小出裕章京都大学助教の見解
福島原発事故に伴って、正しい情報が見えないために、不安が増幅していた。O監督から、説得力のある話として、小出氏のUチューブの紹介があった。様々な喉のつかえがとれたような思いである。それでどのようなことを発言されているのか。探してみた。小出裕章氏の今回の事故での発言を取りまとめたサイトがあったので、真剣に読ませていただいた。一貫して、科学者らしい正確な判断をされている。こうした聡明な方が、原子力推進派から、排除され軽視され続けた日本の原子力学者の世界の不明には驚く。この人の発言は、一貫していて脅かそうでも、安心させようでもない。何が起きているかを、深く分析している。例えば、以下の発言がある。「Cl-38が検出されたと東電は言っているのですが、Na-24が検出されていないことは不思議です。 東電の測定に誤りがある可能性が濃厚ですが、未だに誤りだとは認められていません。Cl-38とCl-36を取り違える可能性はありません。 Cl-36は大変長い半減期(30万年)を持つ放射性核種である上、ガンマ線をまったく出しません。 以上、取り急ぎ。」
小出氏の予測通り、後で東電は間違えであることを発表する。この間の東電の出している情報が、不十分であり、不正確であり、混乱していることがありありと分かる。例えば再臨界が起きて、この世の終わりが来る。こういう情報が流れていた。そういう中で、再臨界というものがどういうものであるか。正確に発言されている。3号炉で瞬間的に再臨界は起きた。ということが推測されるらしい。東電の出す情報では、再臨界の否定ばかりで、それほど隠すのなら自体はどれほど深刻なのかと、より恐怖感が深まった。では現状を小出氏はどう判断しているか。改善している訳でもなく、良く持ちこたえているという状況らしい。「今は水を大量に入れて、冷やし続けて核暴走が起こることを防ぐ以外に方法が無い。この大量の水は、行き場が無く、結局は海に漏れ続けているのだろう。」
Uチューブにも沢山の小出氏の発言の映像が出ているので、是非それを見てもらいたい。原子力の最大の問題は、「死の灰」が出てしまい、処理の方法が無いということにつきるようだ。小出氏は、原子力が夢のエネルギーだと考え原子力工学を学ぶ。その中でこの問題手に気付き、40年前に反対を始める。しかし、無視され疎んじられながらも、正しい科学的見地を保っている。このバランス維持感覚がすごい。そして今こそ原発廃絶に向かうべき時だと言われている。40年前一人で反対を始めたが、今は一部の人たちが気が付き始めた。一人ひとりが出来ることをしてゆく以外ないと、言われている。
何故ドイツでは、原発の廃絶を決めることが出来たのか。それは原発の廃止をした上での、経済の競争の中で生き抜く覚悟と余裕があるからだろう。日本はリスクのある発電方法を、世界に発展途上国に輸出してまで、経済競争を勝ち抜こうとしている死の商人である。そのことが地球の崩壊に成るかもしれないことを、半分ぐらいは思いながらである。日本の経済界、官僚、学問の世界。こぞって原子力村というテリトリーを作り、原子力エネルギーの推進している。今でもその姿勢は少しも変わらない。これほどの危険が実際に起きているさなか、止めている原発を再開しようなどという電力会社である。かろうじて、地元県知事がためらって居る程度である。相変わらず世論は洗脳から抜けきることが出来ないでいる。原発の出す死の灰の処理経費が末代までどれほどの負担を残すか。今が良ければ、ケセラセラである。原発はCO2どころの問題ではすまない。
昨日までの自給作業:さつまの苗植える。サトイモを植える。山芋を植える。草刈りをする。 累計時間:4時間