安倍政権の追い込まれ解散

   

紅葉した樹木 中盤全紙 面白いものなのだが、なかなか描けない。紅葉という事の意味は落葉に繋がっている。最後の輝きのような感じが、怖い。怖いにもかかわらず、美しい色である。この遺言のような感じを描く事がまだできない。

安倍政権はここに来て、急に解散を行う。この先安倍政権にとって、日増しに状況が悪くなってくることがはっきりしたからである。それはアベノミクスの失敗が明らかになったからである。安倍政権を支持する人には、2派ある。まず、経済を安倍政権が良くしてくれるだろうと考えた人達だ。株価があがれば利益が出る、つまり既得権益の人達と、それに便乗したい人もいるだろう。もう1派が、軍国主義的傾向のある人たちだ。こちらの方は本当は、石原氏や田母神氏の方がいいのだろうが、安倍氏でもという人たちである。この2派が合わさって、安倍政権の高い支持率を維持している。この2派を遠からず失望させるのが、安倍政権である。経済はこの先良くなる事はないだろう。経済刺激策だけで、第3実質経済の新規事業がついに生まれなかった。そして、仲間たちからは大いに期待された、靖国参拝も出来なくなるだろう。外交の現実である。こうなれば、保守層からの期待外れから来る、安倍批判が起こり始める事になる。美しい瑞穂の国の看板が、寒風に揺れている。

この先安倍政権の支持率は徐々に下がり始める。原発再稼働、集団的自衛権の解釈変更。不人気政策がこの先目白押しである。そうであるなら、一日も早く選挙をした方がまだましだ。こう安倍氏の取り巻きが判断したに違いない。スタッフのいつも通りの的確な判断である。世の中を見る目は電通のようで、本当に優秀な人たちだ。消費税凍結を選挙の争点にしようというのだから、悪だくみもいい加減にしてもらいたい。そんな事は安倍政権が凍結すると言えば、それで終わりの話だ。なにも選挙が必要な要件ではない。大義のない選挙と言われるゆえんである。高村氏が念の為解散と言っていたがなるほどである。ここで、もう一度過半数を確保すれば、誰も文句が言えなくなるだろうという、念のためである。既に野党は政治勢力としては、分散崩壊している。いまさら、たたく必要もないのだが、あくまで念を入れようという事になる。

野党の大チャンスである。アベノミックスは失敗した。しかも、安倍政権の武力的傾向は近隣諸国との摩擦ばかり増加して、外交関係はまずくなるばかりである。アメリカも沖縄軽減に実質の協力は一向にしない。こう考える有権者が急激に増加してゆくことになる。問題はその受け皿である。現在のひどい選挙制度では、自民、公明の、選挙目当ての連携はきわめて強力である。これを打ち破るには、野党が一丸になる以外にない。神奈川17区ではどうだろう。前衆議院議員の民主党神山洋介氏はどうしたのだろう。公式ホームページが現在ない状態だ。出馬しないというのか。神山洋介氏は前原氏の口利きでパソナの契約社員という事らしいから、さすがに今度は出れないという事か。それなら、17区の野党候補はどうなるのだ。いないという事になるのか。露木さんはもう出ないのだろうか。共産党からは出ないのだろうか。ともかく、このままでは牧島かれん氏の独走無風区という事になる。この情けない野党の状況はどう考えればいいのだろうか。政治家が自分の事でなく、日本国の事を考えているなら、野党の集結以外にない。

日本の議会制民主主義が崩壊を始めているのだろうか。沖縄で辺野古移設反対の知事が誕生した。にもかかわらず、政府は粛々と進めると、民主主義を否定している。市民、県民という当事者の意思を尊重しないというので、国防など成り立たない。この事態に選択の余地すら作れない野党では、主義主張以前の問題だ。原発再稼働をしていいかどうかの解散。日本の未来を掛けたエネルギー政策としての大義がある。憲法解釈変更解散というなら、これこそ必要な解散だ。ともかく、野党にしてみれば、大きなチャンスが与えられた。この先自分が不利になると、政権自体が考えているのだ。このまま行けば、国民の生活がひどい事になるという事を、国民に分かりやすく説明できれば、安倍政権は終わりである。自民党崩壊のチャンスである。自民党候補が当選の為にすがるのは、公明党の票だけである。ここに主張の矛盾がある。集団自衛権も、原発再稼働も、消費税の軽減税率も、靖国参拝も、安倍政権の主張は公明党と真っ向対立しているのだ。野党はここを突いてゆくことだ。

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