2019年の稲刈りが始まる。

   


写真はすべて稲刈り前日のもの。

 稲刈りが始まった。台風で倒されたのだが、良くここまで持ちこたえてくれた。穂は大きく重い。イネの中には台風で折れてしまい、穂が今一つの所もある。そうした株は無効分げつがすでに出始めている。稲刈りをした後の状態になったのだと思われる。

 稲刈りは10月5日6日の予定通りである。4日に前日準備をした。前日準備の一番はバインダーのテストである。バインダーが古いものと言う事もあり、壊れがちなのだ。事前に機械整備はしているのだが、実際に刈ってみないとわからない。当日みんなが集まり、機械の修理では困る。

  バインダーは2台は使う。早くやれても2日はかかる。昨年はぬかるんでいるところがあったが、やはり2日だった。バインダーはテストのときは良さそうであったのだが、実際にやってみたら、一台が結束ミスを時々出した。

手作業だけでやっている。10番田んぼ。種籾はここからとった。

 バインダーが通りやすいように畔際1列は刈り取る。田んぼの角を1.5m角ほど刈り取る。こうしておけば翌日、作業の始まりが順調に行く。畔の草を刈る。畔に草があると、稲刈り作業で転んだりする。今年は10月に入ってヒガンバナが咲いている。

 種もみを刈り取る。これも前日の作業だ。種籾はもち米は舟原田んぼから苗をもらったマンゲツモチの方にした。美味しいと言われているし、刈り取りがサトジマンと合うようだ。うるち米のサトジマンは10番田んぼからとった。病気も少ないし、分げつの良い株が多かったからだ。

彼岸花が咲いている。こんなに遅い年は初めてだ。隣に、マコモダケがある。

 種籾は例年前日に採取し、家に持ち帰り干す。マンゲツモチが20株。サトジマンが120株。全体の稲刈りの時やると、つい慌ただしいから間違いが起こりやすい。良くない株が混ざりかねない。種もみを取るのは、神聖な儀式のような側面もある。

 一日目は8時ごろからすぐ始めた。バインダガー先行しないと、作業が進まない。9時までに、13番田んぼを刈った。9番田んぼを始めた途中で、バインダーが調子悪くなり。10時の休憩。ここまでで、水彩人の片付けで抜けた。


例年このあたりは、下から水が湧き、倒れるのだが、今年は水路を作った効果はあったようだ。

 帰ってメールを見ると。

稲刈り第一日目お疲れ様でした。
 
ちょっと暑かったですが、青空の下大勢で稲刈りを楽しむことが出来ました。
今日刈り終わったのは、1番、2番、12番、14番、15番、つまり川沿いは全部終了。
そして8番9番も刈り終わりました。朝8時から17時までかかりました。
 
明日は、今日やりきれなかった一部のはざがけ作業と、3番、4番、5番、6番、7番、10番の稲刈りです。
 
集合写真をお送りします。午後から参加された上野さん夫妻と松田さんが写っていませんが、
また明日も撮影しますのでお願いします。
 
根守



 仲間のみんなが、ずいぶん頑張ったようだ。面積的には3分の2は進んだ。みんなの実力が相当高くなっている。台風で倒されたイネへの対応。ぬかるんだ中、倒されたイネを起こして、縛った。これをやり切るというのは、頭が下がる。みんな仕事がある人たちだ。私は石垣島にいてやきもきしていただけだった。そして、昨日も水彩人で朝のちょっとしかできないで抜けた。本当に力を付けたと思う。

 これだけのことをやり切れる農家は今は少ないだろう。人数である。人が集まり、協働するという事がいかにすごいことであろうか。一人でやるのでは、諦めてしまう事も、みんなでなら頑張れる。私のような年寄りでも、それなりの仕事を見つけて、頑張ることが出来る。
 昔は部落総出で稲刈りをした。お祝い事の様なものだ。お互い協力し合うという事は当たり前のことだった。ムラの暮らしは、互いが反目し合っている感じもあったと思う。それでも、田んぼでは助け合っていた。どこの家でもという事でもなく、協力し合う家と家があったという事だったと思う。

  昨日の朝刈っていた13番は分げつが少なかった。ここは田んぼに戻して2年目である。原因を考えてみる必要があるだろう。粒張りも去年より良くないようだ。9番も少し良くないように思えた。今年の収量は少し悪いようだ。種もみを取った、10番は悪くはないような気がしたが、まだ刈り取ってはいないからわからないが、粒張り、粒数は悪くない。分げつもそれなりにあった。

 まだとらぬ狸をやってみても仕方がないが、7月の日照不足が影響しているのは間違いがない。84,3時間である。この時間以上に日照は弱かった気がする。これは例年の半分くらいである。イネが徒長気味である。ここへ台風が来たから、倒されるのも当然かもしれない。

 苗は過去最高の出来であったから、それでも全体の稲作としては持ちこたえたという気がしている。自然農法であると、どうしても自然の影響を受けやすい。自然農法だから冷害に耐えたというような話を聞くが、それは管理するものが特別に優れた技術を持つ場合だけだ。
 今日一日で稲刈りを終わりたい。
 

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