小沢代表の意図
先日、民主党の小沢代表の「国連平和維持軍への自衛隊参加」「政権とればISAF参加」という発言について書いた。何故このタイミングで、インド洋給油継続の法案が提出される、場面で出したか。民主党が、小沢党首の突然の発言にどのように対応するのか。興味深く経過を見てきた。民主党が、政党としての最も大切な党是のような部分で、憲法や軍事力に対して、分裂しているように見えてきた点である。今のところ、相変わらずの煮え切らない態度で、どうごまかすかだけを模索している。こんな態度の政党が、政権を取ったら日本は大変なことになるだろう。小沢氏は、確かに新進党との合併の際、国連主義を認めさせていたようだ。問題は憲法を拡大解釈しても、国連の決議に従うのかどうかだろう。ISAF参加は民生部門だ。などと躍起にごまかそうとしているが、小沢氏のかねてからの思想として、民生部門だけでなく軍事部門も含まれていると考えた方がいい。
同時に4月衆議院解散説が、出ている。選挙の小沢だ。議員は選挙命の人が大半だ。「いやなら辞めろ」小沢の言う辞めろは。この衆議院選挙の事だ。自分に従わなければ、落選するこのように圧力をかけている。自民党のチルドレン議員の行動は、哀れなほど、当選だけを目標に右往左往している。古賀氏が無理やり、火中の栗を拾うとか言って、選挙責任者になったか。古賀氏に一気に権力が集中してきた事がわかる。民主党では参議院選挙勝利以来。小沢氏が選挙の統括責任者だ。選挙にまつわるお金の事もあるのだろう。全てが自分の言いなりになるという、のろしを上げたのだ。さらに、国民新党連携が出てきた。さあー民主党はどうなる。
平和憲法にとって正念場だ。民主党の中の、改憲反対議員はきちっと発言しなくてはならない。何故か、民主党議員は怯えている。唯一、前原氏だけが、小沢発言に異論を唱えた。前原氏は憲法改定を明言している人間だったから、全く意外な発言だった。何か民主党内の勢力争いなのだろう。これでも分裂しないという所が、民主党のひどい所だ。思想信条が無く、国会議員をしているのかもしれない、恐ろしい状況だ。もし、日本の平和について、思想があるなら、自分の考えを明確にしなくては成らない場面だ。発言しないという事は、小沢党首の考えに同調したと言う事になる。小沢氏の強気の裏にあるのが、衆議院選挙で必ず勝てると読んでいるからだろう。どうも自民党は前回小泉劇場「郵政民営化の場」大勝で、今のままでは50議席は減少するらしい。
前原氏の疑問は安保理の構成上「ロシア、中国」の意見に従う。ここが反対理由。枝野氏は「憲法の解釈で疑義」しかし、そもそも小沢氏の「アメリカの戦争には参加しない」この決断は大変な事だ。評価すべき事。その揺り戻しが今来ている。日米同盟に対し、日本が初めて日本の考えを述べた。硬直したブッシュ政権が何を考えるか。外交の裏ではすざましい軋轢が生じているはずだ。そこで、小沢氏は国連を持ち出した。政権をとるためには持ち出さざる得なくなった。ここが勝負どころだ。日本の安全保障を日米同盟から一定の距離を置く、チャンスだ。国連主義の内容を見直す。何も国連は軍事的活動に、日本の参加を求めているわけではない。国連の民生部門は日本に任せてもらおうというぐらい。積極的に日本の平和主義を世界にアピールする。民主党を国民に示すチャンスだ。