石垣島の蘭栽培 経過観察中

   


 石垣の蘭栽培の途中経過であるが。この暑さに蘭がどうなるか少し心配な状態である。ナンプ病が出ている。消毒はしたくないので、どうなるのかを観察している。もし難しいようならば、パフィオの栽培は止めようかと考えている。

 私がやりたいと考えているのはパフィオペデュームの中のブレキペタラム亜属である。実験的に少しはじめた、パフィオデレナティーはやはりナンプ病が出てきた。デレナティーはベトナムのランなのだが、暑さに弱いランだとは思わなかった。ベトナムにも高地はあるのだろうか。他のラン全体は元気で成長は続けている。成長は早い。

 とくに、石垣に自生しているようなランは当然のことだが、少しの心配も無いように生育している。こんなに元気という経験は無かった。何しろ、2月も家を空けていてもなんとかなっている。


 へごに付けたものが特に調子が良い。山北でやっていた頃はへごに付けてもなかなか活着しなかった。石垣の湿度の高さが、ランの根にはちょうど良いのだろう。気根が空中湿度で成長しているのが分かる。日照の加減が難しい。石垣の日照の強さは相当のものである。
 
 ベラチュラム、コンカラー、ゴディフロエ、リューコキラム、ニビューム、アンソン。6種。ここに加えれば、デレナティー。これらが育ててみたい蘭だ。その種のごく普通の株で良い。選別個体がどうこうという趣味はない。ただ亜種というのか、かなりの違いのあるものもあるのでそこまでである。やるとしてもそこまでである。


 
 これはロスチャイルディアナム。パフィオの中では一番大型のものだ。原生地では一メートルを超える株もあるそうだ。この株で70センチ以上ある。植え込み材料にサンゴを入れてみた。

 調子は良さそうである。この株は台湾での実生株と言うことである。この調子ならば咲くかもしれない。東京に居た頃一度咲かしたことがあったのだが、山北に移してから枯らしてしまった。かなり日照に強いランのようだ。少し黄ばんではいるが、葉はしっかりしていて厚い。
 

ゴディフロエの自生地の状態。崖地の岩の割れ目のような所。

 生育地はタイ、ビルマ、ベトナムの海抜300から1600メートル。石灰岩地域.広く東南アジアから雲南省にまで分布し、島嶼部に多くある。海風の当たるような石灰岩の崖にあるらしい。
 
 次に興味を引かれるのが、コキオペタラム亜属のビクトリアレギネ、モケッティアナム、リーミアナム、プリムリナム、グローコフィラム、チェンバーレイニアナム。6種である。
 
 生育地はスマトラ島、ジャワ島、海抜200メートルから2000メートル。ビクトリアレギネが2000メートル。そのほかはそれほどの高所での自生ではない。石灰岩の上に腐葉土がある。
 
 石垣の環境から考えると、ブレキペタラムに絞って栽培するのがいいのではないか。何故かこの好みは蘭をはじめた、20代からほとんど変わらない。好きなランに変わりが無いので驚く。
 
 50年前とパフィオの愛好家の世界が何か変わったのかというと、ほとんど同じである。ドクター田中のホームページにいろいろ最近の事情が出ている。台湾の蘭園のことや原生地の様子なども掲載されている。参考になる。

 インターネットでこういうことが調べられるというところが、50年経過して一番変わったところではないか。昔は直接話を伺わない限り、自生地のことなど少しも分からなかった。


 コウトウシランである。普通の花は赤紫なのだが、これは黄花である。良い花だったので、思わず購入した。このランも強い光で良いらしい。パフィオの日除けにしようと思っている。

 ナリヤランはその奥にあるが、これも次々と咲いてくれた。白花とアカバナがあるのだが、白花の方が元気である。普通アルバの方が育てにくいものだが、この花はそういうことも無いようだ。


 お隣との境にあるブロック塀にプラステックネットを張ってみた。ネットに止めるようにしてある。このベイジュに塗った柱は、駐車場の柱である。作るときに、下に一段棚を作って貰った。ランをのせる台である。

 風が強いから、置いてあるだけでは飛んで行ってしまう。プラステックネットに針金で引っかけるようにしてある。ネットは柱とブロック塀の間にはめ込んである。日除けとして、パッションフルーツを置いた。蔓を上手く伸ばして、日除けの役目をして貰おうと考えている。

 琉球セッコクというものもある。これは貰ったものだ。白い花はすぐ着いたのだが、その後ほとんど動かない。枯れるというわけでも無いのだが、変化も無い。ちょと様子が分からないランだ。 

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