深谷隆司自民党衆議院議員の政治の意味

   



 深谷隆司自民党衆議院議員が、政府の緊急事態宣言の延長を批判している。批判をするのは正しいことであるが、その理由がひどすぎる。コロナ対策は政治家が決めるべきで、専門家会議の意見を聞きすぎるというのだ。

 政府が専門家会議を設置したのは2月14日だが、医学的見地から助言を行うのが目的で、あくまで「黒子」に徹するはずであった。というのだ。専門家会議が緊急事態宣言の延長を決めたことが何故おかしいのだろう。国民はそれなら我慢が出来るというものだろう。最終決定が総理大臣の判断ではないのか。

 日本の政治家は全く能力がないから、到底コロナウイルスの感染の判断を任せることなど出来ない。台湾や韓国には極めて有能な政治家が存在した。その卓越した人が素早く対応して、抑えきったのだ。政治家の能力低下に日本国の勢いに陰りを感じる。

 韓国はそれだけではない。今後世界中でPCR検査が不足すると言うことを予測して、即座に大量検査の機械の製作を行い。検査キットの大量生産も始めたのだ。その結果世界の検査キットの80%が韓国に依存している状態らしい。日本は感染研が国産開発を主張して、韓国のものを受け入れないから、PCR検査が出来ないのだ。

 アベ氏はどこかが停滞しているか分からないなど、記者会見で発言したが、原因は明確である。韓国のお世話になりたくないから、検査の量が増えないのだ。困ったときにお世話になるのは当たり前のことで恥ずかしいことではない。

 NHKのテレビ放送では韓国でPCR検査を推進したのが女性の医者であり、政治家と言うことだ。極めて有能な方だ。台湾で39歳の若いITに関する卓越した政治家が、コロナを抑える仕組みを一晩で構築したと言われている。日本にそんな政治家はいなかったではないか。深谷さんが先頭に立ってやってくれたっていいのだ。やれるとは到底思えない。

 それで仕方がないこととして、専門家会議が状況判断をしている。その組織は国産PCR検査を主張して、韓国のものを認めない頑迷な組織なのだ。それでも、専門家会議はあくまで医療的な見地から状況の判断をしているのである。医療物資の調達や人員の配備は政治的な問題ではないか。そういう判断を政治ができないと言うところに、日本の政治家の劣化が表われる。

 コロナ対策で成功した台湾でも、韓国でも、優秀な指導者が的確な判断でリーダーシップをとり対策に成功したのだ。誰だって、日本の政治家にそういう人が居て欲しかった。ところがいないのだ。居るなら深谷さんは名前を挙げて貰いたい。日本の政治家は残念ながら、ウイルスに関する専門的な能力が低すぎるのだ。インターネットの活用にも知識のない人ばかりだ。

 要するに日本の政治家は、専門的な能力などない人ばかりだったのだ。日本人にそういう高い能力の人が全く居ないとは言わない。ところが残念なことに政治家には深谷議員のようなタイプの人が多いのだ。偉くなりたいことが主たる目的である。国の未来など語らない。忖度と調整の専門家と言えばいいのだろう。

 深谷議員は文句を言う以上何か対案が有るのかと思えば、全くない。 「国難ともいうべき時、大事なことは国を挙げて協力体制を作っていくことではないか。」と述べているのならば、いくらかでも協力体制を作る具体的な方策をあげるべきだ。全く言いたい放題で、何の策も示すことができない。

 策が示されない以上、単なるグチだ。国難とも言うべき時に、愚痴だけこぼして恥ずかしくないのだろうか。読んでいるこちらが日本国民として情けなくなった。この国難に何も具体策がない人間が国会議員なのだ。近隣諸国に比べて全く人材不足だ。

 深谷氏はさらに「国民が大きな不安に陥っている中、最も必要なことは首相が先頭に立って敏速な対応を打ち出すことだ」「命を守ることと経済を安定させること、これからの政治に求められる課題は多い」とも書いている。命の守り方。経済の安定の仕方を今語るのが政治家の役目だ。何故自ら語らないのか。

 具体的な政策には触れることが出来ない。こう言う観念的な美辞麗句を政策だと思っているところが情けない。この人が自民党都連の最高顧問なのだそうだ。要するに小池都知事が憎いだけなのだ。その小池氏にヒキヅラレているように見えるアベ氏が苦々しいわけだ。

 つまり都知事選で自民党都連が小池氏を支持することにしたことが腹に据えかねているのだ。それこそ深谷氏の力不足ではないのか。独自候補を出せばいいだけだろう。何なら自分が出ればいいではないか。

 アベ政権も深谷氏もよく似ている。具体性がないのだ。きれい事を並べるのが政治だと思っている。大阪知事が出口戦略の具体性が必要と述べた。維新は大嫌いだが、大阪府が示したこの考えは正しい。今までの自粛で精一杯の国民にさらに自粛延長を要請する以上。こうなったら、自粛終了になります。こう言う宣言が必要だ。

 大阪府の独自基準は(1)新たに感染した人のうち感染経路不明者の人数が十人未満(2)PCR検査で陽性になった人の割合が7%未満(3)重症患者用の病床使用率が60%未満-の三つ。(1)と(2)は一週間の平均で判断する。いったん解除した後も、これらの数値が悪化し、感染経路不明者が増加傾向に転じた場合は、再び自粛要請などの対策を実施する。

 これは正しい基準のひとつだと思う。自粛終了の目標が見えた方が頑張れるだろう。何故自粛延長と同時にこういうことが言えないのだろうか。政治家が本当に残念だ。

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