九州電力の再開工作

   

九州電力がやらせメールを協力会社社員に送るように要請していたことが明らかになった。そもそもこのおかしな説明会が問題なのだ。経済産業省が6月26日に放送した「原発説明番組」自体がやらせ番組で、こんなことで住民に説明が出来たとすること自体が、おかしな話だ。映像で説明が完了したというような前例を許してはならない。行政の言う充分な住民に対する説明と言うものはこの程度の形式的なものである。安全神話の復活である。玄海原発の安全が強化された訳でも、確認できた訳でもない。この原子炉は不完全な機械なのだ。幸運であれば、事故が起きないというレベルのものと考えた方が良い。メールは473通、ファクス116通の意見が寄せられ、再稼働に賛成286(将来の脱原発を含む)、反対163、その他140だったそうだ。この結果には間違い無く、やらせ要請が反映している。もしこういう番組が行われることを知っていれば、わたしだって反対の意見をすぐにも送りたかった。

神奈川県で禁煙条例の賛否アンケートが行われた時、日本たばこが関係者に協力を要請して、賛否が拮抗した。わたしだって確かこのブログで反対をお願いしたのだから、そもそもメールアンケートというものを根拠に、政府の意見を強化しようという手段がおかしい。航空機は落ちるかもしれない。その確率は低いだろうが、可能性はある。原発も事故が起きないとは限らない。完全と言う機械はない。原発の場合は万が一があってはならないのだから、安全確保には限界が無いはずである。採算性を考えて、どのあたりを妥当とするかが実際的な対応なのだろう。福島第一原発を見ると、明らかに妥当のラインが緩かった。安全確保に今までより、高いハードルが必要になったことは明らかだ。それで津波対策と言うものを見直す事にはなったようだ。しかし、今回の事故調査結果はまだ出ていない。どうも地震ですでに壊れていたのではないかという見方が、有力である。津波が来る前にすでに放射能の放出が始まっているというデーターがある。

もし安全を見直すというのであれば、福島の事故原因の徹底調査が前提である。もし本気で電力会社が安全見直しをする気なら、当然自ら行うはずのの対応である。事故が起これば会社が崩壊するのだ。にもかかわらず、事故以前と変わらず、安全神話にしがみついているだけである。それは政府ともども、地震は先ず来ないだろうという安易な気持ちを支えにしている。もし1週間後に玄海原発に9レベルの地震が来ることが確実でも、今の対応で充分安全と言い切り、再開するのだろうか。地震が必ず来るという前提で考える必要がある。電力会社がやりたいと言っても、政府が止めるというのが国民の命を守る政府である。日本政府と言うのは、わざわざこの難局にさらなるリスクを上げる思惑がある。原発が動かないと、この国は立ち行かないという芝居を打っているとしか思えないのだ。

その理由は明らかに拝金主義である。あえて経済とは言いたくない。本当に経済の事を考えれば、即座に原発を止めた方が経済的である。死の灰の処理が出来ない。これを何万年も保管する費用を今の電力に乗せていないだけだ。これは原発国すべての悩みだ。目先のお金に目がくらみ、すべてを先送りしている。後のことは知っちゃない。今がよければ。この拝金主義を捨てさせる最後の戦いが始まっている。玄海原発はその象徴である。これを突破口と考えているのだ。どうせ日本人は忘れやすい。ほとぼりが冷めれば、どうということは無い。逆風を身をこごめてやり過ごそうという態度が見え見えだ。様子を見ているのだ。何とかおらが地域でも再開をしたいと、手ぐすねして待っている人がいるのだ。戦いには勝負の時がある。今がその機会だろう。どうしたらいいのだろう。みんなで佐賀に押しかけたらいいのか。国会なのか。九電本社か。力を入れるには今しかない。

昨日の自給作業:コロガシ2時間 累計時間:15時間

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