国の予算の危機
国の予算の方針が出て、大変なことである。一律10%の削減。社会保障費の自然増分13000億円と、地方交付税は別枠。あは各省一律削減。その上で、例の訳のわからない、政策コンテスト分に1兆円をかなり超える額。こうでもしなければ、削減などできないというのが、民主党1年目の結果。そして、今年はいい訳の利かない最初からの予算。この方針自体は悪くはない。危機的状況だ。私のような零細の農家でも、国の予算に影響は受ける。このことはだけは書いて置きたい。一つは、農家の個別保障は食料の自給率を上げない。間違った政策であること。政策には、長期的な展望と、当面の課題とがあるだろうが、民主党の政策は大半が次の選挙のための政策である。これがマニュフェスト選挙の結果である。国民を収賄しているようなものだ。コメ百俵を看板にした、変人政治家に笑われる。
小田原有機の里づくり協議会が、補助金をもらった。有機農業モデルタウン事業は、仕訳で廃止とされた。それはそれで国の方針が有機農業のような今役立たないものはいらない。というのだから、判断を受け入れる。所がその廃止に際し農水省がとった、素晴らしいやり方はほかの形で継続するから、という苦肉の策である。さすが、日本の官僚は有能である。表向きは廃止。しかし、形を変えてほかの事業に滑り込ませる。ところが、当然悪い結果になっている。一つは、事業年度を4月から3月のつもりで考えていた。7月に行った自農センターの学習のための査察は、予算的に駄目だという。まだ認可されていないという。別に議員の夏休み海外旅行ではないから、自腹で行くつもりだ。それでもいいが、すべてが、7月半ば過ぎの事業でなければ、ならないと変えてしまい。農業が対応できると考えるのが、行政の愚かしさである。農業は年間計画で動く。たい肥を作るなどずれても構わないと考えているに違いないが、そういうものではない。農家なら解ってくれるだろう。
次に滑り込ませた予算枠が、産地収益向上事業とかいう中なので、実証圃場の予算が3分の1にされた。学校給食への食材の売り込みは、増額された。有機農業者を増やすためには、まず有機農業が、農家レベルで受け入れられる形態を模索しなければ始まらない。どこのどれだけ実例があると考えているのだろう。小田原有機の里ではまずここからと考えた。このやり方なら、農家の経営になりますよという実証圃場を作り、実例を積み重ねる。所がどうもこの辺が行政には伝わらない。実証を技術的課題と、限定的に考えてしまう。技術の研究なら、3分の1でも構わないはずなので、3分の1にしました。こう言われてもどうにもいいようがない。それもまだ我慢しよう。どうせ3倍やるのだ。問題は、その実証データ―報告書を作る予算が無い。それでいて、どうでもいいような行政の事業自慢のような、高い経費の報告書は買い取れと来る。
全く国の予算は無駄に使われている。有効に使いようがない。自農センターに行くのにも本当に学びたいから、時期を選んで計画を立てた。こういうことが、まったくわからないが有能ではある人間が、行政に居て、指図をしている。ヘ理屈ではかなわない。有機農業だって、毎年目標を立てて、収益を向上して行け。それなら予算を付けるということのようだ。将来のためではない、今のいまをどうにかしろということのようだ。確かに我々はお金が無いのだから、お金には弱いから、ゆがめられたまま、訳のわからい混乱のまま我慢する。これに事務局的に関与するという、小田原市の有能な職員は、この全貌に対して、何の意見も無いようだ。本来行政職員の業務はこういう事態に対し、大所高所から意見を述べ、方角を調整するのが役割だと思う。今年もこうしてなけなしの国家予算の無駄使いになりそうです。
昨日の自給作業:大豆の草取り2時間 累計時間:2時間