フクシマ2号機ベント失敗

   

今頃出てきた驚きの事実だ。フクシマ原発2号機がベント出来なかった大失敗。つまり、冷却を出来なかった、核燃料が溶融し、原子力発電の本体が破壊されたのだ。幸い、爆発はせず、多分割れて、そこから漏れ出したという事のようだ。しかし、ベントが出来たかできなかったのかという事実が、事故から4年も経たなければ分からないという事に驚く。いやそうではなく、4年も経たなければ、公表出来なかった、公表しようともしなかったという事に驚く。ベントされたかどうかぐらい、事故直後でも確認できたはずだ。排出弁付近の汚染濃度を測れば、1号、3号とどう違うか位、直ぐに分かることだ。事故調査委員会等というものは、全くの無能の人達なのか、立場わきまえ有能過ぎて口をつぐむ人達なのか。はっきりしているのは、この程度の事故の原因すら明確にできない人達に、原発の再稼働など任せられる訳が無い。津波や地震で原子炉はこわれた訳ではないという事故調査報告も、いよいよ怪しくなってきた。

事故の一番の原因は運転する人間にある。盛んに想定外と言われたが、ありとあらゆる想定をして、事故に備えると言う事が出来る人間がいるか、居ないかである。原子炉の冷却が出来なくなったときに、ベントする訓練ぐらい充分にしなければならない。多分、フクシマでは想定外で、充分な訓練が無かったと思われる。あのときに管総理大臣がけんか腰でベントしろベントしろ、と叫んだ意味は、ここにきて誰にもわかっただろう。総理大臣が現場に駆け付けて、怒鳴り散らしても、ベント出来なかったのだ。冷却できない状況で、ベントもできない。これは大事故に進む。全員退避したという事になる。これが逃げたと言われていた所だろう。原子炉にヘリコプターから、水をかけた事を思い出す。そして、上海にしかなかった、高所まで届くポンプで海水をかけたのだ。まさかという日本の技術レベルの低さ、対応人間力の低さが際立つ。もうかつての信頼できる日本人ではなくなっている。その低いレベルのいざとなったら頼りにならない人達でも、事故が起きない対策が可能なのかを審査しなければならない。

ところが、ベント出来なかったなどという大切な事故原因を4年間も、口を拭っていた。こんな基本的な事が調査できないような技術レベルなら、原子炉の再稼働などとんでもない。同時にこんな大切なことを、隠しているようなら、原子炉の再稼働などとんでもない。放射能水は完全にコントロール不能に陥っている。当然のことだ。あのようにタンクに切りなく詰め込んでいて、対策などと言える訳もない。結局は海に垂れ流してしまえばいい。と黒い腹の底では考えているのだろう。しかし、日本人は既にこれほどの事故さえ、我慢しようと言う事ではないか。二度は起こらないだろう。今度は何とか対策をとるだろう。全くの幻想である。日本人の人間的な資質は、明らかに低下している。今度はわざと原子炉を破壊するような人が現れる可能性すらある。原子力発電はもう日本人には無理だ。

お茶の補償はまだされない。こちらは請求しているが、その請求が東電の様式に従っていないという事で、無視されている。事故を起こしておいて、自分の様式だけは徹底して押し付けてくる。責任を感じるなら、東電自身が調査して補償をすべきだろう。東電は最低の会社だ。マクドナルドだって、異物を混入させたという事で、責任をとらされている。東電はどうだろう。知らぬ存ぜぬで押し通している。自分が悪かったのなら、自ら償うのは当たり前のことだ。ごまかしとおしてしまえると考えている、怖ろしい会社だ。テレビなどでは、きれいごとの謝罪を並べるが、会社の実態は全く違う。汚染水を海に垂れ流していても、汚染水は完全にコントロールされていると、安倍氏に言わせている。間違いは誰にでもある。間違えたら、ごまかしや弁解をせず、すべてを公表して、2度と同じ過ちが起きないようにするのがまともな会社のやる事だろう。

 

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