防衛省の汚染
守屋武昌前防衛省事務次官の山田洋行との癒着。もう一つがインド洋給油問題で、80万ガロンを20万ガロンと偽証した事。先ず山田洋行問題。このことが何故今頃問題になっているか。この奥を少し、考えておく必要がある。このことは、以前国会質問でも取り上げられ、守屋氏は嘘の答弁をしている。やったとしても昔のことだぐらいを言っていた。週間ポストではすでに一月前、この事件を取り上げているそうだ。小池百合子防衛大臣はこの辺の事情を知っていたらしい、ことを発言している。その後、次の安倍内閣には入らないと宣言した。たぶん、ゴルフ友達どころではない、と思わざる得ない。軍の機密を盾に、官僚と納入業者の汚職が進行しているのではないだろうか。
守屋氏が防衛省の天皇と言われ、大臣以上に権力を振るっていたと言う。通常2年で交替する事務次官職を4年。たぶん、防衛省昇格のためには、守屋氏が必要だったのだろう。沖縄の普天間基地、アメリカ軍の座間移転。など守屋氏がアメリカとの強い関係を背景に、交渉役の中心として動いたという。人相から見ても、相当あくの強い人物のようだ。大臣がほとんど意味を成さず、守屋氏が動かしていたのが、このところの防衛省だったらしい。政治が軍を統括する。防衛省が出来た時、このことの不安が盛んに言われたが、案の定、事務次官の特出した行動が、実は日本の防衛戦略を決めてきた事が、見えてきたのではないか。
インド洋の給油問題では、当時福田官房長官が、20万ガロン、当時石波防衛長官が国会答弁したとき、すでにその間違いは防衛庁では判っていたと言う事が出てきた。つまり、虚偽を国会で答弁していた。しかも、20万ガロンではあっという間に使ってしまうので、とてもイラクにまで行けません。など福田氏が、皮肉っぽく得意げに語っていた。当時から、イラクに使っていると言うのは、大方の見方であった。アメリカ軍は、同じタンクに入れるのだから、判別の仕様がない。テロ掃討に使った総量より、日本が提供した油が少ないのだから、それでいいじゃないか。こう発言している。当然だ。アメリカが言うように両方の作戦は一体化している。別の戦いでもない。更に、最近出てきた。シーレーン確保。全てが渾然としている、アメリカの世界戦略の一環だ。日本はアメリカの言うとおりで、油さえ出せばいいというのが、実態。
テロを撲滅するには、国際的な貧富の格差をなくしてゆく努力しかない。富の分配が、アメリカの言う能力主義をのなかで、不均衡が広がるばかりだ。このままでは、アメリカ一国に世界中が従う事が、テロを無くす事と言う構図に進む。それは、テロ撲滅どころか、テロを産み出す根源的な要因になっている。その尻馬に乗って、ちょろちょろしている日本と言う品性のない国。美しくない国。あくまでこれが日本の国際貢献というなら、油の分のお金を出せばいい。本来何も出す必要はないのだが、一定協力しろと言うならそれが最低限のやり方だろう。本当はそれも違うのだが。その分をアフガニスタンの中村医師の井戸掘り事業に協力する方が、はるかに、テロ撲滅の効果は高い。