田植えが終わる
今年の欠ノ上の田植えは終わった。今年は、金、土、日の3日間少しづつ進めた。欠ノ上は棚田で水の回し方、切り方が難しい。水がなければ代かきは出来ない。水があるのでは線は引けない。そこで家から作業をしたり、下から作業をしたりで、調整し様子を見ながら作業を進める。田んぼが今年は2枚増えたこともあって、無理をしても1日では終わらないだろうということもあった。欠ノ上のメンバーも徐々に力が付いてきた。どのグループにも劣らない素晴らしい連携になっている。田植えまでの毎日、田んぼに行くと誰かが作業をしていた。みんなでやりたい作業を呼びかければ、すぐ必要な人数が集まる。そこでついつい、理想の稲作を進めてしまった。今まで、やりたくてもやれなかった完璧な苗土づくり。苗床の作り方も念には念を入れた。代かきも一部2度代かきを試した。今までは、代かきは植えられるだけでさらっとやるという考えであったが、今年は2度代かきの田んぼが3枚ある。
代かきは出来るだけ浅くを目標に進めたが、何箇所か耕盤が抜けている個所がある。実際は、どの田んぼも田んぼを作って4年目なのででまだ耕盤が弱い。水が抜けるのでよく代かきをしなければならないということがある。しかし、よく代かきをするにしても、浅く行う。そうすれば、根の酸欠も防げるという考えている。当然コロガシを何度か入れて、土を攪拌する予定である。今までよりは安定した代かきになったと思うが、なにしろ、石がまだ多い。大きな取り除けない石が、2番、3番、5番、7番にはある。実際の田植えは延べ人数で30名くらいで、時間にして9時間くらいかと思う。20人なら、8時間働いてやっと終わるという規模だろう。とても良く出来た田植えだった。欠ノ上グループとしてのチームとしてのまとまりがとても良くなってきた。役割や分担もだんだんに全員に広がって、田んぼ作業の全体を理解できるようになって来たと思う。
田植えが終われば水管理である。水が変則的な田んぼである。出来れば、1番からの水路と、3番からの水路で、全体の水管理をしたい。そして11番湧水だけである。そして初期から一貫しての8センチ以上の深水管理である。水は最後の9判の田んぼの排水口でポタポタ出ているくらいが目標。ともかく沢ガニが多く、穴をあけられるから、この場所の発見が重要となる。草を抑えるのは、ソバカス抑草法である。ソバカスを風上から流し込み田んぼの水面を覆っておく、風邪で偏ることもままあるから、根気良く覆う。しばらくすると、田んぼの地表に沈澱して微生物を増加してくれることになる。すでにイトミミズとミジンコはだいぶ増えていたが、これがさらに増加するようにして行く。微生物がトロトロ層を作ってくれることになる。今年は、2度代かきの田んぼとそうでないところがあるので、トロトロ層が作り出される違いも観察したい。
トロトロ層がよい田んぼの条件だと思っている。初期段階では、暑いトロトロ層がコナギの発芽を抑える。後半に入ると、このトロトロ層に稲の上根が広がる。トロトロ層が厚ければ、収穫も増えるとともに粒張りの良いお米になる。味も良いものになるのだろう。トロトロ層については、本当のところはまだ未解明であるが、今年の観察のテーマの一つである。代かきの仕方も1度と2度でトロトロ層が変わるのかどうか。水温の高い田んぼと、低い田んぼでは、トロトロ層は、作られ方が違うのか。次の作業はコロガシである。田植え後1週間が過ぎれば始められる。水入れが早かったので草が出るなら、すぐにも出始めるだろう。縦横コロガシ2階が基本である。そして夏の暑い時期の、拾い草。この程度で草取りが何とかなるためには、先手先手である。今年は今のところ、よいと思われることはすべて行った。苗も5葉期の理想的なものだった。今年の稲作はどういうことになるのか。楽しみだ。
昨日の自給作業:田植え、5時間 累計時間:8時間