スーパーやまとの見学

   

スーパーヤマトは韮崎市を中心に10店舗ほど展開するスーパーだ。このスーパーは生ごみを持ち込めるスーパーなのだ。買い物ついでに、生ごみをもって行けば、捨てられる。しかも、買い物カードに5ポイントたまる。このことがテレビで取り上げられたのだ。この生ごみの堆肥化のアイデアは、以前から、小田原のごみフォーラムでも話し合ってきたことだった。早速見に行くことになった。市議の佐々木ナオミさんが全て、段取りをつけてくれた。何しろ、テレビの情報と言うのは、はっきり名前をいう訳でもなく。場所も漠然とだ。これを調べ上げて、連絡をつけるだけでも大変だったと思う。生ごみの堆肥化を見る以上。その堆肥の作る場所。使う圃場。その生産物を売る場所。そして食べて見る事。これが全部出来なければ、見たことにはならない。この全ての流れを、一日で見る事が出来たうえに、副市長による韮崎のごみ処理の方向の説明までいただけた。

まだ頭が満杯なくらい、勉強してしまった。皆さんから時間を戴き、貴重なことだった。やまとでは、社長さんが何と2時間30分もこの仕組みを説明してくれたのだ。44歳と言われていたが、人間がおもしろい。やるきの塊で、率直。しかも商売人でもある。魚屋のせがれだ、を強調していて、キップもいい。魚屋の兄ちゃんのような気もするが、やはり、スーパーの社長。久し振りにいい人物にあった。日本もまだまだ大丈夫。前向きな気分になれた。スーパーの入り口に、ドデンと何しろ生ごみ処理機があるのだ。これは説得力がある。においとか、汚いとか、そんなことがあれば、スーパーにマイナス。社長の小林氏の説明の間も、次々に利用して行く。みんな手馴れた様子だ。ビニール袋に入れてきた人3名。ポリバケツの人3名。屋根の上ににおいは抜いている。下では臭わないが、上に窓があれば臭うだろうというレベル。20分に1回逆転させて、詰まりを取るらしい。そのときに臭う。

堆肥化の方法は大量のチップに生ごみを混ぜると言う考え。チップにはカフェー・ジャームと言う菌が混ぜてある。ある意味剪定枝のチップ利用で、私の養鶏場での発酵と似ている。処理機が1,500リットルの容量なら、500リットルのチップを入れておく。ここに生ごみが、1,5トンぐらい順次入るが、チップに吸収されながら、全体量の増加は少ない。生ごみの投下量の集計が1,5トンになった所で、回収、新しいチップの投入が行われる。電気的に加温と、回転が行われている。機械はヤマタケ製だ。そうした投入から堆肥化までの日常管理はNPO法人が1,5トン一台15万くらいで、請け負っているそうだ。出来た堆肥は無料で、農家に出している。農家は好きな時に、取りに来る。どんな堆肥か知りたかったが、何と全ての堆肥が、農家が取りに来てしまったと、説明していたが。今の時期そんなことはないはず。悪臭の問題があり、堆肥の出来が悪いのかもしれない。

4軒ぐらいの農家が利用していて、足りないくらいだそうだ。数字的な実績を質問すると、後で、説明書が出来ているからと言う事だったが、そうした物は結局無かった。どうも稼動が始まったと言う所で、まだこれからと言う事だろう。何か本当でない、繕っているところが全体の背景にある。生ごみは堆肥化したとき、ごく少量になるが、重量比5%程度と言っていたが、チップが堆肥の全体量を占めている。イメージとして、チップの堆肥化の促進に生ごみが入る感じ。もちろん総量としては、500リットルのチップに1,5トンの生ごみが入り込む。1,5トンの生ごみは最終的には75キロに減少する。そこに500リットルのチップはほぼ等量で存在している。その後3ヶ月から6ヶ月かけて、堆肥化しても、その後の減少は2割ぐらい。5トンぐらいの堆肥が置ける場所が10あった。これが現在の稼動の状態。農家の引きとりが、偏る点難しい所があるそうだ。農家での保存が課題。

スーパーやまとにアスパラガスを入れている。農家の桜本氏が又なかなかの人物と見た。食べた感想は柔らかい所が特徴。若干味の濃度に欠ける。雨の無さと、暑さの為か。アスパラは1反3畝と言われていたが、ここに10トンの堆肥を入れるそうだ。土の様子では、それは最初に入れたと言う事で、その後は表面施肥しか出来ないのだから、それほどは入れられないはず。また、土の状態からも、それほど堆肥を入れたようにも見えない。山梨の油川の家のスイカ畑の水はけの良い土壌を思い出した。何か事情があるとおもう。果樹の方に入れたと言う事かもしれない。いずれ最終処理をする、農家との連携無しに、全く成立しない。農家がこのシステムをどう理解して、循環を担うのか。重要ポイントになる。

まだ、書いておくべきことがある。やまとの営業成績は伸びている。長くなったので。ここまで。

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