総理大臣の肖像

   

日本の総理大臣である安倍氏は、その背後にいる存在に支配され、操られている存在だという事を、登場以来書いてきた。最近その木偶人形であるはずの安倍氏が生身の姿を現し始めている感じがしている。その結果表ざたにされたのが、甘利氏の献金罠事件である。と私は思っているのだが、その安倍氏を支配している鵺存在について書いてみたい。お上ではないかと思っている。自民党議員は自分というものを発揮できないでいる。自民党会社の社員のように見える。平社員もいれば、重役もいる。雇われ社長の安倍氏を支配しているのは、株を持っている創業者の会長なのであろう。本来は国民すべてのはずなのだが。公明党の方がわかりやすい。山口氏と池田大作氏の関係である。具体的な支配関係というより、心が支配されている。安倍氏がお上と感じているのはどうも父親のようだ。実の父性へのコンプレックスがあるのかもしれない。誰かの子供でありたい人間。

スマップが独立問題で並んで謝罪した。まるで中学生の懲罰のようであった。丸刈りにされなかっただけましか。スマップという虚像が実は社員に過ぎなかったという事を見せつける儀式。そのことは目をくらまされているファーンでもなければ、誰もが認知していることだろう。スターと言われる人が、スターでいられるのは会社のおかげという事は、独立して干されてからわかる。東芝が最近の日本社会を象徴する会社組織だったことが分かった。社長の思惑をみんなが読んで、先回りして粉飾を繰り返していい子になろうとした。そして社長の方は、儲けろと発言したが粉飾しろなどと指示していないという訳だ。そこで残った会社が元社長を告訴して賠償金を払わせて会社というお上を守ろうという事らしい。ひどい話に見えるが、東芝はたまたま原発事故もあり大損をしたので、あからさまになったという事に過ぎない。そういえば東芝も並んで謝罪していた。甘利氏は一人で涙していたが、安倍氏は上司として並ばないのか。

ホリエモンはつぶされた。しかし実力があったところで拝金主義の行く先は一緒である。金を多く儲ける方が偉いというような範囲のことだ。問題は日本人が何を慮っているかである。何を意識して演技をしているのかである。安倍氏が意識して支配されているのは、日本帝国という父親のようだ。その為に時々そこからの使いによって、行動が決められてきた。お上に支配されていた江戸時代の武士階級であれば、ご奉公することがすべてである。お家大事のご奉公という価値観の下で生きていた。明治になればそれを天皇家に置き換えようとしたのである。お家を天皇の下に一つにしたのが、日本という帝の国。しかし、多くの日本人は敗戦以来70年そのことはおぼろげな記憶の中に消え去ろうとしている。ところが安倍氏の場合、それを価値観を維持している人だった。それが安倍氏の矛盾に満ちた瑞穂の国論なのだろう。

その最終目標は日本の独立であろう。アメリカに支配されているという意識が拭い去れないはずだ。アメリカから安倍氏が危険人物と目されていた理由である。そこで安倍氏は平身低頭し、アメリカとの支配下にいることを表明してきた。その為に動きはぎこちなく、木偶人形のようにセリフだけを語った。恐怖心があったのだろう。これほどアメリカの意図を忖度して行動してきた政権はなかった。アメリカは仲良くするなとは言ったが、戦争をしろとは言わなかった。と後で言う事だろう。アメリカの支配は具体的にはどういう形で起こるかと言えば、官僚を通してである。外務官僚は日本の運営を担っている意識があるのだろう。それがアメリカの支配下にはいるという選択になる。当然官僚の背景にはお上がいる。歴代の自民党の古参議員の勢力が組している。さらに、大手マスコミも同じ穴に住んでいる。みんなで作り上げた幻想のお上に安倍氏は支配されている可能性が高い。

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