新月の稲の苗

      2016/08/10

稲の種蒔きは4月8日。今日で、4週が経過した事になる。例年10日目に発芽を始め、2週間目にはほぼ出揃う。そして2週経つと2葉期に入り、稚苗育苗ならそろそろ植えられると言うぐらいになる。ところが、今年は、発芽が1週は遅れている上に、発芽揃いも実に悪かった。そのうえ発芽率そのものが悪い。理由は種蒔き以降の低温、と雨続きにあるのだろう。この後田植えまでの5週間で、そこそこ回復するとは見ているが、状態が悪いことだけは確かだ。苗作りが、その年の作物の出来を決めると言われるが、今年の稲は苦戦すると言う事だろうか。書物によると、発芽時期に低温に当てるのは、良くないとなっている。しかし、自然の気温に従い、育苗する事は、稲の力を引き出すことになると考えてきた。いままでは、これで上手くいって来たが、今年はいよいよ試される年になりそうだ。近くで、同じように育苗されている方がいるが、保温をすると確かに揃いも生育もいい。植えた後どうなるかも、良く見せてもらおうと思っている。

今年は苗を色々の形で、栽培して見た。例年通り、ベットに蒔いたもの。今のところ、特に発芽の遅れが気になる。ミカン箱に蒔いたもの。これも発芽が悪かった。水位との関係で水分不足もあり、箱を水路部分に下げたが、どうなるか。そして、セル苗。2百穴のセル箱に、蒔いた。これは良く出ている。なぜかは分からない。もしかして、土壌の状態で、セルは山の赤土で蒔いた。田んぼの土の変化か。セルに使った土は、少量だから、赤土が使えた。この後上手く進むなら、来年は全部セル苗にしたい。と今は思っている。家の方で、ハウスで種籾を蒔いた。ミカン箱蒔き。これはスズメにすっかりやられた。もういいだろうと覆いを取ったらば、即、10箱食べつくした。何か気力が無くなり、対策もしないまま水遣りを空しくして今日に到った。

ハウスでは、やはり、セルに蒔いた新月実験用の苗箱がある。これで、ある発見があった。何故かこれはスズメにやられていないのだ。そんなことではない、スズメの事ではない。昨年稲刈りが、満月の10月8日それから、2週間遅れて、新月の22日に残した稲刈りをした。それぞれの種籾をセルトレーに100粒づつ蒔いた。食べる為には、8日頃が丁度良かった。別に満月にあわせた訳ではない。満月に刈ると保存性が悪くなると言う、説がある。オモシロ科学というか。エセ科学だと私は思っているが、月に従うほうが、感じは良い。それで、実は発芽が、新月刈りの方が67本。満月の方が、50本。差が出た。差が出たが、いずれも発芽が悪いが差が出た。種籾にする稲は、刈り遅れぐらいが良い。今年は10月11日が新月で、26日が満月になる。これで同じことをすれば、何かがわかる。

来年、セルで行くとすれば、苗はすべて田んぼで作りたい。移動が出来ないと思う。その為には水の取り入れの条件が、先ず出てくる。この時期に入れられるかどうか。少し時間をかけて調整したい課題だ。田んぼの何処に造るのがいいか、これもよく研究する必要がある。後の作業とのかかわり。水の回り方と排水についても、調整がいる。田んぼの準備としては、平均化した、ベットの作り方が大切だろう。水が入れられるうちに、上手く水位の表示が出来ないものだろうか。畦の石にでも刻みを入れて置ければ、役立つだろう。それにしても何故、セルの方が発芽が揃ったか。予想外だ。どちらかと言えばセルは乾いていた。同じ乾いていた。ミカン箱がダメだったから、原因は見えないが、セルが保温にいいという事はあるか。

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