スリットドラム10
スリットドラム19号箱は杉材で、両天板でパドック。
音は柔らかく深い響き。杉板の効果。深い音を探るには杉板を箱として使う事はいいようである。その後の22号機の実験では杉板バージョンは箱が大きくないと良くないという事を感じている。アカマツさんが使ってみてくれている、杉板箱のものはいい音になってきたと言われていた。これは杉板箱の第2弾なのだが、上下天板にした。そして、空洞を極力少なくしてみた。反響音を高められないかという工夫だが、それほどの違いは起きなかった。問題はこの箱でも接着の問題が出てきている。どうしても時間経過ではがれてくる。今後強い接着を研究する必要がある。
スリットドラム20号 箱もパドックで天板がパドックとタイ黒檀。小さいものでそれなりの音を目指したが、期待ほどではなかった。どうも箱の長さが音には影響をしている。60センチは箱の長さが必要なようだ。しかし、箱の美しさは40センチくらいがバランスが良い。そして携帯にも適当である。このあたりが今後の課題である。まずは携帯用の袋を作ってみようかと考えている。
写りが悪いがタイ黒檀天板。
スリットドラム21号 箱もパドック。天板が花梨とパドック厚板。こちらが花梨面
こちらが厚い面で30ミリ天板。
高音のものを考えて作った。形としては食パンのようなバランスで、650ミリの長さ。箱の深さ大きさより、横の長さが音に一番影響がある。考えてみれば三線も竿の長さで音は決まると言われていた、その通りである。さらに1メートルのものもありうるかもしれない。しかし、現状の音としては納得行くものになった。これ以上長いと携帯性に問題が出る。18号と20号が形としては一番良い。両天板でも側面に切り込みを入れても問題は出ない。両天板を低音と高音の組み合わせとか、音質の違いを考えると面白い。また天と地というか、小さな四角面に月を入れてあるが、ここでカツンと止音が成るようにできる。高音型と、低音型で交互にならすような掛け合うような演奏が面白いのかもしれない。
これは最初の欅の塊を刳り抜いて作った木魚を敲いているところ。スリットも直線の初歩的な形。箱と木の塊との違いで形としての良さはある。音は今一つであるが、シンプルな原型である。