Jアラートの不具合

北朝鮮がミサイル3発を発射したとして、Jアラートを発令した。そして、日本上空を通過して、太平洋上に落ちたと発表をした。ところが、この3発はICBMではなかった。ところが同時もう一つICBMが発射されていた。このミサイルは実は日本海に落下していたらしい。
日本海に落ちたにもかかわらず、こちらは日本を通過して、太平洋にすでに落下したというJアラートが出たわけだ。日本海にすぐ落下したと言うことがあとになって判明した。日本のミサイル防衛システムの不具合を世界にさらしたことになる。
前回青森県の上空を通過したときは、Jアラートが発せられたときにはすでに、青森県を過ぎて、太平洋にまで行っていたとされた。要するにJアラートは機能していないと言うことが明確になった。日本にはミサイルの発射を正確に捉える能力はまだ無いと言うことだろう。
機能していないにもかかわらず、避難を要請して、列車は止まることになる。何という迷惑なことだろう。国民に迷惑をかけているにもかかわらず政府のコメントでは、謝罪の一言も聞かなかった。聞き逃したのだろうか。日本の防衛能力はこれほどに低い物だ。
これでは敵基地先制攻撃というのはどこの判断で行うと言うことになるのだろうか。たぶんアメリカ軍が北朝鮮が、あるいは中国が、日本に向けてミサイルを撃とうとしているとか教えてくれると言うことになるのだろう。外国の発言に基づいて、日本が先制攻撃をすることになるのか。
アメリカが間違っていて、日本が反応してしまい敵基地を攻撃してしまえばどういうことになるのか。日本のように平和主義で行く国こそ、どこの国よりも情報収集は進んでいなければならない。ミサイルの発射ぐらいたちどころに分かるので無ければ、平和主義国家は維持できない。
これはミサイル防衛という物が無理だと言うことを表している。こんな状態では、飛んでくるミサイルを打ち落とすことなど、先ずは無理だろう。日本のミサイル防衛システムの見直しを早急にすべきだ。東北三県にはすぐ避難しろという指示がなされた。
頑丈な建物か、地下室である。それが無い場合は家の中にいて、窓から離れろとかなり緊張した指示が出された。Jアラートでは政府が隠れるべき指定の場所の指示があるらしい。そんな場所を知っている人がいるのだろうか。私は知らない。
こんかいのJアラートでそこに逃げ込んだ人はいたのだろうか。まずいないと考えて良いのだろう。日本の防衛システムはシステムとはいえないほどお粗末な物なのだ。先制攻撃ミサイルよりも、まずは飛んでくるミサイルを捕捉する為のシステムをまともなものにしなければならない。
政府指定の避難場所に逃げ込むなどした人がいるはずが無い。Jアラートの脅しは繰り替えさえていて、馬鹿馬鹿しいだけだ。何故こんなことをやって、日本の防衛システムの弱さをさらさなければならないのかと思う。何か茶番のような感じなのだが、戦争ごっこを自衛隊がやっていると言うことか。
やたらに警報を発して、日本の再軍備意識を高めようと言うことが一番近いような気がする。北朝鮮の暴挙と言うが、日本だって大陸間弾道弾と匹敵するロケットの打ち上げを繰り返している。これに爆弾を乗せれば、ICBMと何も変わらないと言うことになるのだろう。
日本が打ち上げれば、平和のロケットで北朝鮮のロケットはICBMというのも何か変な気がする。日本もスパイ衛星は結構打ち上げている。そんなことは改めて言わないだけである。日本のミサイル防衛も茶番のレベルに違いない。
北朝鮮は潜水艦から撃ち出せるミサイルを確立しようとしている。これが出来たら、アメリカのそばまで行ってミサイルを撃ち込めると言うことになる。ミサイル防衛がかなり変わると言うことになる。当然日本にもそういう考えがある。
その前にまず正確な情報の把握が出来るシステムを確立しなければなら無い。平和国家はまず情報把握能力を高めなければならない。敵を知り己を知ることで、戦争にならないことが多いはずだ。ロシアはウクライナのことを把握しているつもりが、少しも分かっていなかったから、戦争を始めたのだ。
今のロシアの状況に陥ることがわかっていて戦争は出来なかったはずだ。アメリカやNATOので方についても判断ミスがあった。中国がもう少し援助をしてくれるかと考えたのかも知れない。北朝鮮とかイランはロシア支援をしているようだ。
日本の安全保障全体を見直すべきだろう。
1,自衛隊は敵基地攻撃可能なミサイルを持たないと言うことが、日本の安全には重要になる。日本が攻撃できないという前提こそ、重要になる。
2,次に重要なことが敵の撃ち出したミサイルが日本に届く前把握できるシステムの構築。
3,専守防衛のための武器の開発。
4,避難計画の実現可能な形の具体化。
5,食糧自給輸率の向上
6,エネルギー自給の確立。
敵基地攻撃など、日本の安全保障には害があるばかりで、何の益も無い。日本は他国を攻撃する武力が無いと言うことが、日本の安全に繋がる。台湾を攻撃するのに日本は無視して置いても大丈夫だという状態の方が安全なのだ。まず日本を叩いてからと考えないようにしなければならない。
台湾の国家統一の問題は一義的には平和的に行うと習近平も発言した。台湾を攻撃させないためには、日本も平和的な統一のために力を貸すべきだろう。中国が独裁国家で無くなり、民主的な国家になれば、自ずと台湾も一緒になりたくなるだろう。
中国人はロシア人よりも賢い人達だと思っている。今経済が上昇中だから、習近平に対する批判が出ていない。中国の経済成長は素晴らしいことだ。日本も見習うべき点が沢山ある。中国批判ばかりしている内に日本は先進国から脱落しかかっている。
中国が悪くならざる得ない原因の一つがアメリカの姿勢だ。アメリカが中国と協調するようになれば、世界も大分安定する。平和国家である日本は平和を求めて行動を始めるべきだ。茶番のように見えても努力するところからしか平和は来ないだろう。
まず、資本主義競走から抜け出ることだ。日本は日本という国家として、日本列島で自立した国家を作る。他国に一切依存しない国家になることだ。日本人が幸せに暮らせる事を第一義として、競争主義から抜け出すことしか日本の安全保障は無い。
世界は不安定化が増している。このまま進めば、世界が終わってしまうような危機が近づいている。日本は方角を変えて、真の平和国家を目指すことだ。現状では様々な困難が周辺に起きているので、軍事的対応も必要だとは思う。しかし、将来の平和国家の方角を国民の合意形成をする必要がある。