宮古島の自衛隊基地

   

宮古島ではすでに自衛隊基地のボウリング調査が始まったそうだ。島中央部のゴルフ場である。宮古島にはミサイル部隊が700人から800人配備される。島しょ部に侵攻があった場合には、航空機や艦艇による対地射撃により敵を制圧した後、陸自部隊を上陸させるなどの島しょ奪回作戦を行う。また、弾道ミサイル、巡航ミサイルなどによる攻撃に的確に対応する。(平成28年度 防衛白書)空自宮古島分屯基地の地下には司令部が設けられる。敵のミサイル攻撃に遭っても作戦指揮を続けることが可能となる。同じような自衛隊基地が石垣島にも計画されている。宮古島では受け入れ派の市長が当選したので、すでに基地建設に進もうとしている。石垣島でも市長は自衛隊基地推進である。選挙もしないまま、地元への説明もしないで受け入れを表明した。南の観光の島が基地化されるのである。アベ政権の哀れな姿。

私は愚かな選択だと思うが、島の人たちが自衛隊がいてくれた方が良いと考えるのであれば、それは仕方がないと思っている。ただ、民主的な進め方を願っている。自衛隊基地が何故、南の島に作られるかは対中国に対して、ミサイル基地で監視し対抗しようという事に違いない。沖縄防人論である。そして、その自衛隊基地をアメリカ軍に提供しようという発想である。日米共同軍事作戦である。トランプアメリカは金を出さないなら引き上げると脅している。アベ政権は何でもいたしますので、捨てないでと、縋りついている。沖縄の米軍基地は縮小するが、代わりに自衛隊基地を作るので、ご自由に使ってくださいという事なのだ。自衛隊基地であれば、米軍の負担にはならない。一見米軍が縮小されたようにも見える。実は、自衛隊基地の共用という形で、南の島を米軍に提供しようという事と考えた方が良い。

オスプレーが来て、四六時中飛び回ることになる。騒音がすさまじくて静かに暮らせないことになる。沖縄の基地負担の軽減など、全くのマヤカシという事がわかる。石垣も、宮古も観光に可能性がうまれている。中国、台湾、東アジアからの観光客である。街では様々な言葉が飛び交っている。まだまだ、観光客の受け入れ態勢が不足している。ホテルも、港湾施設もこれからという状態である。こんな状況で自衛隊基地が押し付けられようとしている。宮古の市長選ではこの深刻さが浸透されていなかったと思う。自衛隊が来て、島の経済が潤うという事が言われた。基地が出来れば経済にマイナスに決まっているだろう。中国の脅威論が、尖閣諸島の領海侵犯問題がことさらに言われる。

中国云々以前に、アベ政権の対中国政策が間違っているのだ。アメリカばかりに傾斜して、アジア諸国との関係が軽んじられている。近い内にトランプが中国との関係をどんでん返しする。日本は取り残される可能性もある。中国と友好関係を作り出すのが、政府の役目のはずだ。何故こうも緊張を高めようとするのだろうか。中国との対抗心は捨てた方が良い。これから、アメリカは一国主義で軍事的には日本から引いてゆくだろう。アメリカ抜きでどのように中国と付き合うかである。軍事力で対抗する必要など全くない。むしろ経済の連携である。自衛隊基地が出来れば、当然攻撃の目標になる。基地がなければ中国軍が侵攻する可能性などない。琉球王朝を思い起こすことだ。敵対するのではなく、文化で融和してゆく。仲良くすることが安全保障である。

 - Peace Cafe