名護市長選挙
羽黒山 10号 残雪の頃の東北地方の美しさは、世界でもまれに見るものだと思う。息をのむというが、言葉が止まる。
いよいよ明日は名護市長選挙の投票日である。稲峰市長が再選されると確信している。そして辺野古移転が中止になることを願っている。自民党の石破茂幹事長は16日、名護市内で演説し、名護市に特化した振興活性事業として500億円の「名護振興基金」の創設を検討していることを明らかにした。沖縄に暮らす人たちの心が、正直に表現されるに違いない。以前から、沖縄で基地反対運動をやっているのは、本土から行った左翼だというデマが、繰り返し言われる。このブログのコメントにまでそういうことを書く人がいる。沖縄の人たちを侮辱した話だ。沖縄の心は、戦わない心なのだ。激しい地上戦を体験した土地なのだ。最も基地が似合わないのが沖縄である。普天間を移設するのは当たり前の話だ。何故、岩国ではないのだろう。首相自らが地元を説得して移設すればいいではないか。何かと言えば、普天間移設を優先するという、ごまかし発言はいい加減馬鹿に聞こえる。一番の適地は、韓国かガゥアムである。韓国は前々政権の時のアメリカとの関係で、アメリカ軍は手薄になっている。
北朝鮮の状況を考えると抑止力として一番必要なのが、韓国ではないか。核保有をめざしている喉もとで抑止した方が、アメリカにとっても好都合のはずだ。これ以上韓国を中国に接近させないという戦略もアメリカにはあるはずだ。ところが、すべて言われるままにしますので、治外法権も認めますし、少々の犯罪は目もつぶります。沖縄が我慢すればいいのですから。沖縄には、その分補助金を精一杯入れますから。自民党政府の本音はアメリカ軍に日本に居てほしいのだ。海兵隊の国外へなど考えてもいない。アメリカの傘の下にまだ居たいというのが本音だ。力の政治を考える者にとって、中国の目覚ましい軍事力強化は恐怖なのだ。これから日本と中国の経済力は差が開いて行くだろう。中国のように都合の良い部分だけ共産党独裁政権の方が、国際競争力には都合がいいのだ。国家を上げて、情報収集をしたとしても、誰も批判することもない。国際市場での競争に勝つためには、日本より都合が良い政治体制といえる。
すでに菅官房長官は選挙にで自民党候補が負ける前提で、辺野古移設は市長選挙で誰が選ばれようと、進めてゆくと発言している。全くとんでもない暴言である。それでは民主主義否定ではないか。鉄道の方を選挙に関係なく進めるというのなら、まだ話は分る。地元の人たちが出す、選挙結果というもの以上に、民意を反映するものはない。その民意無視して進めると、政府が発言するのはまさに独裁政治である。原発立地を背負う村への交付金で釣ろうというのが、政府のやり口である。お金をやるから我慢しろということになる。その時、お金をもらいたいから我慢しますという住民の判断はある。それはそれで仕方がないことだと思う。辺野古移設を名護市民が受け入れると判断はやはり選挙結果である。その時は、やはりあきらめざる得ない。周辺当事者には申し訳ないが、それも一つの判断として受け入れるしかない。それが民主主義である。どこかで結論は出さざる得ない。
選挙で稲峰市長が選ばれ、辺野古移設反対と結果が出た時は、即座に計画を中止しなければ筋が通らない。私が稲峰市長が再選されると確信したのは、仲井間知事の行動である。知事選の時の公約を破っていないと、強弁したことだ。確かにこの人は立候補の前段階では何を言っているのか、分らなかった。発言はぶれるし、意味不明のことが多かった。しかし、立候補を決めた時あたりから、徐々に辺野古移設反対、県外移設と言い出したのだ。この発言の変更で当選したと思う。本音が当初から、辺野古移設であるのは分っていた。しかし当選したいあまりに、ごまかし発言をしたのだ。こうして選ばれた知事であったから、いつ寝返るか分らないと注視していた。そしてついに、沖縄振興策を引き出したということで、辺野古移転を受け入れた。これは、沖縄の人のこころを踏みにじるものとしか思えない。