秋葉原事件
大変な惨劇が起きた。8日に起きた事件だから10日経つ。この痛ましい事件は時どき頭に浮かぶ。地下鉄サリン事件の時は、上野の水彩連盟展の搬入係りで、事件の直前に霞ヶ関駅を通過した。今回も、たまたまカメラを見に秋葉原に行くつもりでいた日だった。日本水彩画会展を長く見ていて、時間が無くなり、秋葉原に寄れなかった。このレベルのすれ違いは、東京の事だから、たぶん何100万人が感じた事だろう。こういう無差別テロのような事件は、繰り返し起こる。だんだんに起こる頻度は高まる。福田首相は事件を起こした人間の背景を調査するように、即座に命じた。関東自動車の派遣社員。もうこれで大体の筋道を理解した。それが、大半の人だったと思う。犯人が県内の優秀高校の出身であると言う事が、大きく取り上げられている。北海道大学を目指したらしいが、適わなかった。そんなことはどうでもいいことだと、必ず思える日が来るのに、時間を待てなかった犯人。
自殺者3万人の国だ。自殺の変わりに、こんな事を考える人間が、後を絶たないだろうことを、当然の事と受け止めざるえない社会。この国の社会の有り様が問題なのだ。このまま行けばアメリカのような、犯罪大国になるのは確実だ。銃を持っていなければ不安でいられない国。関東自動車工業の求人をみてみると。給与: 285000~270000円(昼夜2交替勤務、残業30~20時間/月、皆勤手当等の諸手当含む、6ヵ月在籍手当は除く) ・基本日給 8560円~等とある。犯人は給与としては、別に割りの悪い所で働いていたわけでもない。労働条件を改善して解決できるような内容とも違う。簡単な分析などすべきではないが、会社の中に存在する、階級社会の姿が、絶望に繋がった、のではないだろうか。官僚汚職で起こる、ノンキャリアの星とか言われる人の犯罪の背景と、心理的共通性。
オーマイニュースに彼と自分は良く似ているが、自分はこんな事は考えない。こういう記事があった。普通の事だ。そうじゃなければ困る。3万分の1の事だ。実に特殊な事なのだ。人間という奴は、とんでもない存在だ。何をしでかすかわからないところがある。しかし、自殺者を減らすことは、できる。秋田が全国一自殺割合が多い地域だったのを、様々な努力で減少させた事例がある。社会が行うべきはこの努力だろう。自殺者は決して0にはならない。人間はそういうものだろう。しかし、3万はきわめて異常な事態である事も事実。このことをもっと国全体で自覚すべきだ。問題はトヨタ自動車の労働状態にある。その下請け大手である、関東自動車の置かれた状況。世界での競争に勝つために何が起こっているか。派遣社員制度という、不安定な職場は会社の都合だけの仕組み。人間がないがしろにされているのではないか。
犯人が携帯電話の掲示板にあれこれ書き綴っている。その掲示板ですら孤立し、絶望を深める。その後、掲示板ではうさ晴らしのような、犯罪予告の書き込みが、連鎖的に起きているようだ。たぶんそれは継続的に、過去にもあったことだろう。一人一人が思い込んでしまう、閉鎖的状況の突破策が見えない。離れてみれば、何でもないことも、今という時間の中では、絶対的なものになる。そう感じながら、一年待ち、2年待ち、しかし、出口の見えない状況。そして、場を変えてみる。知らない土地に移り、故郷に帰り、又新天地に。しかし、変わらない状況。一層深まる閉塞感。入り込む隙のない社会。競争に敗れるなどと言う事のない、脱落していられる場所が必要。ダメでもいいじゃん。といえるような、余地が必要。人間社会は努力すれば何とかなる人だけで出来てないという、事実の認識。
昨日の自給作業:田んぼの漏水修繕1時間 累計時間:31時間