醤油づくりのまとめ

      2016/04/05

醤油は2年がかりである。21日に仕込が終わった。味噌に較べて少し難しい。と言うかかなり難しい。麦と大豆の混合した麹の温度管理が実に難しい。3回目になってその難しさがいよいよ身に染みた。今年は21日に2年がかりの醤油も少し、お分けする事もできた。みんなが美味しいよ。なかなかいいよ。といってくれたので、おせいじと思いながらも嬉しかった。味噌、醤油、納豆、豆腐、と大豆の一回りが出来た。その昔、豆腐を作り、そこから油げを作り、お稲荷さんを作ったことがある。何か一度はぐるーと作らなければ、気がすまない性格なのかもしれない。ぐるーとの先は当然、大豆の栽培であった。大豆は結構難しいものだと思っていたが、中原さんの緻密な努力で、反収240キロ越えという立派なものになっている。そして、醤油のための小麦栽培である。これも、スズメや大風にやられたり、田んぼとの兼ね合いで、ずいぶん苦労はしたが、去年から何とか作れるようになった。

21日は、先ず10時に塩水作りから始めた。大釜に60リットルの山から汲んできた深井戸の美味しい水。ここに天日塩を15キロ入れて溶かした。昨年もおととしも、これが溶けないで困ったのだが、今年は何故か簡単に溶けてしまった。岡本さんのかき回し方が良かったのか。これが意外なことであった。塩が少しパウダー状で溶けやすかったのかもしれない。いずれ、簡単に溶けて午前中の仕事はあっさり終わった。残った人が掃除を床拭きまでやってくれた。午後塩水が冷めるのを待って、と言ってもさして暖めない間に溶けたので、すっかり水に戻っていた。そこに麹を入れた。麹の材料は大豆23キロ小麦23キロを合わせたものだから、総量は46キロはあった訳だが、途中でなくなった所があったとして、44キロ程度かもしれない。麹になって乾燥しているが、それでも相当の量である。とても大釜でも入らないので、半分に分けて仕込んだ。よくよくかき回してから、一人4リットルのビンに分けていった。

今年は各自が持ち帰り、管理してもらう。40リットルは出来る予定である。4リットルづつ分けると成ると、25人から30人分は取れるようだった。麹と混ざって増量される。今年は心配で20人にしたが、もう少し参加者が増えても大丈夫である。一人だけ、2リットルのペットボトルに先ず、麹を入れて、塩水を後から入れた。これも瓢箪から駒で、意外にいいかもしれない。この日は出来上がった2年前に仕込んだ醤油の配布も行った。ステンレスざるで濾したものである。最初袋を作り濾す計画で、カヨ子さんにわざわざ袋を縫ってもらった。しかし、いよいよとなってステンレスざるで濾して、残りの搾りかすを有効利用さえすれば、それほど厳密に絞らないでもいい事にした。2日間ただ様子を見ながら濾した。8リットルの生醤油が出来た。20リットルの桶で作ったものだ。ひとり200CCづつだが20名にお分けして、我が家には4リットル残った。2リットルは直ぐ合わせ醤油にした。何ともいえない味わいである。

醤油の味は少し塩分が濃い。香りが足りない。まだまだ不満があるが、市販の醤油より確実に美味しい。これは多分、手前醤油だ。醤油の搾りかすは、金山寺味噌を作ろうかと思ったが、ともかく野菜の漬け床にした。これがなかなかのものである。ただ野菜を入れただけのものである。キャベツ、白菜、牛蒡人参。今度菜花をつけてみよう。醤油付けとも違う。糠漬けとも当然違う。発酵食品ではあるのだが、なんとも言えない美味である。半日つけておけば良い。牛蒡とか、人参は1日ぐらいつける。贅沢な味わいである。牛蒡の香りがぐんと引き立つ。人参の甘さが際立つ。2年間維持した糠床のようなものだし、ここで増加したアミノ酸は相当のものだろう。もし、これを試して見たいという方には、おわけします。

今月の自給作業:醤油作り10時間 合計時間:17時間

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