トランプ金正恩会談が何をもたらすか。
会談が行われて良かった。ともかく会って話すことは重要なことだ。印象的だったことは金正恩はさっさと帰国し。トランプは長々記者会見を行ったことだった。半年前は軍事的解決を叫んでいたトランプが、違う道を選択することになって本当に良かった。まさかアメリカに核ミサイルを打たないだろう。然し金正恩ならやりかねない。トランプが北朝鮮の空爆を戦線攻撃としてやるのではないか。トランプならやりかねない。その時アベ政権なら、トランプとは一心同体と、自衛隊まで出動するかもしれないという不安を持っていた。シンガポールのパフォーマンス外交で、両者の軍事衝突が避けられたことだけは良かった。これでさすがのトランプも先制攻撃は出来なくなるだろう。トランプは北朝鮮には経済的潜在能力がある。と繰り返し発言していた。そして、その為の投資を日韓で行うという筋書きであった。このあたりも、安倍トランプ会談、文トランプ会談で打ち合わせ済みなのであろう。
在韓米軍の経済的負担も強調していたい。さっさと帰ればいいだけのことだ。在韓米軍の意味がアメリカ自身にはないと、韓国や日本の為だけだと考えるのであれば、帰ればいいだけのことだ。このように脅されているから、安倍氏はトランプに縋りつく哀れな姿をさらけ出しているのだろう。軍事力による安全保障という事だけしか見えないがために、こうした結果になる。トランプアメリカが日韓から引き上げたら、何が起こるかである。中国が攻めてくると妄想を膨らますことだろう。北朝鮮には、中国軍もロシア軍もいない。しかし、すぐに誰かが占領するなどという事はない。それは核ミサイルを保有しようが、保有していないとしても変わらない。世界の大半の国がそうした状況下にある。会談が行われたシンガポールだって小さな国であるが、だからどこかの国に脅かされているという訳ではない。日本は長年アメリカの支配下に置かれたがために、自らの足だけで立つという事が出来なくなっている。
今回の会談が行われる前の日本政府の、状況判断の頓珍漢を思い出さなければならない。また、核実験をする兆候があるなどと、何とか会談が行われないように願っていたと思われる。北朝鮮の狂気の姿を日本の軍事力強化につなげたい思いである。北朝鮮が核ミサイルを保有したという事で、分かったことは日本が軍事力を強化したところで、どうにもならないという事である。戦争が始まれば、両者に多数の死者が出る。憎しみ合う事になる。73年経っても憎しみが消えない。戦争によって解決されることは何もない。暴力的な問題解決は、人間の関係が深刻に悪くなるばかりである。日本人がどれほどアジア諸国から恨まれているかを認識しておかなければならない。その償いの意味でも、日本が軍事力を持たない平和を模索しなければならないという事であろう。
平和外交について、具体策をお前も書いて見ろ、そんなものがある訳がないという意見があった。確かに完全なる安全策などないといえばないのだ。新幹線に乗っていても不安な時代だ。圧倒的武力を保持しているアメリカでさえないのだ。北朝鮮がもしかしたら届くかもしれない核弾頭を所有しただけで、不安が広がったのだ。日本は巨大津波によって最貧国になるかもしれない。武力も災害も同じである。あくまで、より安全な選択しかないという事である。平和主義の安全保障は、まず日本が軍事力を持たないことである。他所の国に軍事的不安を与えないという事が大前提になる。中国が軍事力を強化することが日本の不安になる。日本がそれに対抗してもむなしい競争になる。この道は人類滅亡の道だ。対抗するのでなく、違う側面から平和への道を探る以外に、人類が滅亡から逃れる道はない。外国から信頼され、頼りにされる国になることしかない。自衛隊を災害救助隊にする。日本の救助隊が来たのでもう大丈夫だとい位の災害に対する対応力を高める。これは日本国内でも役立つだろう。自立した自給国家を目指す。貿易に決定的には依存しない国である。食糧の自給できる国である。文化力を高める。日本が迷惑をかけない気持ちの良い国になれば、誰も攻め滅ぼそうなどと考えやしない。