可能性がある。
前ＮＨＫ会長は右翼的思想の持ち主で、幹部人事など思うままに行おうとした。番組へも圧力があったと言われている。その実態は分からなかったが、公共放送内部は末端まで、精神の自由がなければならない。
政府を忖度する放送局となれば、公共放送としての報道の力を失う。すでにそういう傾向はある。国営放送になり、大本営発表の放送局であれば、玉砕の続く戦線の状況を､転戦セリ。等と放送していたわけだ。それが国民の情報判断を間違えさせた。間違った情報を信じて、玉砕したり、自決した人も居たのだ。
教育の偏向が独裁国を作り出すように、自由な報道がない国は独裁国になる。自由な報道とは､批判精神を持って権力を調査報道する姿勢である。政府が行う良い政治は黙っていても、報道官から報道される。
問題がない政府などあり得ないのだ。権力は腐敗する。そういう視点で見ていないとならないのが報道機関である。ＮＨＫ以外の放送局が鋭い調査報道をす場合もあるが、民営放送には限界がある。経営が優先である。与党はスポンサーに圧力を掛けろと呼びかける人が居るほどだ。
ＮＨＫには批判精神のある、公共放送であって貰いたい。調査報道ができる自由の放送局で会って貰いたい。政府の広報機関になるなら、ぶっ壊した方がいい。