水彩人研究会

   

昨日は水彩人の同人会議があった。年3回開かれる。私が事務所になって2回目の会議だ。事務所は一人ですべて準備、提案をしなけばならず、確認が出来ない点が難しい。会計の橘さんと相談しながら準備をした。
9月4日からの東和画廊での展覧会の最終打ち合わせ、案内状の配布など、を行った。

13人が集まったわけだが、皆さん絵を描く人達で、はっきり言って社会化がいまひとつ。何かを決めるといっても、細部にこだわる事になりがちだ。議論が焦点を持って行われるという事が無い。あっちに行き、こっちに行き、一通り自己主張が終わらないと、進まないところがある。困るのは各人立派な発言ではあるので、論点が違うといっても無視は出来ない。時間があれば、いつまででも終わらない。

新しい提案として、この秋に上野の東京都美術館で研究会を行う事を検討した。今まで風景だけで行ってきた、研究会を静物にも広げる事になった。地方で行ってきた、写生を中心の研究会を、都内で行う事で、1日なら可能な人に参加してもらおうという考えだ。今回は、各作家に焦点を当て、川村良紀さんと小野月世さんに
講師に成って頂く事になった。またとない機会になると思う。

細部まで詰めたわけではないが、午前中は作家の制作を公開するという意味で、実際に川村さんの制作を見ていただく事を、考えている。午後はそれに基づく参加者の制作と言う事になる。そして、川村さんの観点から、指導してもらう。お二人とも作家であって、教室で絵の指導をしている訳では無いので、公開制作をしていただくという事が中心だと思う。

水彩の技法は未成熟だと思う。今技法が開拓されているところだと思う。その点油や、日本画と違うところだ。美術大学に水彩画科が無い様に、体系的に研究されている事が無い。紙のこと、絵の具の事、肝心の技法の事、まだ表面的にしか扱われていないと考えています。材料としての水彩の多様性、水彩ならではの表現法。水彩人はその研究を続ける団体として、設立されました。

会場は東京都美術館を考えている。日程は11月を考えているが、まだ決まっていない。

事務所として、何故こうした研究会をやりたいと考えたか、といえば、講師の側も地方まで行けない者もいる。やっと1日だけの講習なら引き受けても良い、という了解が得られたからだ。川村さんも、小野さんも、大きな個展を連続的に行い。作家としての活動に集中している。教室なども持っていない。両者作風は違うが、水彩の技法としては注目すべきものがある。水彩以外では不可能な表現を行っている。この機会に制作方法を深く展開してもらえれば、水彩人自体にも参加者にも、大いに得るものがあると思っている。

お2人には相当に負担をかけることになるので、申し訳の無いこととは思いましたが、水彩の研究という事が会の設立目的なので、会としての活動として、水彩技法研究は必要と考え、無理にお願いしました。併せて、写生もやってほしいという声もでているので、こちらも開催する可能性があります。

募集は水彩人の9月4日からの東和画廊での展覧会会場で開始します。定員が会場の都合で、30名となっています。先着順ということに成りますので、関心がある方は、東和画廊に早めにお越しなり、確認していただくことが良いかと思います。

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