自衛隊が来たら暴行事件が
宮古島の石嶺香織市議がフェースブックに、自衛隊が配備されたらば、「婦女暴行事件が起こる」と書いた。その議員に対して宮古島市議会で20対3で辞職勧告決議がなされた。決議文では「投稿は自衛隊員、米海兵隊員に対する職業的差別であり、断じて許すことができない暴言と言わざるを得ず、市議会の品位を著しく傷つけるものだ」などとしている。私は石嶺議員の予測は一理あると思う。職業的差別とも思わない。アメリカの海兵隊員の沖縄で繰り返す犯罪を見れば、そう考える人のほうが素直な感覚のような気がする。間違いなく起こる可能性は高まる。アメリカの海兵隊員は命の瀬戸際で戦闘している人である。精神的に不安定であろう。人間を殺すという事で、自らの精神を破壊してしまう人も居るかもしれない。そういう戦闘員を普通の人と考えない方が良いのではないか。少なくとも社会復帰するまで、一定の回復期間が必要と考えて当然である。それはアメリカ社会で起きている帰還兵問題を見ればわかることだ。
ここで重要なことは、自衛隊が来て何故海兵隊の暴行事件が結びつくのかである。宮古島への自衛隊ミサイル部隊の配備は、沖縄の米軍基地負担の軽減の中で起きた、マヤカシ行為である。アメリカのミサイル防衛システムの日本配備を自民党は主張している。中国や北朝鮮をにらんだミサイル配備なのだ。それは韓国に配備される米軍のミサイルと同じことだ。自衛隊が来るという事は、米軍の基地共同使用に繋がるのは、日米安保条約がある以上必ず起こる。自衛隊と思っていたら、米軍が使っていたという事になる。軍の機密事項である。沖縄本ことと考えたほうがいい。島の基地負担を減らすと言って、実は辺野古に基地を配備する。沖縄本島にある、広大な実践訓練基地は確かに減少する。しかし、対中国、北朝鮮の基地は、実戦拡大する。これは沖縄の基地負担の軽減どころか、沖縄が日本本土の犠牲になればいいという事を意味する。ひいては、韓国、日本の基地はアメリカ本土を防衛するための、犠牲になればいいという事なのだ。その為に日本が中国と敵対心を高めることを願っている。そのお先棒がアベ政権なのだ。何故か日本の右翼はすべからくアメリカ隷属の立場だ。
まずは小さく自衛隊が配備される。一度配備された自衛隊は、中国の動向次第で、すぐにも拡張される。それはアメリカの喉元に原爆のキューバ配備をしようとしたロシアと同じなのだ。中国は目と鼻の先に日本軍が配備され、アメリカのミサイル基地が出来れば、当然対抗手段をとるだろう。緊張が高まる。小競り合いが始まる。こうして戦争のリスクは高まる。日本本土は先島列島が攻撃されている間に、反撃する作戦である。宮古、八重山の防人論である。しかし、そのことに気づかず、自衛隊を誘致したのが、与那国島の住民投票である。宮古島の議会であり、市長である。残念であるが仕方のない。かろうじて、残っているのが石垣島である。しかし、その石垣島も中山市長は誘致を進めている。住民投票も、選挙もないままに、自衛隊誘致という島の未来を決定づける判断をしている。残念なことである。自衛隊誘致の実際を、イメージできていない歯がゆさが、自衛隊が来たら婦女暴行事件が起こるという、切羽詰まった言葉になった。
自衛隊が来たら、中国や北朝鮮のミサイル攻撃を受ける可能性は確実に高まる。宮古島から北朝鮮に向けてミサイル発射をしようとしたので、自衛のためにやむ得ずミサイル発射をしたと弁解することだろう。島に基地がなければ、宮古島を攻撃する必要がない。当然本島米軍基地を攻撃するだろう。沖縄本島に基地がなければ、日本本土に攻撃をするだろう。本土攻撃をされれば日本が立ち直れないほどの被害になる。反撃も難しい。だから、先島列島に前線基地を配備するのが日本の防衛大綱である。沖縄犠牲の上に日本の安全を確保するという、ひどい話が根底にある。それでも、住民の判断が自衛隊基地誘致であるのなら、外部の者が止めろとは言い難い。都会の為の原発誘致と同じ構図である。しかし、選挙もしないでこんな重大な、島の未来を決定づけることを決めることだけは間違っている。しかし、基地の来る予定地では、反対の旗が来るたびに増えている。まだあきらめるには早い。