ヤフーオークションの利用
ヤフーオークションを利用する。農業機械の購入を最初に行いやり方を覚えた。仕組みの全貌を理解しているわけでもないのだが、手探りでいろいろやっているうちに、何とか買い物ができるようになった。オークションはとおからず今の数倍の規模になるはずだ。実に便利だ。特に時間の足りない老人には便利な仕組みである。これから団塊の世代が消費者の塊になる。改善点の一番は、オークション終了時間を多くの人が、夜の10時過ぎにしている。それが一番の客が集中すると考えているのだろうが、老人中心に考えれば、夜8時ぐらいに終了時間を持って行ったほうが価格がせりあがるはずだ。私は8時ごろに価格をつけて朝見るぐらいなので、欲しいものでもセルということができない。この終了時間というのが、不思議なのもので、セリ上がる間は、10分ずつ延長されてゆく。これに気付いた時には驚いた。8%の消費税がない。1万円くらいのものであれば、送料分が消費税と同じということになる。
なかなか買えないのだが、一番良く見るのが、手織りの反物である。以前は草木染めをやっていた。周りにある植物で布を染められるということが、楽しかったのだ。やはり絹の布が一番染めやすかった。しかし、絹の白地の布を手に入れるのは難しかったし、高かった。そこで、結婚式の白いネクタイに目を付けた。東京の横山町というところに、衣料品問屋がたくさんあって、あそこならあるはずだと出かけてみた。ネクタイの専門店もたくさんあって、表通りの大きなお店に入って、草木染めをやりたいので、絹の白いネクタイを安く分けてもらえないか。少し日焼けしていてもかまわないということをお話した。そうしたら、10本で1000円でいいよ、ただしできたらば、見せてくれないかということになった。あれこれ、楽しく染めてみた。見せに行ったら、草木染ネクタイで、売り出してみないかと言われた。材料は自分が集めて、提供するから、染めてくれれば買い戻して販売をしてみるというのだ。
面白そうだが、これはやらなかった。自分としては気付いていたことがあった。弱点として染めている間に、かっちりしたネクタイの場合型崩れが起こるのだ。これが結構微妙で、織の方向で、ネクタイは歪む傾向がある。だから、大きな布から斜め裁断して、作るらしい。一度ほどいて、もう一度縫製し直して、アイロンで形を成形するというところまでやらなければ商品にならないようだ。良くできたオシャレな黄色いネクタイを長沢先生にプレゼントした。喜んでくれたのだが、しばらくして、使わないからと言って返してくれた。先生に似合うと思ったのだが、先生がネクタイをしなかいのは知らなかった。他に白い絹の布はないか探したが、簡単には手に入らなかった。それが今は、ヤフーオークションだ。絹織物の白地の布が、格安に売られている。オークションだからいくらになるかわからないのだが、1000円くらいで一反がかえる。一反というのは、37,8センチ幅の12メートルくらいのものだ。これで着物が一着作れるということになる。アンサンブルと書いてあると、21メートルある。重さも記載されているものもあって、600グラムとか、700グラムとか、1キロ600グラムとか記載がある。何がよいのかまでは分からない。
白地の布も様々で、機械織りのものが多いが、中には手織りのものもある。白の絹布はちじみと呼ばれるものが多く出ている。これはたて糸とよこ糸のねじり具合を変えて作るとある。白に陰影が出る。そのほか、紬つむぎというのもよく書いてある。これは真綿から作る。真綿は本来、繭から糸にできないものが真綿になる。その真綿から糸を作りなおすから、すんなりした糸ではない。だから紬は庶民的な衣類であるが、むしろ風合いが良いというので、どれもこれも紬と書かれている。たぶん普通の糸から紬を作っているのではないか。ともかく白い布はありがたい。これに水彩画を書くこともできる。湯のしというような、糊に対応しなければならない。しかし絹に書くというような贅沢なことが、格安にできるのだから、不思議な世界だ。そういえば水彩紙を購入したことを思い出した。高価な手すきの水彩紙が大量に、格安に出ていたのだ。おかしいと思いながら注文したのだが、当然というか誰も買う人もなく安く手に入れた。それは本物であった。