大豆の定植

      2016/08/10

もう2日強い雨だ。台風の先走りで大雨が降り続いている。昨日はその雨の中、台風が来るかもしれないという中、まさかの大豆の定植をした。普通の農家なら、絶対にそんなことはしない。たぶん、一般的な市民活動であれば、昨日はやらなかっただろう。農の会の事だから、中止はしないだろうし、人もそれなりに集まるだろうと思ったが、何と20人以上の人がいた。雨の中で遊んでいた子ども達を入れれば、30人ぐらいの人で、大豆を植えた。この先の日程など色々考えると、相当無理をしても、やると決めた日にやるしかないというのが、農の会のやり方になっている。延ばしても人が集まれない。相当無理をして日をあわせてきているのだ。農作業に集まると言っても、本当に時間のない人が多い。やっとやりくりしてその日を空けて、参加している。だから、延ばせないと言う責任者、中原さんの気持ちはよく分かる。

1反の畑に大豆を植えるだけだから、半日で終わったが、それにしても苗が足りなかった。今年はどうも、お米もそうだったし、大豆も天候に恵まれない。それで苗が悪い。稲のほうはどうにか追いついてきたが、大豆も心配なぐらい好くない。私は雨が上がったら、植えるつもりだが、それにしても貧弱な苗だ。どうもタイミングが悪くて、4日に蒔いて以来、日が差さないような巡り会わせだった。雨に当ててしまった人は、種が腐ってしまったようだ。一時間に100ミリと言うような雨が降っている。もと田んぼだった畑だから、水につかる。随分と高い畝にはしたが、それでもこの雨は影響する。いよいよ、台風が来そうだ。どう言う事になるだろう。蒔き直しも覚悟はしておこう。

舟原の田んぼが心配で、昨夜は、雨音で寝れなかった。段々の田んぼは壁面の崩壊が恐い。変な所に水道ができれば、短時間で、石積まで崩れてしまう。まだ、初年度で、水の調子がつかめていない。暗い中行っても、危ないだけだから、明るくなるまで、辛抱した。田んぼはいたるところであふれるような、それこそ満水だったが、何とか事故にはなっていなかった。排水口は抜けるだけ抜いてあって、あの水の貯まり方だから、この田んぼは排水の条件が悪い。本来奥に排水していたのだろう辺りに、土の山が盛られている。どうもどこやらの建設業者が、廃土を捨ててしまったらしい。それで、居なくなった。もう後は手に負えない。農業が弱くなると、こう言う事が起こり易くなる。ちょっと貸したらおかしなことになった。こんな話しはよく聞く。

大豆を昨日植えた畑は、小田原市が農業特区を始めた時に、借りた場所だ。昨年、事情が生じて、何か畑をやることになり、急遽農の会で大豆を作ることになった。大豆の会は、長年やっていた味噌の会を自給の大豆で、やろうと言う事で始まった。100粒の大豆運動が、全国で展開されているようだが、きっと似たような発想なのだろう。お米と大豆、それと小麦があれば、基本的な自給ができる。しかも、一人ではちょっと大変な自給作業が、大勢で取り組めば、小さな労力で達成できる。これで庭先で野菜を作れば、一日2時間の自給が可能になる。農の会でこの形を継続的に実現してゆく。その合理的な方法が、段々に見つかってゆくだろう。どこでも思いついた、一人の人が、周囲の人と始められるような、そんな姿になれば、もっと可能性が広がるだろう。

 - あしがら農の会, 味噌, 大豆, 自給, 農法(大豆), 醤油