大豆の会のこと

   

農の会には、「田んぼの会」「お茶の会」「大豆の会」そして、今年から「小麦の会」がはじまり、作物別に4つの部門がある。「大豆の会」は中原さんが長年面倒を見てくれている。大豆の会は「味噌の会」と言うことでもあった。味噌作りは昔からしていた。南足柄の内山で、自然食品の引き売りをされていた一帆さんが開催されていた。1帆さんは私の卵や、農の会の野菜も扱ってくれていた。15年は前のことだろう。その味噌作りが無くなり、農の会でも味噌作りはやりたいね。と言うことに成り始まった。農の会の生産者の大豆を購入してというのが、最初の頃の形だったと思う。それでも大豆が足りないので、北海道の有機大豆を購入していた。ところが農の会の大豆に比べると味が悪い。せっかく味噌を作るのだから、大豆もすべて自給したいという気持ちに成った。

大豆の会の畑のある、西大友の田んぼの跡地が空くことになった。何か作らざる得ないということで、大豆作りをやってみようということになった。周りが田んぼで水が流れ込む場所である。普通の作物は難しいということがあった。大豆は案外くせの強い作物である。当時農の会では収量が低かった。しかも安定して出来ない。それが、田んぼの畦で作っているものは上手く行く。花水と言って花が咲く頃水が必要な作物らしい。畑で作っていると、水不足で充分出来ない年があるらしい。それでは田んぼの跡地で、畔をたくさん作って、水が来ても水没しない大豆畑にすればいいと考えた。5年くらい前に成るのだろうか。この作り方が成功した。反収200キロを超えるようになった。近所の篤農家の方に評価されるまでになった。しかしそこに今回の放射能が降り注いでしまった。子供たちが多く参加する活動である。農の会としては、ともかく測定をしようと言うことになった。

空間線量は通常値である。0.02から0.03マイクロシーベルトと言う、通常値である。この点では問題は無いようだ。土壌の調査を現在お願いしている。収穫した大豆も測定する予定である。測定をして、放射能がどのように変化して行くのか調査することになった。そうした前提を了解してもらえる人に参加してもらうことになった。不確定要素を抱えての募集である。参加者は少ないかもしれない。この程度の値で、やらないということも農家の方に対しては、理解しがたいことでもある。やらなければいけないという考えもある。難しい判断であるが、乗り越え方に農の会が問われているという気がしている。6日のお茶畑の放射能除去作業には、9人の方が参加してくれていた。本当に頭の下がる、ありがたいことである。農地を汚さず次に世代に残せるのかが問われている。この空しい除去作業に参加した人が、心より原発を止めろと言える力に成るのだと思う。

「大豆の会」は仕切り直しである。いつも一人から始まる。やりたいという人がいて、「提案できる場」が農の会である。擬似体験が出来る用意された農業教室と言うのではない。わたしは岩澤信夫さんが提唱する、大豆土中緑化法にとても関心がある。これを自給農業レベルで、実現してみたい。それで苗作りはすべてやらせてもらいたいと思っていた。自給農業では作物によっては、グループで作った方が合理的なものと、個人がやった方が合理的なものがある。大豆はグループの方が良い。小麦や、お米と同じだ。普通の野菜は、個別に作った方が良い。岩澤さんによると、「30株の大豆で10キロとろう。」ということである。そこまでは無理としても、50株で10キロは目指した。今までは1株100グラムであった。倍の収穫を目指したい。土中緑化方式は手間がかかるだけ、農の会向きの方式のようだ。いよいよ9日が苗の断根と摘心と挿し木作業だ。17日には苗の植え付けである。何人の人が集まるのか楽しみである。

昨日の自給作業:小麦の脱穀3時間 累計時間:18時間

 - あしがら農の会