バンコクで連続爆破事件
バンコクで8月17日大きな爆弾テロが起きた。多数の死者が出てしまった。犯人はイスラム過激派ではなかったようだ。新疆ウイグル自治区の難民だったようだ。ウイグル族の難民を中国に送り返したことが原因と言われている。難民問題はなかなか難しい。中国経済の停滞が起これば、国内矛盾が爆発する。国威発揚に向かう中国政権。民族問題の深刻化は、どうも避けられない事態。多くの人が行き交う繁華街のことだ。天津ではさらに大きな工場爆発で大惨事が起きている。こちらは中国で繰り返される、安全管理のずさんさから起きた大爆発のようだ。日本で爆発が起こらないことを願うばかりだ。バンコクでは連続して起きて、どうもテロではないかと言われるている。犯人らしき人物の映像が出ている。世界中でテロが増えている。テロを起こしやすい環境になってきている。つまり爆弾など簡単に作れる時代。イスラム国のように、世界中でテロを起こすことを、自己証明のようにしている集団さえある。
日本人の安全保障を考えれば、テロと大事故である。戦争は頻発するテロと大事故から比べれば、はるかに起こる可能性が低い。もちろん日本がけしかけるような態度をとれば、相手も黙ってはいないだろうが、日本が好戦的でなければ、国家同士の戦争は年々起きにくい状況になっている。それよりテロと事故の対策である。事故は原発事故を思い起こしている。日本の国土と、日本の安全への信頼を汚してしまった、亡国の事故であった。水土を汚してしまえば、日本人の日本人たる根本が汚されることになる。日本人の心が汚されてしまったようで心底辛い。海も今も汚され続けている。にもかかわらず、原発の再稼働である。原発電力が安いという、根拠のない理由を挙げているが、税金で補てんしている原発交付税など電力価格と別扱いである。また廃棄物の処分費用も電力価格ではなく税金である。再処理工場のムダ金も本来であれば、電力価格である。それらの整理がされないまま、なぜ、再稼働するのか。理由は企業利権なのか。あるいは、原発への執着か。原発が日本の産業の足を引っ張ることになる。
安全保障法制が通れば、テロに巻き込まれる可能性は高まる。ホルムズ海峡でもわかるように、必ず変な理屈をつけて、アメリカに従属して戦争に出かける。そして、日本もアメリカ同様にテロ標的国家になってゆく。タイでも起きているのだ。日本をテロにさらすための、安全保障法案になるにちがいない。原発再稼働と同様に、なぜ政府が集団安全保障にこだわるのかの意味が、理解できない。説明を詳しくするというのだが、国会での論議がまた始まったが、政府の安全性が高まるという理屈だけは知りたいと思う。中国を国会の説明で仮想敵国にして説明ができないから、わかりにくくなっているという人がいた。中国に関して具体的に説明してもらっていいと思う。本音でそう考えているなら、それは外交音痴だと私は思う。中国は確かに大国主義であるが、商人国家である。むしろ商売に失敗しないように、国家資本主義をやっているのだ。安倍氏もそこが狙いのアメリカ追随なのだろう。
私は北朝鮮がリスクが高いと考えている。ソビエトのほうが、中国よりリスクは高いと考えている。バンコクの爆弾テロを見ると、まさかタイでこういうことが起こるのかという驚きである。確かにタイも政情不安である。反政府活動がテロ化する可能性が強い。テロは貧困が誘発する。世界は深刻な格差社会になっている。イスラム原理主義者も東南アジアにもたくさんいる。中国からの難民の問題も中国の経済が停滞し始めた中で、深刻化する可能性がある。ヨーロッパでもテロは頻発しているくらいだから、いつ日本にも大きなテロが飛び火するかわからない。安保法案が通ればまず、十分なテロ対策である。同時にこんな地震列島で、原発を稼働するような愚かなことはやめるべきだ。もう何の得もない。原発を止めた方が国際競争力が増すだろう。ドイツがなぜユーロを引っ張っているかを考えてみるべきだ。